ロンドンとロシア、家探しはどう違う・・・?

2021-11-08

ロンドンのお家のスタイルは、マンションのフラットや一軒家のデタッチド・ハウス (Detached House)に住む以外にも、左右対称の2軒の住宅がくっついているセミデタッチド・ハウス (Semi-Detached House)、複数の住宅棟が横に続いているテラスド・ハウス (Terraced House)などがあります。お部屋ごとにオーナーが異なり、家具付きのFurnishedと家具無しのUnfurnishedに分かれています。

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△一軒家のデタッチド・ハウス (Detached House)はやはり憧れ!少しずつリフォームしたり修繕したりお手入れしながら暮らしていて、犬がいて、車があって・・・という家族も多い印象です。広いお庭の手入れを楽しみながら暮らしている方も多く、桜を植えて春のお花見などガーデンパーティを楽しんだり、子どものためにツリーハウスやハンモックを作ったり、ちいさなサッカーゴールを置いたり。フラワーショーでお気に入りの植物やガーデングッズを取り入れたり。(☆定点観測!ブリティッシュ・ガーデンの四季 ☆秋開催は今年だけ!?秋のチェルシー・フラワー・ショー

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△左右対称の2軒の住宅がくっついているセミデタッチド・ハウス (Semi-Detached House)

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△複数の住宅棟が横に続いているテラスド・ハウス (Terraced House)やタウン・ハウスは、産業革命で中心部へ集中した労働者たちのために急激に増えたスタイルなのだそう。

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△ロンドンの地図には、よくMewと呼ばれる馬車道が通りの名前として残っていますが、ミューズハウスという昔の馬小屋を改造した住宅もあります。

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△映画『ロンドン、人生はじめます』の主人公のように、デタッチド・ハウスやセミデタッチド・ハウス、テラスド・ハウスなどの英国様式の建物を、何世帯かで使う集合住宅スタイルもあります。(【英国のお気に入り】映画『ロンドン、人生はじめます』ロケ地とハムステッド散策 〜1

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△歴史を感じさせる外観を生かしつつ、たとえば店舗なども上手に建物を利用していて、街歩きがとっても楽しいロンドンです。

特徴1】煙突:まず気になったのは大空に並ぶたくさんの煙突!多くのお部屋に実際に使用していた素敵な暖炉があるので、煙突がこんなにもたくさん!さすが♪チムチムニーの煙突掃除屋さんの国です。(☆劇場シーズンの幕開け!ミュージカル『メリー・ポピンズ』

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市中心部ではすでに暖炉は使えない場所も多いようですが、暖炉スペースを美しく飾ってお部屋のアクセントにしている家も多いようです。

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中心部から少し離れたお庭つきの一戸建てにお呼ばれしたときには、本物の暖炉に感激!

 

【特徴2】エントランスのドアとドアノッカー、ステンドグラス、タイル、ガーデン:テラスド・ハウスのように同じ形で続いている建物も多いのですが、そのエントランスドアの色やドアノッカーの種類、アイアンのデコレーションやステンドグラス、敷いているタイルなどがどこも違っていてみていて楽しくなってしまいます。

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△クリスマスが近づくと、さらにデコレーションにも個性が!

 

【特徴3】ガーデンフラットと屋根裏部屋:イギリスではよく階の数え方が違うことが話題になりますが、ガーデンフラットなどと呼ばれるガーデンつきの半地下階のお宅や、ちょっと大人は頭上注意の屋根裏部屋がついているお部屋も。

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【特徴4】靴で生活していたため、玄関に下駄箱スペースがない家が多い

【特徴5】窓にカーテンがない家も多い : クリスマス・シーズンの夜には、窓から綺麗にライトアップされたツリーが見えたり、ハロウィンの凝った装飾で楽しませてくださるお宅も。(☆ハッピーハロウィン!初めてのトリック・オア・トリート!

