モスクワ通信『北極圏ムルマンスクで奇跡のオーロラ・ハンティング!』

2020-03-09

ロシア文化フェスティバルblogより】

広いロシアのなかでも、北極圏に位置するムルマンスクは知られざるオーロラ・スポットとして人気があります。

今年は暖冬で雪も少なく、なんだかちょっぴり物足りない冬のモスクワから飛行機で約2時間半・・・ムルマンスクにはワクワクするような銀世界が広がって位ました。これぞロシアの冬!

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オーロラは自然の奇跡。天候に左右されます。冬に鑑賞するイメージがありますが、実はムルマンスクでは早くも9月から見ることができるそう。9〜11月は屋外でオーロラの出るタイミングを待つ間も凍える心配がないうえ観光客も少ない穴場の時期なのだそうです。

現地では、オーロラ・ハンティングの達人であるガイドさんとご一緒することをお勧めします。オーロラの強度指数を測るものなどたくさんの携帯アプリを併用して、天候の変化、特に風の向きと強さ、雲の動きをチェック。滞在期間のなかで最も見える可能性の高い時間帯と場所を予測してくれます。現地情報から穴場スポットまで熟知し、豊富な経験とノウハウを生かして最適な場所を探してくれます。

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私の滞在した2日間はオーロラ強度も弱く(KP2)、また天候に恵まれず、1日目は雪で中止。期待の2日目も朝からどんよりとした曇り空とにわか雨が続きました。しかし「可能性がある限り出かけよう!」ガイドさんからの連絡で夜21時にホテルを出発し、市街地から車でハンティングへ。仲間のガイドさんとも常時連絡を取り合い、まずはノルウェーとの国境へ続くハイウェイ沿いの道でストップ。三脚に高感度カメラを設置して待っていると、厚い雲に覆われた空の向こうに雲の切れ間が現れ、そこから澄み切った夜空と吸い込まれそうな美しい星空、そして手が届きそうなほどのスーパームーンが見えました。

 

「いい兆候だ!さらに大きな窓(雲の切れ間)を探そう!」再び車に乗り込みます。次に移動した先は、よくオーロラが現れるという人気スポットで、すでに2、3台の車が停車していました。再び雲が垂れ込める空の下、みんなで音楽を聴きながら踊ったり、空を見上げながらおしゃべりしたり、月明かりのなか雪遊びをしてみたり、そうして身体が冷えてくると車内に戻って熱い紅茶とお菓子で暖をとったりして過ごしました。その間にも天候はどんどん変化していきます。ここでは残念ながら大きな雲の切れ間は現れず、雲の動きを追いながらさらに移動していきます。やっぱり今日は無理かな?車内にほんの少し諦めムードが漂ったそのときです。突然、運転席から「すぐ車をおりて!閃光だ!!」ガイドさんの声に慌てて車から飛び出すと、空には見たことのない薄緑色の輝きが!!

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天の川のように白くふんわりと見えたり、キャンバスに絵の具を落としたように濃く点在したり、カーテンが風に揺られて踊っているように現れたり・・・つぎつぎと形を変えながら夜空に浮かび上がっては消えていきます。頭上で繰り広げられる感動的な光景にさっきまでの寒さも疲れも一気に吹き飛びます。夢中になってシャッターを押しましたが、普通のカメラではオーロラと人物の両方を綺麗に撮るのは難しいため、記念写真をお考えなら撮影つきのツアーがお勧めです。オーロラ強度指数が低い日でも、幸運にもこの奇跡のような閃光に出逢える可能性があり、オーロラを捕まえられるかどうかはまさにハンティング!このとき時刻はすでに深夜1時半、ホテルに到着したのは3時20分でした。

 

さて、冬場はマイナス20度にもなるムルマンスクでは、夜間はさらに冷え込むため、安全に楽しむためにも上下スキーウェアや厚手コートにしっかりとした雪用の防水ブーツと手袋、そして帽子は必須アイテムです。ロシアの冬に適した厚手の防寒具は、ムルマンスクのショッピングモール内をはじめロシアのスポーツ用品店でも購入できますし、またロシアの伝統的な雪用フェルトブーツのワレンキや伝統的なショールのプラトークは実用的でお土産にもお勧めです。

ロシアでの宝物のような経験がまた一つ増えました。

モスクワ通信『ロシア正教のクリスマス礼拝とニコライ・ヤポンスキーのイコン』

2020-01-21

ロシア文化フェスティバルblogより】

ロシアでは、ロシア正教の暦の関係で、新年1月1日の後の1月7日にクリスマスがやってきます。モスクワ中心部にある救世主キリスト聖堂(Храм Христа Спасителя)では、モスクワ総主教座キリル総主教によるクリスマス礼拝が行われ、その様子は毎年テレビでもロシア全土に生中継されます。

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△金色の丸屋根が輝く救世主キリスト聖堂は、ナポレオンのロシア侵攻に勝利したことを神に感謝するために1883年に完成しましたが、革命後の宗教弾圧により爆破され、跡地は屋外温水プールとして利用されていました。ソ連が崩壊し新生ロシアが誕生すると再建され、2000年にかつての姿が忠実に再現されました。キリスト教の一派であるロシア正教では、十字架の形が少し異なります。

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△招待状を頂いてこの貴重な礼拝に参列させていただくことが出来ました。

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△再建に尽力した会社の名前が記念プレートで掲示されていました。

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△その中には日本のみちのく銀行の名前も!

