モスクワ通信『北極圏ムルマンスクでシベリアン・ハスキー犬ぞり体験!』

2020-03-10

ロシア文化フェスティバルblogより】

モスクワから北へ約1500km、北極圏の都と称されるムルマンスク州の州都ムルマンスク。

66d77876-a2b8-4280-90be-857027735ff7

夜は美しいオーロラに出会える場所として人気がありますが、さて昼間のおススメの過ごし方は?

IMG_4563

まずはこちら、冬のロシアならでは!?シベリアン・ハスキーの犬ぞり体験はいかがでしょうか。

IMG_4859

シベリアン・ハスキーにアラスカン・ハスキー、みんなとっても人懐っこくて可愛い!遊ぼう遊ぼうと尻尾を振って元気に飛び跳ねる子、ワンワン吠えていたのに近寄るとハウスから首だけ出して様子を伺う恥ずかしがり屋の子、落とした手袋をこっそり隠してしまう子も・・・!

たっぷり積もったふかふかの雪の中で、童心に帰っての雪遊びは最高です。ハスキーたちと思う存分遊んだら、トナカイの毛皮の敷物と立派な角のコート掛けがあるログハウスの中へ。ロシア伝統の湯沸かし器サモワールを囲んであったかい紅茶とお菓子をいただきながら、犬ぞりの大会の様子をビデオで見せてもらいました。準備が出来たらスノーモービルに乗り、いざ犬ぞりの待つツンドラの雪原へ。

IMG_4604

IMG_4597

約10頭の犬が引くソリに乗って、どこまでもつづく白樺林を眺めながら進みます。先頭の犬がリーダーとなってチームをまとめています。大満足の犬ぞり体験でした!

IMG_4401

北極海(バレンツ海)に臨むムルマンスクですが、暖流の影響で不凍港となっており、ソ連時代には軍事的にも重要な役割を果たし英雄都市となりました。周辺には今も閉鎖都市が点在しています。港には、世界初の原子力砕氷船レーニンが係留しており、2008年から博物館として公開されています。

IMG_4450

IMG_4473

IMG_4467

IMG_4485

△北極航路はムルマンスクからチュコト半島のペヴェス。1957〜1989年まで活躍しました。

IMG_4698

IMG_4695

△目抜き通りのレーニン大通りを北へ行くと、緑の岬には巨大なアリョーシャ像が建っています。第二次世界大戦で亡くなった兵士たちの功績を称えて1972年に完成しました。

IMG_4727

IMG_4729

△海のロシア正教会(Морской православный храм《СПАС НА ВОДАХ》)はシャンデリアも船の形。

IMG_4724

 

△港町らしく灯台や錨のモチーフ、ライトアップもあちらこちらで見かけました。

1138283e-2660-4b31-a512-b037fa419e93

△こちらはロシア帝国時代に建立された砕氷船イェルマーク号の記念碑。

IMG_4631

△さて市内には最近、お洒落なレストランが増えてきて、ロシア料理はもちろん、トナカイ肉のステーキやスープなどご当地ならではの味、そしてカニやエビ、帆立、サーモンにタラなど新鮮なシーフードも大人気!

IMG_4499

IMG_4501

△海の駅のなかでは、ロシアでは珍しく、採れたてのウニを割って食べる姿も。

IMG_4384

IMG_4373

△ショッピングモールВолна(ヴァルナー、波)1階に2013年に開店したファーストフード店マクドナルドには世界最北端の記念プレートもあり観光名所のひとつになっていますし、隣の憲法広場に設置された氷の滑り台も大人気でした。

IMG_4507

 

冬だからこそ北へ、極寒のロシアを満喫できるムルマンスクなのです。

モスクワ通信『北極圏ムルマンスクで奇跡のオーロラ・ハンティング!』

2020-03-09

ロシア文化フェスティバルblogより】

広いロシアのなかでも、北極圏に位置するムルマンスクは知られざるオーロラ・スポットとして人気があります。

今年は暖冬で雪も少なく、なんだかちょっぴり物足りない冬のモスクワから飛行機で約2時間半・・・ムルマンスクにはワクワクするような銀世界が広がって位ました。これぞロシアの冬!

bb7fe661-18eb-4d6c-9c27-49a014531b99

オーロラは自然の奇跡。天候に左右されます。冬に鑑賞するイメージがありますが、実はムルマンスクでは早くも9月から見ることができるそう。9〜11月は屋外でオーロラの出るタイミングを待つ間も凍える心配がないうえ観光客も少ない穴場の時期なのだそうです。

