【英国のなかのロシア】夢のプロムス(Proms)でロシア!

2021-09-05

2021年夏、今年はついに、ロイヤル・アルバート・ホールで、クラシックの祭典プロムス(Proms)が開催されています。

IMG_0942

△メイン会場となるロイヤルアルバートホール

IMG_0944 

IMG_0996

エントランスを入ると両脇で、ヴィクトリア女王とアルバート公の大きな肖像画が迎えてくれます。

IMG_0991

IMG_0993

建物内には、ホールの歴史のなかで記念すべき瞬間が紹介されています。

IMG_0951

IMG_0948

△アインシュタインが演説

IMG_0949

△ジョン・レノンとオノ・ヨーコのこのよく知られた1枚も、アルバートホールでのものだったんですね。

IMG_0950

△ピカソがプログラムを手掛けたもの

IMG_0967 IMG_0974

IMG_0959

名物のマッシュルーム!

IMG_0962

会場はクラシックの祭典とのことで、クラシック音楽を楽しもうと集まってきたたくさんの人々で賑わっていました。コンサートやコンクールとはまた違い、素敵なクラシック音楽で夏の宵を満喫!というムード。この夜は、せっかくなのでロシアなプログラムを選びました。セミョン・ブィチコフ(英:Semyon Buchkov 露:Семён Маевич Бычков)指揮のBBC交響楽団によるベートーヴェン (Overture ”Coriolan”)ではじまり、ロシアのヴォロネジ出身ピアニストのキリル・ゲルシュテイン(英:Kirill Gerstein 露:Кирилл Леонидович Герштейн)をソリストに迎えて、シューマンのピアノコンチェルト(Piano Concerto in A minor)、休憩を挟んで、メンデルスゾーンのシンフォニー“スコティッシュ“です。英国であの美しいスコティッシュのメロディーを聴けるなんて感激・・・!

IMG_0965

キリル・ゲルシュテインは、ジャズミュージシャンとの出会いが大きなきっかけとなってアメリカでジャズとクラシックのピアノを学んだピアニストだけに、場の空気をつかんで、ステージと会場の中心でピアノを演奏しながら全体の空気感をミックスするのがとても上手。まるでジャズのセッションのように、見せ場ではスポットライトが当たっているように感じましたし、なんだかその場で即興で楽しんで生み出したメロディーであるかのように、内側から溢れ出てくる音楽に感じました。アンコールまで大盛り上がり!

そしてメンデルスゾーンがイギリスを訪れ、友人と旅したスコットランドの大地からインスピレーションを得て作曲された交響曲、通称スコティッシュは、その荒涼とした大地に吹き荒ぶ風、そこにしっかりと根を張る力強い緑と透き通る水・・・メンデルスゾーンのまろやかな旋律に誘われて自然豊かなスコットランドへますます行ってみたくなりました。

ロンドン交響楽団の指揮者を務めるセミョン・ブィチコフは、ソ連時代のレニングラード(サンクト・ペテルブルク)出身で、レニングラード音楽院で学び、20歳ではじめて、音楽院のホールで音楽院のオーケストラとともに指揮者として舞台に立ちました(作品は『エヴゲーニー・オネーギン』だったそう)。1973年ラフマニノフ記念指揮者コンクールで受賞し、レニングラード交響楽団の指揮者として声がかかりますが、その後アメリカへ亡命して現在まで活動を続けています。BBC交響楽団では2013年からthe Günter Wand Conducting Chairを務めています。ぜひラフマニノフなどロシア音楽などを指揮するステージも聴いてみたいです。

IMG_0963

ロシアだから聴ける演奏もありますし、ロシア以外の国で聴くことが出来るロシアゆかりの演奏家やロシアの音楽もありますね。イギリスで夏のプロムスを聴きに行ってみたい!というのは夢のひとつでした。ロシアでも、4年に1度のチャイコフスキーコンクールを聴きに行ってみたいというのは夢でした。ちょうど前回は開催年にモスクワにいることができて予選を聴くことが出来ましたが・・・なんと決勝とガラコンサートの日が日露交流年の閉会式と重なってしまい・・・G7開催中の大阪へ行くことになってしまいました。(【日露交流年】閉会式記念コンサート&クロージング・レセプション)こういう大事なイベントって、なぜか重なってしまうものですよね。

IMG_0986

チャイコフスキー・コンクール関連

 ☆藤田真央&ゲルギエフ!チャイコフスキー・コンクールの感動ふたたび!!【コンサートホール】【新名所ザリャージエ】

 ☆【第16回チャイコフスキー国際音楽コンクール】ピアニスト藤田真央さん第2位!

 ☆【モスクワの街角】並木道でチャイコフスキー・コンクール写真展!

