【ロシア文化フェスBlog】ロシア大使館でNew Year Ballet Gala Consert & Party その1

2015-01-21

(ロシア文化フェスティバルblogより)

ロシアでは1月1日の新年に加え、ロシア正教のクリスマスを7日に、そして旧暦のお正月を祝います。今年2015年の旧正月にあたる1月14日、ミハイロフスキー劇場プリンシパルダンサーのイリーナ・ペレン&マラト・シェミウノフを迎え新春 チャリティー ガラ コンサートが開催されました。ロシア人と日本人が集まって華やかに新年をお祝いしました。

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会場となったのは、東京タワーを背景にロシア国旗がはためくロシア大使館。

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日本ではクリスマスツリーですが、ロシアでは新年をお祝いするために飾られるもみの木が美しく飾られたエントランス。

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彫刻家ズラフ・ツェレテリ作のステンドグラス『旗』に彩られた大階段を登り、絢爛豪華なシャンデリアがきらめく大レセプションホールへ。正面には同じくツェレテリによるモスクワの街を俯瞰した銅版画『首都モスクワ、我がモスクワ』が圧倒的な存在感で広がっています。

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新しい一年のはじまりに、そして、これからはじまる世にも稀なバレエ公演への期待感に、会場の熱気が最高潮に達したとき、アファナシエフ駐日ロシア大使の挨拶、つづいて主催のちきゅう市民クラブの千代鳥モーミンウッデイン会長と川島佳子副会長からの挨拶でコンサートは幕を開けました。

まずは私たちの未来のスターをご紹介しましょう!と大使に紹介されて登場した大使館の高校生オリガ・ロマノワさんが、ピアノと歌の贈り物を数曲。

つづいて、現在日本を拠点に活躍していらっしゃるロシア人アーティストを代表し、元マリインスキー劇場ピアニストのユーリー・コジェバートフさんと元国立プリモールスキー・フィルハーモニー専属ソリストのメゾ・ソプラノ、ワレンチナ・パンチェンコさんによる演奏で、ドゥナエフスキー『乾杯の歌』『初恋』。今年10回目を迎えるロシア文化フェスティバルIN JAPANでも、これまで数々のステージを披露しているお二人の息はぴったり。

そして、ピアノと歌から流れるように、ミハイロフスキー劇場マリア・シェスタコーヴァのヴァイオリンが加わり、グルック『メロディ』の旋律に誘われ、ホールの客席中央を通ってシャンデリアのなかをぬって泳ぐようにリフトで登場したイリーナ・ペレンとマラト・シェミウノフに、会場は息をのみ、そして歓声が沸き起こります。

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ミハイロフスキー劇場の大舞台で多くのダンサーを率い、また日本公演でもこれまで数えられないほどの感動を与えてきた二人が、同じ空間のなかで、すぐ目の前で、繰り広げる世界に包み込まれてしまうような、そんな世にも贅沢な感覚に観客はうっとりと酔いしれます。

ヴァイオリンピアノによるスヴィリドフ『ロマンス』、チャイコフスキー『ロマンス』につづいては、イリーナ・ペレンによる『白鳥の湖よりロシアの踊り』。赤い民族衣装を身につけ、愛する祖国への想いを重ねてロシア人は惜しみない盛大な拍手を贈り、ロシアの芸術美に涙する日本人も。

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ロシアが世界に誇るトップバレエダンサーの踊りを目の間にするその臨場感といったら・・・!入退出時も拍手する手が届いてしまいそうです。

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かつて宮中で披露されたバレエを鑑賞する皇帝になったかの贅沢さ。今の世の中では、一生に一度あるかないか機会かもしれません。

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ピアノソロでチャイコフスキー『四季より10月、11月、12月』、ピアノと歌でチャイコフスキー『ただ憧れを知る者だけが』ルビンシテイン作曲プーシキン詩『夜』そして再びピアノでラフマニノフ作曲『幻想的小作品集 Op32番 前奏曲 嬰ハ短調』をはさみ、最後のバレエは、ラフマニノフ『春の水』でした。

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〜野原はまだ雪に覆われているが 春の水は もうざわめいている

眠たそうな岸辺を流れて 流れ、きらめき、そして歌う

彼らはあちこちでこんな風に歌っているのだ

「春が来たよ 春が来たよ! ぼくたちは若い春のメッセンジャーなんだ

春がぼくらを先に寄こしたんだ 春が来たよ 春が来たよ!」

そして静かで暖かい5月の日に赤く輝く踊りの中に

春につき従ってみな陽気に群がるのだ〜

パンフレットには詩人であり外交官でもあったチュッチェフの詩『春の水』が添えられていました。長く厳しい冬を過ごし、万感の思いを胸に春を待つロシアの魂が表現され、集まった人々の心に春の水を吸い込んで可憐に力強く雪の下からのぞく待雪草の花が咲いたようでした。こういう瞬間こそが、両国の間にもきっと春の水を注ぎ込んでくれるのだと、ロシア文化フェスティバルIN JAPANのプログラムに足を運ぶと感じるのです。

イリーナ「今日のプログラムをご覧頂いて気づかれた方はいらっしゃるでしょうか?1曲目は白い衣装、2曲目は赤い衣装、3曲目は青い衣装・・・そう、ロシア国旗になっているんです!ロシアバレエを代表して皆様の前で踊ることが出来て本当に光栄ですし幸せに思います。これまで何度も来日公演をしてきましたが、大使館で踊るのは初めての経験でした。高い質のコンサートになり、またお客様が温かく迎えてくださり、お祝いムード満点でした」

(その2につづく)