現地では、オーロラ・ハンティングの達人であるガイドさんとご一緒することをお勧めします。オーロラの強度指数を測るものなどたくさんの携帯アプリを併用して、天候の変化、特に風の向きと強さ、雲の動きをチェック。滞在期間のなかで最も見える可能性の高い時間帯と場所を予測してくれます。現地情報から穴場スポットまで熟知し、豊富な経験とノウハウを生かして最適な場所を探してくれます。

45dd62d9-4965-4f6a-8bae-93f2d56d9b20 IMG_4852

IMG_4853 IMG_4854

私の滞在した2日間はオーロラ強度も弱く(KP2)、また天候に恵まれず、1日目は雪で中止。期待の2日目も朝からどんよりとした曇り空とにわか雨が続きました。しかし「可能性がある限り出かけよう!」ガイドさんからの連絡で夜21時にホテルを出発し、市街地から車でハンティングへ。仲間のガイドさんとも常時連絡を取り合い、まずはノルウェーとの国境へ続くハイウェイ沿いの道でストップ。三脚に高感度カメラを設置して待っていると、厚い雲に覆われた空の向こうに雲の切れ間が現れ、そこから澄み切った夜空と吸い込まれそうな美しい星空、そして手が届きそうなほどのスーパームーンが見えました。

 

「いい兆候だ!さらに大きな窓(雲の切れ間)を探そう!」再び車に乗り込みます。次に移動した先は、よくオーロラが現れるという人気スポットで、すでに2、3台の車が停車していました。再び雲が垂れ込める空の下、みんなで音楽を聴きながら踊ったり、空を見上げながらおしゃべりしたり、月明かりのなか雪遊びをしてみたり、そうして身体が冷えてくると車内に戻って熱い紅茶とお菓子で暖をとったりして過ごしました。その間にも天候はどんどん変化していきます。ここでは残念ながら大きな雲の切れ間は現れず、雲の動きを追いながらさらに移動していきます。やっぱり今日は無理かな?車内にほんの少し諦めムードが漂ったそのときです。突然、運転席から「すぐ車をおりて!閃光だ!!」ガイドさんの声に慌てて車から飛び出すと、空には見たことのない薄緑色の輝きが!!

スクリーンショット 2020-03-15 21.40.36

天の川のように白くふんわりと見えたり、キャンバスに絵の具を落としたように濃く点在したり、カーテンが風に揺られて踊っているように現れたり・・・つぎつぎと形を変えながら夜空に浮かび上がっては消えていきます。頭上で繰り広げられる感動的な光景にさっきまでの寒さも疲れも一気に吹き飛びます。夢中になってシャッターを押しましたが、普通のカメラではオーロラと人物の両方を綺麗に撮るのは難しいため、記念写真をお考えなら撮影つきのツアーがお勧めです。オーロラ強度指数が低い日でも、幸運にもこの奇跡のような閃光に出逢える可能性があり、オーロラを捕まえられるかどうかはまさにハンティング!このとき時刻はすでに深夜1時半、ホテルに到着したのは3時20分でした。

 

さて、冬場はマイナス20度にもなるムルマンスクでは、夜間はさらに冷え込むため、安全に楽しむためにも上下スキーウェアや厚手コートにしっかりとした雪用の防水ブーツと手袋、そして帽子は必須アイテムです。ロシアの冬に適した厚手の防寒具は、ムルマンスクのショッピングモール内をはじめロシアのスポーツ用品店でも購入できますし、またロシアの伝統的な雪用フェルトブーツのワレンキや伝統的なショールのプラトークは実用的でお土産にもお勧めです。

ロシアでの宝物のような経験がまた一つ増えました。

モスクワ通信『ロシア正教のクリスマス礼拝とニコライ・ヤポンスキーのイコン』

2020-01-21

ロシア文化フェスティバルblogより】

ロシアでは、ロシア正教の暦の関係で、新年1月1日の後の1月7日にクリスマスがやってきます。モスクワ中心部にある救世主キリスト聖堂(Храм Христа Спасителя)では、モスクワ総主教座キリル総主教によるクリスマス礼拝が行われ、その様子は毎年テレビでもロシア全土に生中継されます。

IMG_2874

△金色の丸屋根が輝く救世主キリスト聖堂は、ナポレオンのロシア侵攻に勝利したことを神に感謝するために1883年に完成しましたが、革命後の宗教弾圧により爆破され、跡地は屋外温水プールとして利用されていました。ソ連が崩壊し新生ロシアが誕生すると再建され、2000年にかつての姿が忠実に再現されました。キリスト教の一派であるロシア正教では、十字架の形が少し異なります。

IMG_2740

△招待状を頂いてこの貴重な礼拝に参列させていただくことが出来ました。

IMG_2784

△再建に尽力した会社の名前が記念プレートで掲示されていました。

IMG_2779

△その中には日本のみちのく銀行の名前も!

