【英国のなかの日本】伊藤博文、五代友厚、夏目漱石も学んだ大学 UCL

2021-12-07

UCL(University College London)は、1826年に創立されたロンドンで最も歴史ある大学のなかのひとつです。

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△訪れたのはちょうど9月。キャンパスでは初々しい学生さんたちが大学を背景に記念撮影をしたりしていました。サークル勧誘や大学見学ツアーの案内を持った学生さんたちもいます。

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△哲学者のジェレミー・ベンサムが大学のアイコン的存在で、その教育理念を基に大学は発展を遂げてきました。日本との縁も深く、英文学を学ぶためロンドンに留学した夏目漱石もここで講義を聴講しました。夏目漱石の作品のなかには、レオニード・アンドレーエフをはじめロシア文学の影響を受けたと言われているものもあり、また東京帝国大学で教えていた漱石の門下には、ロシアから留学していた日本研究者セルゲイ・エリセーエフ(Сергей Григорьевич Елисеев)がいました。(関連☆【モスクワ通信】120年の歴史に幕・・・食料品店エリセーエフスキー

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△Student centerなどモダンな建物と歴史的な建物が混在しています。そんな広いキャンパス内では、なんと日本を感じることも出来ます。

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△Japanese gardenには日本関連の記念碑が。

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△初代内閣総理大臣となった伊藤博文を含む3名の留学生が1863年に(大学の方は“日本初の留学生“と話していました)、また1865年にも日本人留学生たちがUCLを訪れ、ここで学んだことを生かして、パイオニアとして近代日本の礎を築いていったことが記されています。映画やドラマで注目された五代友厚の名前もありますね。五代友厚役で三浦春馬さんが主演し感動を巻き起こした映画『天外者(てんがらもん)』でも、激動の幕末から明治初期が描かれていました。(関連☆『罪と罰』ラスコリニコフを演じた俳優の三浦春馬さん、逝去

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△UCLといえば、イギリスが誇る自然科学者チャールズ・ダーウィンが1859年に種の起源を発表したのもここでした。

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進化論や著書『種の起源』は日本でもとても有名です。裕福な家庭に生まれ、子供の頃から植物や昆虫、鉱物採集などが好きだったのだそう。医者だった父は、医学の道に興味を持てなかったダーウィンを聖職者にしようと考えており、一方のダーウィン本人は“聖職者なら自由な時間に自分の好きな研究ができる”と考えていたようです。結局、とても身体の弱かったダーウィンは実家からの援助を受けながら科学者として身を立てていきます。愛する妻と子供たちに囲まれて良いパパでもあったようです。

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△関連☆イギリスの自然史博物館、ロシアにはダーウィン博物館

 

【英国のなかのロシア】ロシア大使の名がついたヴォロンツォフ・ロード

2021-12-06

旅先で出会った駐英ロシア大使のヴォロンツォフ(☆【イギリス国内旅】「ザ・クラウン」でも登場するウィルトン・ハウス、絵になる美しさをロシアに再現した女帝エカテリーナ)そのヴォロンツォフ大使の名がついた道があると知り、ある秋の朝に訪れてみました。

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完成な住宅街には、記念プレートもありました。

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【英国のなかのロシア】〜まとめ〜 2021.09.09更新!

フランス・ロココの香り漂う邸宅ウォレス・コレクション

2021-12-04

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△賑やかな繁華街オックスフォード・ストリートからほんの少し足を伸ばすと、ここだけ別世界のように閑静なエリアがあり、薄ピンク色がフランス感たっぷりのウォレス・コレクション(The Wallace Collection)の邸宅が佇んでいます。(改装中の外観)

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△扉を開けると玄関ホール正面に大階段!

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△踊り場には、フランソワ・ブーシェの『日の出』と『日没』が並びます。

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△たくさんのブーシェ作品のなかには、フランス・ロココ芸術を愛してやまなかったポンパドゥール夫人の肖像画もここで観ることが出来ます。

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△そして、最も見たかった作品『ぶらんこ』で有名なフラゴナール作品の並ぶ展示室

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△この肌の色、揺れるドレス、表情と仕草・・・揺れるブランコの風が、木の葉のように心をざわめかせ、香りたつようなフェロモンで包み込んでいます。(☆山田五郎 オトナの教養講座→貴婦人にぶらんこ大流行!?そのあざとい理由とは?【フラゴナール 】

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優美なフランス絵画、そしてフランス宮廷の調度品や磁器、嗅ぎ煙草入れなどの宝飾品、鎧や刀などの武具などが並びます。

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大階段を登ると、部屋ごとに異なる華やかな壁紙!ルーベンス、ヴァン・ダイク、レンブラントなどのフランドルやオランダの名画が並びます。

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△グレート・ギャラリーにはルーベンス晩年の傑作『虹のある風景』 (THE RAINBOW LANDSCAPE Peter Paul Rubens)

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△レンブラント 『自画像』

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△この日はピーテル・デ・ホーホの作品にとても心惹かれました。

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△富士山が描かれた京都のものと考えられている漆塗りのキャビネットも!どんなストーリーを経てフランスへ、そしてウォレスコレクションに収まったのでしょうか。

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△企画展ではフランス・ハルスの『笑う騎士』をはじめとする作品群を企画展FRANS HALS: THE MALE PORTRAITで観ることが出来ました。ハルスの描く肖像画のモデルは、名もなき人物も多いのですが、ハルスが興味と敬意をもって筆をとっているのが感じられ、ハルスだけに見せる良い表情というのか、画家とモデルとの間に流れる心地よい時間と信頼関係が感じられるなんともいい肖像画ばかりなのです。

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国立の美術館が無料なので、こんなにも素晴らしい場所がいつでも誰にでも開かれていることこそ、英国の素晴らしいところ・・・!ショッピングの後に、好きな展示室や好きな絵画を1枚楽しんでお茶するだけで心が満たされる、そんな私のロンドンのエルミタージュ的存在です。