【英国のなかのロシア】アンナ・パヴロワの暮らした家 Ivy House in Golders Green

2021-09-04

ヴィクトリア ・ パレス劇場で踊る黄金のアンナ・パヴロワ像から(☆【英国のなかのロシア】劇場で踊りつづけるバレリーナ!黄金のアンナ・パブロワ像)、バスで北へ(13番でヴィクトリア Victoria駅からゴルダーズ・グリーン Golders Green駅へ)・・・アンナ・パヴロワの暮らした家へやってきました。

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△ゴルダーズ・グリーンのアイビーハウスIvy House in Golders Green

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△現在は女子校の建物として使われているようです。

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△この美しいテラスが気に入ったのでしょうか・・・隣にはゴルダーズグリーンの公園の豊かな緑が広がり、小高い丘の上のテラスからはロンドンの街を一望できるはずです。

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△建物の横からの眺め

アンナ・パヴロワはここで晩年を過ごし、このゴルダーズ・グリーンの Golders Green Crematoriumで火葬されました。1944年に亡くなったバレエの興行師で夫として知られているビクター・ダンドレ氏の遺灰と共にパヴロワの骨壺はずっとゴルダーズ・グリーンに置かれています。ダンドレ氏は、Victor E. Dandréというフランス風の名前を使用していましたが、ロシア生まれだったそう。パヴロワとは1900〜1904年にパリで出会い、1914年ごろに極秘結婚したと言われています。

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△アイビー・ハウスの庭でペットの白鳥(!)ジャックとの一枚。(Golders Green Crematoriumサイトよりお写真を転載)

では、そのゴルダーズ・グリーンの火葬場 Golders Green Crematoriumへ足を運んでみましょう。

関連☆【ロンドンで出逢う偉人シリーズ】バレリーナのアンナ・パヴロワ

【英国のなかのロシア】劇場で踊りつづけるバレリーナ!黄金のアンナ・パブロワ像

(2021.4) ロンドンのヴィクトリア ・ パレス劇場(Victoria Palace Theatre)では、金色に輝き華麗に踊るロシアのパレリーナ、アンナ・パブロワ(Анна Павлова)像を見ることができます。

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アンナ・パブロワは、サンクトペテルブルクで生まれ、マリインスキー劇場の看板バレリーナとして活躍しました。当時、大興行主セルゲイ・ディアギレフが創設したバレエ・リュスが20世紀ヨーロッパを席巻し、ロシア文化が芸術家たちを熱狂させましたが、その象徴的な存在となったダンサーが、このアンナ・パヴロワとヴァーツラフ・ニジンスキーでした。そのキャリアのなかで海外での公演に魅力を感じるようになったパヴロワは、1911年には自らのバレエ団パヴロワ・カンパニー (Pavlova Company) を作って、翌年1912年にロンドンに移住。イギリスを中心に世界を巡演して夢を叶えました。1922年 には、日本公演でも大成功を収め、日本にバレエを普及するきっかけを作りました。この公演を鑑賞した芥川龍之介も『露西亜舞踊の印象』のなかでその感激を記しています。

ロンドンではこのヴィクトリア ・ パレス劇場でデビューしたことを記念して銅像が設置されたのだそうです。

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特に知られているのはアンナ・パヴロワのために作られた『瀕死の白鳥』 (英語: The Dying Swan、ロシア語: Умирающий лебедь)という約4分の小品です。カミーユ・サン=サーンスの組曲『動物の謝肉祭』の第13曲『白鳥』にミハイル・フォーキンが振付をしたものです。 

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『パブロワ』の名がついたバーもあるようなので、劇場が再開したらぜひ足を運んでみたいです。この劇場では以前、映画でも大人気だった『Billy Elliot( 邦題:リトル・ダンサー)』のミュージカル版が上演されてロングランヒットとなっていました。パブロワが舞うこの劇場で踊ることができたら・・・ビリー役の少年たちも夢が膨らみますね。

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劇場の前には、ビック・ベンならぬリトル・ベンも置かれていました。(関連☆ただいま改装中【英国のお気に入り】イギリスで一家に一本!?HPソースの限定ラベルとバーコウ前下院議長☆蜂たちのビックベンくまのプーさんに会える!ハリーポッターの爬虫類館がある!ロンドン動物園) 

海外巡演を通してロシアのバレエの美しさを世界の人に届けたアンナ・パヴロワの名前は、今はデザートととしても残っています。オーストラリア生まれと言われていますが、ロシアでも、イギリスでも、そして世界の都市で見かけます。

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 ☆【旧ソ連圏 バルト3国 エストニアのなかのロシア】海辺のチャイコフスキーのベンチとハープサルの想い出

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ではここからさらに、ロンドンの北へ、アンナ・パヴロワの暮らしていた家を訪れてみましょう!

