【ロシア文化フェスBlog】エニセイの朝焼け 3~ゴルロフ芸術監督インタビュー~

2012-12-02

クラスノヤルスク民族舞踊団「エニセイの朝焼け」

イーゴリ・ゴルロフ芸術監督にインタビューしてみました!

いちのへ 舞踊団をどのように評価していらっしゃいますか?

ゴルロフ 民族の伝統を魅せており、舞踊団としてはとてもいいと思います。他のどの国にもある永遠のテーマですが男女の恋愛はもちろん、我々の祭りに見られる民族の遊び(例えば、若い男性の殴りあいとか、昔田舎で踊ったステップとか)を魅せています。もちろん、舞台上で踊りとしてお見せするために演出されたものですが。

シベリアの若者の勇ましさとか、若い女性の可愛いらしさとか、そういったこともお見せできたらと思っています。他の舞踊団と違うところは、やはりシベリアの独特な文化を見せているところにあると思います。ロシアの舞踊もあるのですが、古典的ロシアよりも、シベリアやクラスノヤルスク州をテーマにした民族舞踊ですね。例えば、クラスノヤルスクの誕生からその歴史を語る、その名も「クラスノヤル」という作品もあります。ほかには、今回のプログラムではお見せ出来ませんでしたが、「北の物語」という北方民族をテーマにしたバレエも作っています。クラスノヤルスク州は、北極海から中国までの広大な土地を占めており、色々な民族が住んでいるのです。

いちのへ 2001年から新しい芸術監督に就任なさいましたが、アンサンブルにどのような新たな試みをなさったのでしょうか。

ゴルロフ 新しいバレエや舞踊の演技を考えたり、それを練習させたりしています。私もこの舞踊団に招待されてから12年になりますが、1969年にゲンナージイ・ペトゥーホフによって設立されてから伝統的に受け継がれてきた演技が残っている一方で、時代とともに、舞踊も生き物のように進化させなければならないものなので、プログラムをどんどん変えないといけない側面もありますね。新しい観客とのコンタクト(カタルシスといいますが)を持ち続けなければなりません。我々が心を開いて、観客から感情をもらい、エネルギーレベルでの相互交換を行っていますが、これが新しい演技を生み出すうえでとても助けになります。本当に大変な仕事なんです。演技や舞踊は体力もかなり使うものですから、他の職業に比べて退職するのも早く、ロシアでは20年間働けばもう年金生活を始められます。つまり、休むことができるんですよ。

いちのへ クラスノヤルスク民族舞踊団は初来日ですが、監督は日本にいらしたことがありますか?日本の観客の印象はいかがですか?

ゴルロフ 私はM・ゴデンコ記念クラスノヤルスク国立アカデミー「シベリア舞踊アンサンブル」のソリストをしていましたが、日本に初めて来たのは1982年の公演のときでした。45日間にわたって日本中を回ったんですよ。とても綺麗でいいところだと思いました。日本の哲学、文化、生活観が好きです。殆ど全世界を回りましたが、日本は独特ですね。日本人もとても知恵があって、哲学も優しさの哲学だといえると思います。日本人の場合はその特徴がはっきりと見えていますね。そういう民族はなかなか少ないです。

日本の観客は、初めての公演から、非常に暖かく迎えてくださいました。皆さんの好意と興味がよく伝わったので、演技者としては、自分達の文化を理解してもらえて嬉しかったのです。逆に日本の演劇が我々ロシアで公演するときには、それを理解しようとしたり、日本人の文化を学ぶ機会として観劇しています。そうそう、確か我々のオペラ・バレエ劇場に日本人の芸術監督が来て、バレエのプロデューサーになる予定です。そのことでもお分かり頂けるように、日本とロシアとの文化交流がよく進んでいますよ。

いちのへ ロシア国立ボリショイ・バレエ団で外国人初にして唯一の第1ソリストとして活躍し、今年2012年秋からシベリア・ウランウデにある国立劇場バレエ団の芸術監督に就任された岩田守弘さんですね!私も大ファンで以前インタビューさせていただきました。

さて、日本公演のあとは新年、そしてクリスマスがやってきますが(ロシアでは新年の後で1月7日にロシア正教のクリスマスが祝われます)、休暇はどのようにすごされるのでしょう?監督と舞踊団の今後のご予定を教えてください。

ゴルロフ まず日本から帰ったら少し、そう2~3日は、皆を休ませたいと思います。その後はクラスノヤルスク州での公演が幾つかあります。かなり遠いところですよ。その後は、もちろん、ヨールカ(もみの木)祭りに参加します。家のクリスマスツリーは、モスクワを除けばロシアで一番大きくて高いんですよ!そこで踊るんです。戸外で踊るための冬バージョンの衣装を目下準備中です。我々の冬だと平均してマイナス20-30℃、たまに40℃なんていうときもありますからね。ほかには氷のテーマパークも作られます。色々な氷の彫刻もありますし、子供や大人の為の氷の滑り台もあります。ソリで滑ったりもして、そんな風にお正月を迎えます。ちょうど冬休みのシーズンですし、とてもにぎやかです。ロシアでは子供だけでなくみんなが10日間新年休暇をとるんです。まあ、我々はタレントですから、いつも皆が休みの日にも仕事があるんですけれどね。だからこそ公演後などには休まないと。こういった仕事の特徴のひとつですね。

