【英国のなかのロシア】【イギリス国内旅】ホバークラフトでワイト島!ヴィクトリア女王の愛の離宮オズボーンハウスへ。

2022-04-26

なめらかに波間をすべるとっても不思議な乗り心地、浮き輪がついた船ホバークラフト(HOVER CRAFT)に乗ってワイト島へ。

△ちょうどヒストリーの授業で英国の1950年代を学んでいた息子は、1956年に発明されたホバークラフトに興味津々でした。

△ゴ・・・コッド(鱈)ファーザー!?海辺の揚げたてフィッシュ&チップスのお店もたくさん!

 

海も満喫しましたが、今回の目的は島の大自然でアドベンチャーではなく、オズボーンハウス。私の【英国のなかのロシア】 プロジェクトでぜひ訪れたいと思っていた場所でした。(関連☆【英国のなかのロシア】〜まとめ〜 (2022.02更新!)

△18歳で即位し、20歳で結婚したヴィクトリア女王。一目惚れで結ばれたというアルバート公との幸せな家族生活の思い出が詰まった場所です。

△夏目漱石も英国留学中の日記でロンドンの大気汚染について記していましたが、産業の発展にともない黒い煙に覆われていたロンドンで、バッキンガム宮殿やウインザー城で公務を行い、家族の時間はこの英国南部の青空と自然の美しいワイト島(と英国北部スコットランドのバルモラル城)で暮らすことを決めたヴィクトリア女王とアルバート公。

△かつて休暇で訪れたイタリアをイメージして、設計はアルバート公が手掛けたのだそう。

 

△宮殿内は、愛し合うふたりの頭文字で装飾されているほか、ガイドでは、毎年お互いに贈りあったプレゼントが紹介されていて、それを辿りながら歩いていくのもまた楽しい!

△カウンシル・ルームとオーディエンス・ルームに輝くセイヨウヒルガオの豪華なシャンデリア

 

△ビリヤード・ルームなど、数々のゲストを迎えた豪華なステートルームはもちろん、

△子どもたちのちいさなベッドが並ぶナーサリー・ベッドルーム

△クイーンズベッドルームやドレッシングルーム、バスルーム・・・などプライベートな空間も見ることができます。

4男5女の9人の子宝に恵まれたヴィクトリア女王の子どもたちは、ヨーロッパ各国へと嫁いでいき、血縁関係を広げたヴィクトリア女王は“ヨーロッパのグランドママ”と称されました。 展示室のひとつは、ギリシャ、ノルウェー、スウェーデン、スペイン・・・それぞれの国ごとに特集されており、ここにロシアとの関係も紹介されていました。

 

最後のロシア皇帝ニコライ2世の妻アレクサンドラ皇后も、幼い頃に母アリスを亡くし、祖母にあたるイギリスのヴィクトリア女王のもと、ここオズボーンハウスで育てられました。(長女ヴィクトリヤВиктория、次女エリザヴェータ Елизавета、三女イレーナ Ирена、長男エルンスト・ルードヴィヒ Эрнст Людвиг、次男フリードリヒ Фридрих、四女アレクサンドラ Александра、五女マリヤ Мария 7人の兄弟姉妹でしたが、次男のフリードリヒは幼くして事故死、またジフテリアの流行で五女マリヤも4歳で亡くなってしまいました。)

【英国のなかのロシア】エリザヴェータ・フョードロヴナに再会!世界遺産ウェストミンスター寺院

長女ヴィクトリヤは、現在のエリザベス女王の夫である故エディンバラ公フィリップ殿下の祖母にあたります。(☆ロマノフ家の末裔にあたるエディンバラ公フィリップ殿下のご逝去・・・悲しみに包まれるイギリス

△大英帝国がインドを支配し、ヴィクトリア女王は初代インド女帝に即位しました。一度もインドを訪れる機会には恵まれなかった女王でしたが、側近にアブドゥル・カリムというインドの青年を置いて、ヒンドゥー語を習い、インドについて興味をもって学んでいたと言われています。インドの寺院をイメージしたダーバー・ルームも増設されました。映画『Victoria & Abdul(ヴィクトリア女王 最期の秘密)』にも描かれています。

△結婚式で白いドレスを着るのはヴィクトリア女王から始まったのだとか・・・!最愛のアルバート公を亡くしてからは、生涯黒い喪服を着つづけ隠遁生活を送っていたというヴィクトリア女王。アルバート公と幸せな時間を過ごした夏を避けて、冬をここで過ごすようになったのだそうです。そして1901年、天に召されるヴィクトリア女王の死装束は、天国のアルバート公に再会するために白いドレスでした。

△敷地内には1853年から1854年にかけてアルバート公が建てた子どもの城スイス・コテージもあります(マトリョーシカ!?写真は公式サイトより)。アルペンスタイルのログハウスは19世紀初頭とても人気があったのだとか。子どもたちはここで野菜やフルーツを育てたり、自然のなかから収集したものを飾ったり、ヴィクトリア時代のキッチンが4分の3スケールで再現されていて、プリンセスたちはここでお茶の準備やケーキ作りを学んだのだそうです。ヴィクトリア・スポンジ(the Victoria Sponge)やバッテンバーグケーキ(the Battenburg cake)、オズボーン・プディング(the Osborne Pudding)はここで考案されたのだそう。発祥の地で味わうことができます。(関連☆【英国のお気に入り】ヴィクトリア・スポンジ 関連☆【英国のお気に入り】バッテンバーグ・ケーキ)実は時間を忘れてオズボーン・ハウスに夢中になり、スイス・コテージに間に合わず。ここでヴィクトリア・スポンジを食べる夢が・・・!