IMG_2767

△教会や聖堂では、女性は頭にスカーフを被り、男性は帽子をとることになっています。入り口に貸し出し用のスカーフが用意されていたり、教会のお店で販売されたりしています。ロシア観光の際には、いつでも教会に入れるように鞄の中にスカーフを一枚忍ばせておくと便利です。

IMG_2765

△教会に入るとまず、信者の方は小さな紙に熱心に何かを書き込んでいました。1枚目には家族をはじめ親しい人たちの健康を祈って名前を書込み、2枚目の紙には天に召された親族やご先祖様など大切な方をおもいだし安息を願います。窓口でこの紙を手渡すと、礼拝のなかで名前が読み上げられます。

IMG_2756

△お店では、イコンや十字架のネックレス、書籍などさまざまなものが売られていました。私は蜜蝋を購入しました。

IMG_2793

△礼拝が始まるまでの時間、聖堂内のたくさんのイコンを見て回りました。イコンには聖母マリアやキリスト、聖人たちが描かれています。ロシア人の名前には、聖人の名前をとったものも多いため、名前や誕生日ごとの守護聖人の小さなイコンをお財布のなかなどに入れて持ち歩いたり、車のなかやデスク周りに飾っている人もよく見かけます。家族の健康と日露友好を祈りながらイコンの前で火を灯しました。蜜蝋とお香の甘やかな香りが充満した薄暗い聖堂内には、何百本もの蝋燭でイコンの金色が輝いて浮かび上がり、信者たちの瞳のなかに炎が揺れています。

IMG_2798

△たくさんの信者が集まり、いよいよ6日から7日にかけての深夜0時にクリスマス礼拝が始まりました。敬虔な信者として知られるメドヴェージェフ元大統領ご夫妻をはじめ、最前列には国家機関のトップや著名人の姿も見られました。教会内には椅子はなく、礼拝時はじっと立ったまま司祭の祈りに耳を傾けます。また同じキリスト教でもパイプオルガンなどの演奏はなく、合唱(アカペラ)で賛美歌が捧げられます。足元からすべてのものを優しく包み込み語りかけるような荘厳な響きに心が震えました。教会の前、扉の前、イコンと呼ばれる聖像画の前、そして礼拝の間にも、信者の方は何度も上から下へ、次に右肩から左肩へと十字を切りお辞儀をして祈りを捧げていました。

IMG_2845

△礼拝の最後には、キリル総主教が信者たちの前に進み出て、聖体拝領を行います。キリストの血と肉を意味する水で薄めた甘いワイン(聖水)と白いパン(聖餅)を信者に分け与える儀式です。

IMG_2856

IMG_2860

IMG_2862

△クリスマスの礼拝まで断食の期間を過ごしていた信者たちにとって、この聖水と聖餅は特別なひと口になります。

IMG_2853

△聖堂内には日曜学校の子供たちによるキリスト降誕をテーマにした作品もたくさん展示されていました。

さて、キリル総主教は今年秋に、日本にロシア正教を伝道したニコライ・ヤポンスキー(Николай Японский)の関連行事に出席するために訪日が予定されています。

86CAE20B-ABF6-4747-A334-72F86D0B1B0A-450x600

△モスクワの教会Храм Вознесения Господня на Никитской («Малое Вознесение»)には、このニコライ・ヤポンスキーを描いた珍しいイコンがあります。富士山や満開の桜で彩られた寺院の屋根のような額装もとてもユニーク!中央のヤポンスキーの周りには、彼の生涯が書かれています。

14C50B01-8C82-4ABF-8CD0-47116A7B1BAC-450x600

△日本での伝道シーンでは、イコンのなかに漢字も・・・!

その生涯を日本での正教伝道に捧げ、日露戦争中も日本にとどまり、日本で永眠したヤポンスキー。日本正教会の創建者であり、正教会で列聖されているヤポンスキーの名をとって、御茶の水には通称“ニコライ堂”と呼ばれる東京復活大聖堂が建てられました。この建物は鹿鳴館で知られるイギリスの建築家ジョサイア・コンドルゆかりの作品ということもあって、信者たちの心の拠り所であると同時に観光名所の一つにもなっています。

ニコライ・ヤポンスキーの不朽体は谷中墓地のほか、ニコライ堂や函館ハリストス正教会などにあります。(過去ブログ参照)

10A02F7E-ED7A-4893-9448-057B28095960-450x600

この教会には、モスクワ音楽院の隣という立地にもぴったりの新しいイコン『音楽家たちと詩人たちのイコン』がお目見えして話題になりました。

 

☆Храм Христа Спасителя www.xxc.ru

Address: Ulitsa Volkhonka, 15

☆«Малое Вознесение» https://mvoznesenie.ru/

Address: Bol’shaya Nikitskaya Ulitsa, 18/2