いちのへ 最後に、今回は東日本大震災救援チャリティー公演ということですが、一言お願いします。

ゴルロフ 我々も皆、心を痛めていました。テレビでも連日やっていましたし、私は出身がウクライナのキエフなのですが、我々にもチェルノブイリの経験がありますから、同じ人間として、とても近く感じていました。ちょうどあの原発事故の二日後にキエフ市に公演に行きました。どれほど怖いか分かります。非常に悲しいですが、残念なことに、このようなことが時々起きてしまいます。なぜ起きるのか、何の為に起きるのか、答えが見つかりません。学者達がいずれ答えられる日が来るのかもしれません……。今もとても大変だと思います。日本の国民の皆様に心からの慰めを申し上げます。亡くなられた方や、その親族、兄弟、両親にもお悔やみを申し上げます。

なお、公演には障害者・被災者120名が招待されたそうです。

今後もロシア文化プログラムを通してさまざまな形で被災地支援活動が続いていきます。

「ロシア文化フェスティバルblog」より

【ロシア文化フェスBlog】エニセイの朝焼け 2~ファッションショーへようこそ~

2012-12-01

クラスノヤルスク民族舞踊団のステージは、まるでファッションショーのよう!!

舞台裏には山のような衣装や小物!なにしろ一人で10着以上もの衣装チェンジがあるのです。

暗い舞台裏でも分かるようにダンサーはそれぞれ自分の場所を決めて、着替えやすいように支度しておきます。

曲と曲の合間のわずかな時間、舞台袖に引っ込むと同時に、つま先から頭のてっぺんまで目にもとまらぬ早業で変身!

そしてまた何事もなかったかのように優雅に舞台に登場していきます。

どれもこれも細かいところまで凝っていてしかも軽やかに踊れるように工夫されています。

カメラを向けるとポーズ!笑顔で記念撮影にも応じてくれました。

 

「私たちのコスチュームは本当に綺麗で、どこの国に行っても、いつも皆に褒められます!民族衣装といっても、もちろん、舞台用のもので、専門のところで作ってもらっています。その衣装によって地元クラスノヤルスクで作ったり、モスクワで作ってもらうものもあります。最初はデザイン画スケッチを、モスクワやサンクトペテルブルグ、クラスノヤルスクなどの画家に頼み、そのあとでそのなかから好きなデザインを選んで、製作を依頼します。ですからこんな美しい衣装ができるんですよ。」

いつか今度はクラスノヤルスクを訪れて、人気デザインのひとつだという“ロシア正教の教会風”衣装というのも見てみたいものです!

【ロシア文化フェスBlog】エニセイの朝焼け 1~クラスノヤルスクってどんなところ?~

2012-11-29

クラスノヤルスク民族舞踊団「エニセイの朝焼け」初来日!
「え!?日本は今、冬なのかい」
「これで寒いなんて笑っちゃうね!」
「マイナス40度じゃなきゃ冬じゃないのさ」
冬物コートに身を包む私たちを横目に
出番を待つダンサーたちは休憩中も元気いっぱい!
そんな舞踊団のみなさんの地元クラスノヤルスクってどんな場所なのか伺ってみました。
「私たちの舞踊団の名前にもなっている、大きく美しいエニセイ川で有名です。
新しい家も建設され、道路も作られて、街はどんどん大きくなり、昨年ついに百万人目の住民が生まれました。日本から見れば大した数字ではないかもしれませんが、百万人ですから充分に大都市と言っていいでしょう!
エニセイ川の両岸に沿っているので、大自然に恵まれた土地です。クラスノヤルスク・ストルビーというところは世界的に有名で、高くて様々な形の岩を見るために、世界中から観光客が訪れます。また、ロシアで最高とされているリュージュ(そり)のコースもあります。川だけでなく、美しい山にも囲まれています。Тайга́(タイガ)と呼ばれる針葉樹林帯でもありますよ。住民は、非常におもてなし精神にあふれ、お客さんが大好きなので、色々な名所に案内してくれます。結論として……非常にいい都市です!」
今回のプログラムにも
第1部には「シベリアの遊び」や「シベリアのジプシーの踊り」、
第2部には「大シベリアの踊り」「ピクニックでのエニセイ・コサック」
など、クラスノヤルスク民族舞踊団ならではの作品が満載!
広大なロシアのさまざまな地方から
そこでしか見ることのできない文化芸術が日本へ……
「ロシア文化フェスティバルin JAPAN」の魅力のひとつですね!!「ロシア文化フェスティバルblog」より