 

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海を描くイギリスのターナーとロシアのアイヴァゾフスキー!テート・ブリテン(Tate Britain)の『Tuner’s Modern World』へ

2021-09-02

アートに触れる夏休み、息子とはナショナルギャラリーのヴァン・ゴッホ作品を鑑賞してから、2つのヴァン・ゴッホを味わう体感型の展覧会を観に行きましたが(☆2日連続!夏のヴァン・ゴッホ展 その1 『Van Gogh: The Immersive Experience』 ☆2日連続!夏のヴァン・ゴッホ展 その2『Van Gogh Alive』(ケンジントン・ガーデンズ))、こちらは大人向けで、映画『Mr. Tuner(邦題;ターナー光に愛を求めて ロシア語:Уильям Тёрнер)』を観て、テート・ブリテン(Tate Britain)で開催中のターナーの企画展『Tuner’s Modern World』へ。

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△英国で最も有名な画家のひとりであるターナーは、映画のなかで、その絵から私が思い描いていた人物像とは全く異なるタイプの人でした。ターナーを演じた主演俳優のティモシー・スポールが素晴らしく、父親との関係性をはじめ離婚した妻や娘たちと、画壇で他の画家たちと、そして晩年に出会う女性と・・・人間ターナーの感情の機微を丁寧に表現していました。冒頭のロングショットから美しい映像に一気に引き込まれ、ターナーの絵の世界に包まれるようで劇場で見ることができたらどんなに素晴らしかったでしょうか!好奇心旺盛だったターナーが、蒸気機関車やカメラなどに出逢うシーンや、展覧会でライバルと評されたコンスタブルの作品と並び展示されたことで、あの名作が!嵐の臨場感を味わうために船のマストに自らを縛り付けて、あの名作が!・・・あの名画の裏に隠された知られざるエピソードも満載でとても興味深く観ました。

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△ターナーの作品をじっくりと観ることができるのがこのテート・ブリテンで、常設展でもターナーの部屋があります。

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今回の企画展では、ターナーの初期の作品、水彩で描かれた素晴らしい作品がたくさん展示されていて感激しました。もちろん、油絵の大作は、映画に登場していたものも観ることができて、一層引き込まれました。モダン・ワールドの切り口で、人間と自然、船と海という普遍のテーマのなかで、帆船と蒸気船との対比、木と鉄との対比・・・光を大切にしたターナーがその絵のなかで光を当てた時代の変化を強く感じることができます。さらに、そのターナーの作品と今のイギリスの光景が私のなかで重なっていき、旅先で見た光景を前にすると、また格別の感動がありました。

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△ウィンザー城のこの景色は・・・!(☆レゴで出来た聖ワシーリー寺院も!イギリスのレゴランド ウィンザー(LEGOLAND WIDSOR)

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△まだ記憶に新しいソールズベリの大聖堂。ストーンヘンジからの帰り道にあった遺跡オールドセラムからの眺め。(【イギリス国内旅】最も高い尖塔を持つ美しいソールズベリ大聖堂とあの事件・・・

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△グリニッジからの眺め(☆【英国のなかのロシア】世界標準時!グリニッジ天文台

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△ドーヴァー城と海、そしてホワイトクリフ(☆【イギリス国内旅】ドーヴァー城、灯台、ホワイトクリフ! ☆【イギリス国内旅】『007 ロシアより愛をこめて』イアン・フレミングはロイター通信ソ連支局長!ドーヴァーからディール、サンドイッチ・ベイへサイクリン

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△ターナーの肖像画とともにイギリスのポンド紙幣にもなっている『The FightingTemeraire, tugged to her last berth to be broken up(戦艦テメレール号)』(中央)

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△蒸気機関車の出現、その感動を物語る『Rain, Steam and Speed- The Great Western Railway』

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△『Snow Storm:Steam-Boat off a Harbour’s Mouth』

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さて、ロシアにも海と船を描いたロシアを代表する画家イヴァン・アイヴァゾフスキー(Иван Айвазовский)がいます。ターナーと同じように貧しい家庭で生まれながら早くからその才能を開花させ、旅をしながら多くの作品を残しました。アイヴァゾフスキーが絵画を学んだサンクトペテルブルクにあるロシア美術館では、アイヴァゾフスキーの展示室があり『第9の波 «Девятый вал»』をはじめたくさんの作品をみることができます。(【水の都サンクト・ペテルブルク】ロシア美術館)モスクワのロシア絵画の殿堂トレチャコフ美術館でも『黒海 «Чёрное море»』などを観ることができます。「海、それは私の人生」というアイヴァゾフスキーの言葉はよく知られていますが、映画のなかのターナーと違う特徴のひとつは、スケッチブックを手にいつも描いていたターナーに比べて、アイヴァゾフスキーはいつも記憶をたよりにアトリエで製作していたと言われていること。二人を比較していくと面白い発見がいろいろありそうです・・・!

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