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窓に網戸もなくクーラーは少ない:窓には網戸がついている家は少なく、夏になるとカーテンのような取り付け式の網が売られています。窓枠にシールやマグネットなどで取り付けて、必要な時に使います。ガーデンに面している窓やドアからはすぐに蠅や蜂、てんとう虫、夜は蛾やかげろうが入ってくるのですが、イギリスのお宅にお邪魔すると「美しくないから」「虫もガーデンの一部だから気にしない」なんて言って使っている家は少ない印象です。30度を超える暑い時期は短いので、基本的にクーラーもついていないため、寝苦しい夜などは小型の扇風機などをすすめられました。

【特徴6】煉瓦と蔦、藤の花:煉瓦の色もたくさんあって美しいのですが、蔦の葉や藤の花の蔓が美しく絡んで季節折々の美しさを醸し出しています。

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【特徴7:鳩との攻防戦】

美しいガーデンを楽しめるのは、植物だけではありません。鳥たちやリス、そして鳩やきつね、ねずみも・・・!(定点観測!ブリティッシュ・ガーデンの四季 【英国のお気に入り】ロンドンの鳥とモスクワの鳥!

モスクワでもお家選びはなかなか難航したのですが、さらにはコロナ禍ですべてインターネット上でのやりとりになってしまいました。イギリスらしい古いお家で暮らしてみたかったのですが、やはり水回りや停電などの問題も。一戸建てなどお家のタイプで選ぶ方、住んでみたいエリアで選ぶ方、日本人学校や補修校、塾などの学校面で選ぶ方・・・何を重視するのかによっても変わってきそうですね。(関連☆イギリス生活のいろは The first step in England 〜まとめ〜

 

ロシアでの家探しについてはこちら

【モスクワで家探し】〜その1不動産屋さんの便利サイト〜

【モスクワで家探し】〜その2 内覧〜

モスクワでは、ウィークデイはマンションで暮らし、週末に郊外の菜園つき別荘“ダーチャ”で過ごすスタイルが人気です。中心部ではモスクワ同様に古い建築物が多いので、内装を新しくして大切に暮らしています。

【英国のお気に入り】ロンドンのアンティーク!ジュビリー・マーケット&グレイズ・アンティーク・センター

2021-11-07

(2021.12)コヴェント・ガーデンで毎週月曜日早朝から開催されているアンティーク市【ジュビリー ・マーケット(Jubilee Market)】へ。アンティーク好きの友人への贈り物を探しに出かけたのですが、この日は学校がお休みだった息子も急遽同伴することに。「アンティーク?それって楽しいの?つまんなかったらアイス食べて待ってていい?」気乗りしない様子でついてきた息子でしたが・・・マーケットの雰囲気が大いに気に入った様子。

△かつては野菜や果物の卸売市場でした。コヴェントガーデンの花売りだったイライザが、お豆をつまむマイフェアレディの一場面を思い出します。(☆【ロシアナ映画館】舞台はロンドン!モデルはジェーン・バーデン!?『マイ・フェア・レディ』

 

「シルバーのポットってこんなに重いんだ!」純銀と銀メッキを比べて持たせてもらったり、ライオンマークについて教わる息子。「これ、ウェッジウッドですよね。この前工場見学に行ってきて・・・」(関連☆ワールド・オブ・ウェッジウッドで工場見学&アフタヌーンティー【英国のなかのロシア】【イギリス国内旅】

△昔のハンドミキサー!?お菓子作りが趣味の息子の目が輝きます。お店の人も、古い道具について息子から質問されるのは嬉しそう・・・二人で盛り上がっています。

△「イギリスのミニカー、すごい!馬車だよ。日本のトミカにはなかったよねー」

△あ、キャドバリーもある!OXOも!タトリーの紅茶、コールマンのマスタード、引越しのときお世話になったピックフォードのトラックも!(☆【イギリス国内旅】『チャーリーとチョコレート工場』の甘い誘惑!キャドバリー・ワールドへ 【英国のお気に入り】イギリスはミルクティー?ロシアンティーは? 【英国のお気に入り】イングリッシュ・マスタード