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△教会や聖堂では、女性は頭にスカーフを被り、男性は帽子をとることになっています。入り口に貸し出し用のスカーフが用意されていたり、教会のお店で販売されたりしています。ロシア観光の際には、いつでも教会に入れるように鞄の中にスカーフを一枚忍ばせておくと便利です。

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△教会に入るとまず、信者の方は小さな紙に熱心に何かを書き込んでいました。1枚目には家族をはじめ親しい人たちの健康を祈って名前を書込み、2枚目の紙には天に召された親族やご先祖様など大切な方をおもいだし安息を願います。窓口でこの紙を手渡すと、礼拝のなかで名前が読み上げられます。

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△お店では、イコンや十字架のネックレス、書籍などさまざまなものが売られていました。私は蜜蝋を購入しました。

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△礼拝が始まるまでの時間、聖堂内のたくさんのイコンを見て回りました。イコンには聖母マリアやキリスト、聖人たちが描かれています。ロシア人の名前には、聖人の名前をとったものも多いため、名前や誕生日ごとの守護聖人の小さなイコンをお財布のなかなどに入れて持ち歩いたり、車のなかやデスク周りに飾っている人もよく見かけます。家族の健康と日露友好を祈りながらイコンの前で火を灯しました。蜜蝋とお香の甘やかな香りが充満した薄暗い聖堂内には、何百本もの蝋燭でイコンの金色が輝いて浮かび上がり、信者たちの瞳のなかに炎が揺れています。

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△たくさんの信者が集まり、いよいよ6日から7日にかけての深夜0時にクリスマス礼拝が始まりました。敬虔な信者として知られるメドヴェージェフ元大統領ご夫妻をはじめ、最前列には国家機関のトップや著名人の姿も見られました。教会内には椅子はなく、礼拝時はじっと立ったまま司祭の祈りに耳を傾けます。また同じキリスト教でもパイプオルガンなどの演奏はなく、合唱(アカペラ)で賛美歌が捧げられます。足元からすべてのものを優しく包み込み語りかけるような荘厳な響きに心が震えました。教会の前、扉の前、イコンと呼ばれる聖像画の前、そして礼拝の間にも、信者の方は何度も上から下へ、次に右肩から左肩へと十字を切りお辞儀をして祈りを捧げていました。

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△礼拝の最後には、キリル総主教が信者たちの前に進み出て、聖体拝領を行います。キリストの血と肉を意味する水で薄めた甘いワイン(聖水)と白いパン(聖餅)を信者に分け与える儀式です。

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△クリスマスの礼拝まで断食の期間を過ごしていた信者たちにとって、この聖水と聖餅は特別なひと口になります。

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△聖堂内には日曜学校の子供たちによるキリスト降誕をテーマにした作品もたくさん展示されていました。

さて、キリル総主教は今年秋に、日本にロシア正教を伝道したニコライ・ヤポンスキー(Николай Японский)の関連行事に出席するために訪日が予定されています。

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△モスクワの教会Храм Вознесения Господня на Никитской («Малое Вознесение»)には、このニコライ・ヤポンスキーを描いた珍しいイコンがあります。富士山や満開の桜で彩られた寺院の屋根のような額装もとてもユニーク!中央のヤポンスキーの周りには、彼の生涯が書かれています。

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△日本での伝道シーンでは、イコンのなかに漢字も・・・!

その生涯を日本での正教伝道に捧げ、日露戦争中も日本にとどまり、日本で永眠したヤポンスキー。日本正教会の創建者であり、正教会で列聖されているヤポンスキーの名をとって、御茶の水には通称“ニコライ堂”と呼ばれる東京復活大聖堂が建てられました。この建物は鹿鳴館で知られるイギリスの建築家ジョサイア・コンドルゆかりの作品ということもあって、信者たちの心の拠り所であると同時に観光名所の一つにもなっています。

ニコライ・ヤポンスキーの不朽体は谷中墓地のほか、ニコライ堂や函館ハリストス正教会などにあります。(過去ブログ参照)

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この教会には、モスクワ音楽院の隣という立地にもぴったりの新しいイコン『音楽家たちと詩人たちのイコン』がお目見えして話題になりました。

 

☆Храм Христа Спасителя www.xxc.ru

Address: Ulitsa Volkhonka, 15

☆«Малое Вознесение» https://mvoznesenie.ru/

Address: Bol’shaya Nikitskaya Ulitsa, 18/2

 

モスクワ通信『職業はシークレットサービス!?キッザニア・モスクワ体験』

2019-12-04

(ロシア文化フェスティバルblogより)

キッザニアは、メキシコからはじまり世界へ広がっている職業体験型テーマパーク。日本には2006年に世界3番目にオープンし今も大人気です。モスクワには2016年にオープン!