【ロシア文化フェスBlog】2014年総括、そして2015年展望

2014-12-26

ロシア文化フェスティバルblogより)

2014年もフェスティバルblogにお付き合いくださいましてありがとうございました!日本組織委員会の長塚英雄事務局長に今年のフェスティバルを総括していただきました。

――2014年を振り返ってどのような感想をお持ちですか。

長塚――2014年は、新潟と東京2都市で盛大に開幕し、ヤングジェネレーションイベント8本を含む60本のプログラムが展開されましたから、かつてないめまぐるしいフェスティバルでした。

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△初開催の新潟オープニング

このフェスティバルをめぐる情勢も、プーチン大統領来日参加が予定されていましたがウクライナ問題で急変、国際情勢も日ロ関係も悪化する中で、国際文化交流とこれまで築いてきた絆を大切に維持する努力をおこなってきました。4月に栗原小巻副委員長が、10月に鳩山由紀夫委員長がフェスティバルを継続発展させるためにモスクワを訪問、交流を深めたことも9年間で初めてのことでした。

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△栗原副委員長のロシア訪問(4月)

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△鳩山委員長のロシア訪問(10月)

ロシア天才少年コンサートでは300名の幼稚園児を前に演奏しましたが、大人顔負けの静かな鑑賞態度で驚きましたし、日本映画大学と全ロシア国立映画大学の共催イベントも実現し、今後の大学間交流を促進しました。モスクワ・マラジョージヌイ室内オーケストラと洗足音楽大学との交流もすすみました。フェスティバルには以上のようなエピソードがたくさんありますが、マリア・マクサコワの歌声を聞いた91歳のご婦人が感動して「生きていてよかった」と感想をのべたことが忘れられません。

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△東京オープニングで歌声を披露するマクサコワ。その後パーティで両国代表と。

――2015年はどのような展望をお持ちですか。

長塚――2015年は、日露和親条約160周年とロシア文化フェスティバルIN JAPAN10回記念をテーマにした重要な節目のフェスティバルになります。プログラムは、スタニスラフスキー&ダンチェンコ記念バレエ劇場、マルク・ゴレンシテイン指揮オーケストラコンサート、オブラスツォワ・ロシア歌曲コンサート、フェドセーエフ指揮チャィコフスキー・シンフォニー・オーケストラ、シュ―キン演劇大学劇団公演、ポリャンスキー指揮ロシア国立交響楽団、マックス・ラグジュアリー日本デビューコンサート、日露和親条約160周年記念展、国立サンクトペテルブルグ・アカデミーバレエ公演など重量級のイベントがそろいました。

しかし、ご承知のようにプログラムを支える財政は、ルーブルと円の異常な安値とウクライナ問題の経済への影響などにより、きわめて厳しい情況です。予定されたプログラムを遂行するためには市民の皆様のご協力、ご支援が必要です。

12月8日のクロージングセレモニーに対するセルゲイ・ナルイシキン国家院議長のメッセージにありましたように、「2017年から2021年の5カ年協定を2015年オープニングセレモニーで調印」するために、両国組織委員会は全力をあげて邁進するものです。

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△公式サイトの開催プログラムよりご覧頂けます。

2015年版ポスター&パンフレットは、来年1月にもいち早くこちらのblogで皆様にお披露目できたらと思っております!それでは皆様、良いお年を・・・!

 

(写真=公式リポートより 撮影=丸山英樹)

【ロシア文化フェスBlog】栗原小巻さんが新たな「桜の園」に挑む!

2014-12-24

(ロシア文化フェスティバルblogより)

そして、来たる2015年の幕開けに栗原小巻さんから演劇のプレゼント!

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すでに『桜の園』のラネーフスカヤ役はもちろん、トルストイ『アンナ・カレーニナ』アンナ役、チェーホフ『三人姉妹』イリーナ役、『かもめ』ニ―ナ役などたくさんのロシア作品のヒロインを演じ、また登場人物の衣装デザインなどを手がけることで作品への思いを深め、舞台に情熱を傾けていらっしゃる栗原小巻さんが、2015年ロシア文化フェスティバル IN JAPANの登録プログラムとして新解釈による『桜の園』に挑みます。

ーーロシアへの想い、ロシア文化フェスティバル IN JAPANへの想いをお聞かせください。

栗原ーーバレエを学びましたときにロシアの素晴らしい先生方に巡り会うことで私の芸術家人生が始まったように思います。そして、ロシアとの友好、交流を続けていきたいという想いが芽生えたと思います。私のおりました東京バレエ学校は、“チャイコフスキー記念“と冠されていたんですが、そのチャイコフスキーが日記に「ロシアでは西欧と違い、政治よりも芸術の方がより重要視されている」と書いているんですね。政治というのは、時代によって変わりますでしょう?ロシア革命、社会主義から民主主義……日本も大戦前と大戦後ではまるで別の国のように変わりましたよね。政治というのはとても移ろいやすいものですから、そういうものに重きを置かずに、文化や芸術のように普遍的なものが重要だという認識を持つことが出来たなら、両国の国民も相互の理解も深まりますし、また相互の尊重が成し遂げられるのではないかと思っております。そういう意味でも、今関わっておりますロシア文化フェスティバル IN JAPANが友好を深めるうえでとても大切な役割を果たしていると確信しております。これからも長くこのフェスティバルが続いていって、それによって日本人とロシア人の友情が深まっていけば素晴らしいことだと願っております。

2015年はチェーホフ生誕155周年にあたり、ロシア文化フェスティバルIN JAPANでも6月にシューキン演劇大学劇団の来日公演『イワノフ』も予定しております。あわせてご期待ください!