 

△「ぼくのぬいぐるみも、取っておいたら価値があがるのかなー⁉︎」「宝石って、ぼくのおこづかいでも買えるんだね!」今日はなんだか、いつもは見えていないものが見えてきます。

△アップル・マーケット

Grays Antiques】グレイズ・アンティーク・センターへもはしご・・・こちらは宝石なども充実しています。

 

 

関連☆イギリスのアンティーク【英国のなかのロシア】アンティーク!ソ連製のツリー・オーナメント

関連☆ロシアの宝石市に関してはこちら

ロシア宝石市の世界!vol.1〜宝石のシンフォニー〜

ロシアの宝石市の世界! vol.2〜Самоцветы на Кузнецом〜

好奇心旺盛なあなたと一緒に『不思議の国のアリス』の世界へ・・・@V&A

2021-11-06

大好きなV&Aで『不思議の国のアリス』をテーマにした展覧会『Alice: Curiouser and Curiouser』開催中!イギリスとロシア、このふたつの不思議の国を探検して発信したルイス・キャロルは、わたしにとって特別な存在です。

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△いつものエントランスからぐるりと回って、建物の後ろからThe Sainsbury Galleryへ。チケットは大人20ポンド、会期は12月31日までです。

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△懐中時計を手に慌てている白うさぎを追いかけて暗い穴のなかに落ちていくアリスのよう!下へ下へ・・・

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△オックスフォード大学の数学の教授だったCharles Lutwidge Dodgson チャールズ・ドジソン(ペンネーム:Lewis Caroll ルイス・キャロル 1832−1898)。ロマンティックで物憂げな美しい横顔で本に目を落とす大好きなセルフ・ポートレートです(1857)。

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△会場にはところどころに白ウサギが隠れていて、不思議の国へと誘ってくれます。パンフレットも白ウサギの折り紙になっていました。

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△オックスフォード大学の同僚Henry Liddellの娘たち3姉妹(Alice, Edith and Lorina Liddell)と共にボートでテムズ川下り(Oxford→Godstowを楽しんでいたときに、面白いお話をせがまれて誕生したおはなしが『不思議の国のアリス』のもとになっています。The Golden Afternoon 1862年7月、初夏の午後のことでした。

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△写真愛好家でもあったキャロルが、アリスを撮影した一枚。

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△キャロルの自筆。1862年8月6日の日記の1ページで、大英図書館所蔵。

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好奇心を満たしてくれる素晴らしい展示室!今から150年以上も前、『不思議の国のアリス』が誕生した時代のイギリスについて(A Victorian Wonderland)、そしてキャロルの歩んだ人生について自筆の日記や絵、愛用品などの充実のコレクションは、さすがはこの作品が生まれたイギリス!!!

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△今は絶滅してしまったドードーがまだ存在していた「不思議の国のアリス」の世界。16世紀末にマダガスカル沖モーリシャスで発見された鳥ドードー。世界中の未知の動植物への興味が広がり、後に動物園や植物園の基礎となるような珍しい動植物を集めたコレクションや図鑑なども注目されていたようです。そんな流行を敏感に取り入れたキャロルの作品は、生きたドードーが登場する貴重な物語でもあります。

そして1865年に『不思議の国のアリス』初版本が出版されるまでの流れや、アリスが当時のカルチャーのアイコン的存在になり、人気に火がついてイギリスから世界に広まっていき、その国ならではアリスが現在まで私たちを魅了しつづけ愛されてつづけていることが、V&Aならではの五感に響く演出と切り口で展開していきます。