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△ショッピングセンター АВИАПАРК (アヴィアパルク)の最上階です。

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△受付で入場券を買い(子ども1990ルーブル、大人790ルーブル)リストバンドを装着。ポシェットと50キッゾ(キッザニアのなかでの通貨)をもらいます。なんと、日本のキッザニアで使うキッゾをそのままモスクワでも使えるのだそう。

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△入口脇で、まずはキッザニア・パスポートを作ります(490R)。パスポートの所持は自由ですが、パスポートを提示すると、職業ごとにスタンプがもらえるほか、キッゾを普通よりも多くもらえたり、館内で割引でお買い物出来たりします。

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△仕事の情報を得たりアドバイスしてもらえる場所。

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△それぞれのお仕事の前には、対象年齢や身長、1回に体験出来る人数やキッゾ、次回の開始時間などが表示されています。英語の話せるスタッフも増えてきましたし、仕組みは世界共通です。 目の前には子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための街が広がっています・・・!

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△なんと驚いたことに、キッザニア・モスクワには、ちいさなボリショイ劇場(ボリショイはロシア語で大きいの意味)や、

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△グム(ロシア国営百貨店)までありました!!!

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△赤い消防車はそっくりですが・・・ロシアのサイレンは青色!

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△消防署のお仕事もそっくりです。まずは消防士さんたちの仕事についてレクチャーを受け、制服に着替えると、サイレンが!急いで消防車に乗り込み、火災現場に向かいます。燃えているビルにみんなで放水!無事に消火したらお仕事完了です。3、2、1、ウラー(万歳)!お給料をもらって次の仕事へと向かいます。

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△救急車のサイレンも、日本は赤ですがロシアは青!

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△郵便局も日本のような赤ではなくロシアでは青です。

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△住所を探して小包を届けます。

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△ロシアのスーパー ペレクリョストクでは、レジ打ちや品出しを。

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△働くだけではありません。稼いだお金を使って、運転免許を取得するために教習所に通い、モスクワの街並みをドライブしたり、ロスネフチで給油したり、ショッピングも楽しめます。

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△ラジオ局

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△ちいさなボリショイ劇場へはいると、隣の俳優養成所で学んだ子どもたちが公演中!

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△カメラマンが撮影してくれた写真は、Canonで印刷してもらえます!

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△歯科医

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△ハンバーガーショップ

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△獣医

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△パイロット養成所

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△警察署

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まだまだたくさんの職業があります。憧れの仕事をたくさん体験できて、子どもたちの夢が広がりますね。 さて「ロシアならではの職業はないかしら?」と地図を広げてみると・・・なんと『シークレット・サービス』の文字!!!

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△地図を片手にシークレット・サービスがあるはずの場所をウロウロ・・・でもそこには、電化製品の並ぶ一見普通のお店があるだけ。スタッフの方に聞いてみると・・・にやりと笑って「とりあえず、この列に並んで待っていてね」

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△そして時間になると、子どもたちだけが誘導され、そのまま冷蔵庫のなかへ消えていきました・・・!

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△あとは外のモニターで一部を見学。レーザーをよけながら暗闇の部屋を進む訓練や、平衡感覚を鍛える訓練など、さまざまな訓練を経て最後は脱出訓練!

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△命綱をつけているとはいえ、かなりの高さから勇気を出してバンジージャンプ! 帰って来た子どもたちに、「どんな内容だったの!?」と尋ねたところ「言っちゃダメだって。秘密」とのこと。これからモスクワの街中の電化製品売り場を通るたびに、なんだか秘密の通路に繋がっているのではとドキドキしてしまいそう。

日本とシステムが少し異なるのは、日本では昼と夜の2部入れ替え制になっていますが、ロシアでは基本的に一度チケットを購入したら閉館まで遊べるところ(日本よりもロシアの方がだいぶ空いていて、特に午前中は並ばずに沢山遊べました)。また、ピザやお菓子などの飲食系の職業体験は、日本では作ったものをそのままもらえますがロシアでは購入するシステムであること。自動車の運転免許をとるために、まずはクリニックで身体検査を受けてその証明書を持って教習所へ向かうことなど。

キッザニア・モスクワ

Kidzania Moscow https://kidzania.ru/ru/

住所:Khodynskiy Bul’var, 4 Moscow

そして、なんとモスクワには、“ロシア版キッザニア”と言える子どもの職業体験型エンターテインメントが2種類もあります。ひとつはキッドブルク(КИДБУРГ https://kidburg.ru)。もうひとつはマスチェルスラブリ(Мастерславль https://www.masterslavl.ru/)です。どちらも警察、消防署、病院、郵便局などは同じ流れで、そのほか化粧品店や食品メーカーなどロシアで見かけるさまざまなお店は再現されていて、ロシアの子どもたちを対象にロシア語で職業が体験が出来ます。