△クイーンズビーチ

△ヴィクトリア女王がここで描いたたくさんの絵や思い出の写真、お気に入りの植物、日記のなかのエピソードなどが随所で紹介されています。


Osborne House Isle Of Wight(English heritage)→公式サイト

ターナーを探せ!?丸い鏡の迷宮をさまようサー・ジョン・ソーンズ・ミュージアム

2022-04-25

(2021.08)今年訪れた博物館のなかで最も印象深かった場所のひとつ、サー・ジョン・ソーンズ・ミュージアム(Sir John Soan’s Museum)。見るもの全てが興味深く、どこを見ても何か面白いものが見つかり、どんな小さな一角にもワクワクが詰まっている、そんな邸宅。好奇心と美意識の塊だった建築家ジョン・ソーン卿のコレクションで埋め尽くされた邸宅を公開した小さな国立博物館(無料)です。訪れるたびに発見があり、迷宮のとりこに!

△唯一無二のコレクションが所狭し並んでいて、すれ違うのも難しいほどの隙間や通路もあるため、入口で荷物を預けます。

ジョン・ソーン卿(1753ー1837)の肖像画が迎えてくれる書斎兼図書館。建築家としての代表作はイングランド銀行の建物だそう。

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△邸宅内は自然光が柔らかく差し込んで、またニュアンスを醸し出しています。毎月、キャンドル・ナイトも企画されているそうで、また違った魅力が浮かび上がってきそうです。

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△エジプトの石棺。ここで世界中の一流のものに触れることができるようにと、この邸宅は当時学生たちにも公開されていたそうです。

△イギリスを代表する画家ターナーとともにロイヤル・アカデミーで教鞭をとっておりとても親しい友人だったというジョン・ソーン卿。邸宅内には、もちろんターナーの絵画も3枚飾られています(☆海を描くイギリスのターナーとロシアのアイヴァゾフスキー!テート・ブリテン(Tate Britain)の『Tuner’s Modern World』へ)。

△1枚目はこちら。

△2枚目はここ?という予想を裏切り、ここには同じく海を描く人気画家カナレットやウィリアム・ホガースの選挙をテーマに描かれた連作などが並んでいますが、ターナーはどこ!?実は、この向かって右側の壁は両側に開閉する隠し扉になっていて・・・

△開けるとこんな風に隠れギャラリーが!(ミュージアムショップのポストカード)

△普段は閉まっていて、窓から隠れギャラリースペースを覗くことができますが、右端のターナーは残念ながらよく見えません。

△階下の部屋からも、隠れギャラリーは吹き抜けになっていて見ることができますが、やっぱりターナーは見えません。

△隠れギャラリーにある2枚目はこちら。

 

△3枚目もこの日は公開されていないお部屋でした。

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△ミュージアム内はあちらこちらにある丸い鏡があって、異次元への窓のように不思議な魅力を醸し出しています。もちろん、ミュージアムショップにも丸い鏡がありました。

サー・ジョン・ソーン・ミュージアムが好きなあなたにお勧めの建築が素敵なロシアの魅力的なミュージアムは・・・?と考えてみて、思い浮かんだのがこちら!

☆ゴーリキーの家博物館

心の洗濯!ミュージカル「レ・ミゼラブル」

2022-04-24

これまで観たどのミュージカル作品もそれぞれに素晴らしかったけれど、今日の『レ・ミゼラブル』は私にとって人生で最も心震える時間になりました。

すべてが名シーンですべてが名曲。涙が止まらず、ああ無情・・・と嘆くことしかできない“戦争と平和”のすべてが詰まったタイムカプセル、レ・ミゼラブル。こんなに素晴らしい作品があるのに、どうしてまたステージから現実へと不幸な歴史が繰り返されてしまうのか・・・!それこそが、ああ無情としか言いようがありません。

レ・ミゼラブル』(Les Misérables) は、ヴィクトル・ユゴーの小説を原作としたミュージカルで、1980年にパリで初演を経て、1985年からロンドンで公演され爆発的な人気を誇るロングランミュージカル

△ガラス張りのバーの目の前は中華街!ゆっくりお散歩できたコロナ禍とはうってかわり、観光客も増えて前がみえないほど。

愛する娘と一緒に暮らすというちいさな幸せも、最期にひと目会いたいという願いも叶わず、ただ娘コゼットの幸せな未来を祈って天に召されていくフォンテーヌ。盗まれた燭台を私が与えたものなのだと差し出す神父、その温かな灯は生涯ジャン・バルジャンの心の拠り所となって進むべき道を照らしつづけます。誰が勝ち誰が負けたのか、何が正義で何が幸せなのか・・・

 

関連☆【ロシアナの本棚】【ロシアナ映画館】本格ソヴィエト派?現代イギリス派?それとも王道ハリウッド派?『戦争と平和(Война и мир)』