【ロシア文化フェスBlog】マトリョーシカがこけしを救う!マトコケシ展

2013-01-24

どこかご本人にも似ているつぶらな瞳の作品で日本にもファンの多いマトリョーシカ作家セルゲイ・コブロフさん。蔵王系こけしの岡崎幾雄さんと土湯系こけしの陳野原幸紀さんの木地でこんな可愛らしいマトコケシが誕生しました。

そんなコブロフ夫妻をお招きして、今回のマトコケシ展覧会では、ユニークな交流イベントも開催されました!

宮城県の作並温泉に泊まり、伝統こけしの制作過程を見学。工人さんのお宅ではおはぎを頂きながら独楽まわしも体験したというコブロフ夫妻。

お礼には、ささっとこけしに絵付けを施してプレゼント。

イベント第一弾トークショーでは、マトリョーシカの魅力や作家になったきっかけ、こけしの共通点や違い、未来に期待することなどコブロフ夫妻の熱く真摯な言葉と優しい笑顔に、そして会場で振る舞われた熱々のロシアンティーに、集まった皆様は身も心も温まったご様子・・・。

つづいてイベント第二弾、コブロフ工房の指導のもとで、なんとも贅沢なマトリョーシカ絵付け教室も開催されました。

あっという間に定員になったというこの人気イベント。さすがに絵心のある方ばかりとみえて、完成品を展示ケースの前に並べてみると、この通りの力作揃い!!

ミュージアムショップでは、コブロフ工房のマトリョーシカはもちろん、絵付けに挑戦できる白木マトリョーシカ・キットや

日露友好こけしなどオリジナルグッズも満載でした。

震災復興支援「SAVE JAPAN ありがとうKOKESHI SMILEプロジェクト」の一環として、こけしの産地である東北へ、ロシアから届けられた沢山のマトコケシたち。

「マトリョーシカとこけしが似ていることに驚きましたが、同じ雪国だからでしょうか・・・コブロフ夫妻にお会いして、東北の私たちとロシア人とも素朴さや温かさが似ているように感じたのは嬉しい驚きでした。」

「マトコケシの華やかな色合わせが、震災からずっと沈みがちだった心に花を咲かせてくれたようでした。」

「マトリョーシカの魅力を通して、こけしの魅力を再発見することができました。」

マトコケシたちとのおしゃべりに花が咲くひとときでした!

【ロシア文化フェスBlog】マトリョーシカ+こけし=マトコケシ展覧会

2013-01-23

日本は空前のマトリョーシカ・ブーム!

“可愛い”ものが大好きな女性たちの乙女心をくすぐる

ロシアの伝統マトリョーシカが日本の伝統こけしと出逢ったら・・・?

蔵王系(吉田昭さん)、作並系(加納博さん)、山形系(志田菊宏さん)、南部系(煤孫盛造さん)による伝統こけしの木地に、マトリョーシカ作家ポリーナ・クリールキナさんが伝統絵柄を描くと、こんなマトコケシが誕生しました!

今回は宮城県仙台市にある伝統こけしの殿堂カメイ美術館で、2012年11月6日~2013年1月20日にかけて開催されていた「マトコケシ展」にお邪魔してきました。展示会場に一歩足を踏み入れると、マトリョーシカとこけし、そしてマトコケシたちが微笑んで出迎えてくれます。

マトリョーシカとこけしを比較しながら制作過程を追いかけていくパネル展示を前に、6つのマトリョーシカ伝統産地ごとのマトコケシたちが自信たっぷりにポーズをとっています。

▲巻き髪と長い睫毛、ゴージャスな花柄が特徴のポルホフ・マイダン系のほか、
▲田舎の穏やかな雰囲気が表情や色使いにも漂うセルギエフ・ポサード系、

▲ソ連時代からお土産の定番だったセミョーノフ系に、麦わら細工で有名なキーロフ系やノリンスク系……

▲さらには共和国系やアーティスト系など、ロシアでもなかなか見ることのできない美人がずらり!

ロシア全土のマトリョーシカ産地を訪ねて「マトリョーシカ大図鑑」を完成させた沼田元氣さんは、今回のマトコケシ展覧会のために、ロシア人作家ひとりひとりに会い、11の産地から選び抜かれたこけしの白木地を託しました。

▲沼田元氣さん(鎌倉コケーシカにて)

マトリョーシカという名前はロシア語の“母”に由来しますが、なんとマトリョーシカのルーツ(母)は、日本のこけし!一方、お母様がロシアで誕生されたというルーツをお持ちの沼田さんが日露友好の新たな伝統になることを願って2009年に考案したのが、

マトリョーシカの木地にこけしの描彩の“コケーシカ”と、こけしの木地にマトリョーシカの描彩の“マトコケシ”なのです。

マトコケシになんだか懐かしく温かい気持ちを感じるのは、時代も国も民族も飛び越えて子供を産み育ててきた母の温もりを感じるからでしょうか。それとも家族に囲まれているような安心感があるからなのでしょうか。

【ロシア文化フェスBlog】2012クロージング・レポート~能楽師・人間国宝 坂井音重さん~

2012-12-21

能楽師で人間国宝、さらにロシア文化フェスティバル組織委員としてもご活躍いただいている坂井音重様に、日本側を代表してご挨拶をいただきました。

凛として美しいその立ち姿からは他を圧倒するオーラを感じます。

「私は2003年の日露文化交流のフィナーレにおいて、モスクワのボリショイ劇場とサンクトペテルブルグのマリンスキー劇場で、能を演じました。日本の伝統文化である能を通して、多くの友人ができました。それは、ダイヤモンドにも勝って輝く私の心の宝だと思っております。これからもこの宝が大きく広がってゆくことを願ってやみません。

文明は、決して人間の幸せとは限らない進化をすすめていますが、文化は人を豊かにし、心を和らげ、人を幸せにするものです。

日本には、千数百年の日本人の心の文化があります。一方で、今日のクロージング・コンサートもそうでしたが、ロシアのオーケストラの演奏にはいつも魂を揺さぶられます。これは、同じ人間として、大切な同じ基盤を有しているということです。

来年2013年に8回目となるこのフェスティバルがますます広がりを見せ、さらに両国が親しくなることを願ってやみません。」

—クラシック音楽もとてもお好きだと伺いました。

「ええ、ロシアの作曲家も大好きです。今日は、日本でも愛されているチャイコフスキーの作品ばかりでしたが、美しい音の響きだけでなく、何かを語りかけているような演奏でした。」

—日本とロシアの文化、伝統芸能に通じる素晴らしさはどこにあるとお考えでしょうか。

「ひとつには、技術のレベルが高いこと、もうひとつは、それを発信する人間の心の力でしょう。」

—未来へ一言お願いいたします。

「世界が、文化で、ひとつになり平和になること。それが我々が共有する心のあり方ではないでしょうか。」

ひとつひとつのお言葉に、そして常に気品漂う丁寧な物腰に、会場が魅了されました!

「ロシア文化フェスティバルblog」より