チャイコフスキー関連

 ☆【モスクワで出逢う偉人シリーズ】作曲家チャイコフスキー

 ☆【モスクワ郊外クリン】 チャイコフスキーの家博物館

日露交流年関連

 ☆【日露交流年】〜まとめ〜

【英国のなかのロシア】永遠に白鳥を舞う・・・アンナ・パヴロワの骨壺がある火葬場

ロンドンデビューを飾った劇場にあるアンナ・パヴロワ像と(☆【英国のなかのロシア】劇場で踊りつづけるバレリーナ!黄金のアンナ・パヴロワ像)、晩年を過ごした家を訪れましたが(☆【英国のなかのロシア】アンナ・パヴロワの暮らした家 Ivy House in Golders Green)、その家の近くにある火葬場には、50歳の若さで亡くなったパヴロワは火葬されて骨壺が置かれています。

IMG_4313

IMG_4314

IMG_4316

IMG_4325

IMG_4321

IMG_4344

広い敷地内は庭園になっていて、桜の花も咲いていました。愛する故人の名前をつけてたくさんのバラの花が植えられており、バラの花が満開になる時期には本当に美しいことでしょう・・・!

IMG_4322

IMG_4320

IMG_4324

△あ!こまどり!

IMG_4342

IMG_4336

△ぐるりと一周すると、ユダヤ教の墓地もありました。ゴルダーズ・グリーン付近はユダヤ人が多く暮らすエリアで、学校や食材店なども多くあります。

IMG_4343

IMG_4329

骨壺が収められている建物に入ってみると、ロシア人の名前もたくさんありましたが、パヴロワのお墓は見つけられず。

IMG_4346

IMG_4347 IMG_4348 

インフォメーションで尋ねてみると、残念ながら現在はコロナウイルスの影響で入ることができないとのことでした。

スクリーンショット 2021-09-04 17.10.10

△お写真はWikipediaより。バレリーナと白鳥の陶器のお人形が置かれています。かつては、ピンク色のトウシューズも置かれていたそうですが盗まれてしまったようです。

パヴロワの遺灰は、長い間パヴロワが愛する夫と暮らした家のそばで静かに眠るべきか、あるいは故国ロシアへ移すべきか(ロシアのなかでも、生まれ故郷で母の眠るサンクトペテルブルクのお墓なのか、あるいは多くの偉人が眠る首都モスクワのお墓なのか)、そして夫の遺灰を共に移すべきなのか・・・長いこと話し合われていたそうです。2001年にはいよいよ故国ロシアのモスクワのノヴォデヴィチ墓地に改葬されることになり、輸送の手配からお墓の用意、記念式典まで予定されていたそうですが、予定日の数日前に計画は中止となったのだそうです。

さて、パヴロワ本人の願いはどうだったのでしょうか。早すぎる突然の死でしたから、オランダ公演の合間のことで、最後の言葉は”Prepare me my swan costume!”(白鳥の衣装を用意して頂戴!)だったとさえ言われています。

ロンドンのなかにはパヴロワにまつわる場所もまだまだたくさん眠っていそうです。

(米追記)2021年7月29日、バラの季節の再訪しましたが、まだ入ることはできませんでした。

IMG_8141

IMG_8140 IMG_8142 

IMG_8143

関連

【ロンドンで出逢う偉人シリーズ】バレリーナのアンナ・パヴロワ

【英国のなかのロシア】アンナ・パヴロワの暮らした家 Ivy House in Golders Green

2021-09-04

ヴィクトリア ・ パレス劇場で踊る黄金のアンナ・パヴロワ像から(☆【英国のなかのロシア】劇場で踊りつづけるバレリーナ!黄金のアンナ・パブロワ像)、バスで北へ(13番でヴィクトリア Victoria駅からゴルダーズ・グリーン Golders Green駅へ)・・・アンナ・パヴロワの暮らした家へやってきました。

IMG_4355

△ゴルダーズ・グリーンのアイビーハウスIvy House in Golders Green

IMG_4352

IMG_4368

IMG_4364

△現在は女子校の建物として使われているようです。

IMG_4361

△この美しいテラスが気に入ったのでしょうか・・・隣にはゴルダーズグリーンの公園の豊かな緑が広がり、小高い丘の上のテラスからはロンドンの街を一望できるはずです。

IMG_4358

△建物の横からの眺め

アンナ・パヴロワはここで晩年を過ごし、このゴルダーズ・グリーンの Golders Green Crematoriumで火葬されました。1944年に亡くなったバレエの興行師で夫として知られているビクター・ダンドレ氏の遺灰と共にパヴロワの骨壺はずっとゴルダーズ・グリーンに置かれています。ダンドレ氏は、Victor E. Dandréというフランス風の名前を使用していましたが、ロシア生まれだったそう。パヴロワとは1900〜1904年にパリで出会い、1914年ごろに極秘結婚したと言われています。

スクリーンショット 2021-09-04 18.12.14

△アイビー・ハウスの庭でペットの白鳥(!)ジャックとの一枚。(Golders Green Crematoriumサイトよりお写真を転載)

では、そのゴルダーズ・グリーンの火葬場 Golders Green Crematoriumへ足を運んでみましょう。

関連☆【ロンドンで出逢う偉人シリーズ】バレリーナのアンナ・パヴロワ