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大家族の長男だったルイス・キャロルは、自身の子供時代にも幼い兄弟姉妹たちを楽しませることが好きだったそうです。面白いお話を作って聞かせるのはもちろん、13歳のときにはこんな手作りのカード遊びWays and Meansも。なんて才能ある少年だったんでしょう・・・!『不思議の国のアリス』のモチーフとして代表的な、白うさぎがが持っている懐中時計ですが、ドジソン自身も兄弟姉妹の子どもたち、つまり姪や甥へのお祝いに懐中時計を贈る優しいおじさまだったそうです。

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△好奇心旺盛だったキャロルは、当時を反映したモチーフを物語に登場させています。1816年にスコットランドのDavid Brewsterによって発明されたカレイドスコープ(万華鏡)、キャロルも使用していた当時のカメラ、1851年第1回ロンドン万博の会場は、ロンドンのハイドパークに建てられ、クリスタルパレス(水晶宮)と呼ばれました。 1830年代にThe Duchess of Bedfordがイギリス伝統の“アフタヌーンティー”のスタイルをもたらしました。『不思議の国のアリス』にもMad Tea-Partyのシーンに取り入れられていますね。

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△1863年、これまでアリスのために個人的にまとめていたこのお話と絵を出版することを決意。ルイス・キャロルというペンネームをつくり(ファーストネームとミドルネームのラテン語バージョンからもじったようです。Charles→ Carulus、 Lutwidge→Ludovic)。キャロル自身による挿絵のイメージを描いた絵。出版社のAlexander MacmillanとイラストレーターのJphn Tenniel、木版画家 the Dalziel Brithersとともに、子どもから大人まで魅了するような完璧な世界感を表現する1冊を目指しました。

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△John Tennielによる挿絵。この絵の素晴らしさも、『不思議の国のアリス』の世界に欠かせない要素のひとつです。

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△鏡を抜けていく大好きなシーン!少女時代に何度も繰り返し読んだ本にも、この挿絵がありました。

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△テニエルの挿絵が付いたチェスボード!

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△1890年、キャロルによって幼い子どもたち用に書かれた『不思議の国のアリス』カラー印刷用に、テニエルもいくつか改めて描いたようですアリスのドレスが黄色ですね!

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少女アリスは美しい女性へと成長していき、キャロルとも文通をしたりと連絡を取り続けていました。アリスとロイタルファミリーとの縁を願っていたふしのあるアリスの母を、キャロルはThe King-fisherなんて呼んでいたようですが、実際ヴィクトリア女王の一番末っ子の息子レオポルド王子(Prince Leopold, Duke of Albany)はオックスフォード大時代にアリスに好意を抱いていたと噂されています。

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真意のほどは今も謎のままですが、親しかった二人を示すエピソードとして、1883年にアリスはレオポルド王子に手紙を書いて、愛する息子のレオポルド(!)のゴッドファーザーになって欲しいと依頼し、王子がそれを承諾しています。

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△1933年日本版の『不思議の国のアリス』も。実に170か国語以上に翻訳され、現在まで読み継がれています。

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△1983年日本アニメ版の『不思議の国のアリス』。2011年日本アニメや、ソ連版Ефрем Аврамович Пружанскийによるアニメ作品なども紹介されていました。(動画はこちら☆BIRD FESTA ON LIVE 2021!今年のテーマは鳥の羽ばたき

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△『不思議の国のアリス』といえばディズニーアニメ版を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。テニエル挿絵の小説も、ディズニーアニメも少女時代に何度も楽しんだ思い出の作品です。国ごとに顔や表情、雰囲気が異なって、とっても楽しい!

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さまざまなアーティストが描いた『不思議の国のアリス』の世界・・・なかでも今回の展覧会で初めてみたのが、サルヴァドール・ダリの『不思議の国のアリス』!!

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△味わう『不思議の国のアリス』本のなかのワンシーンに飛び込んで、たとえばハートの女王とのクロッケーみたいにはりねずみを遠くに投げたり、お花に色付けをしたり・・・最近、展覧会で増えましたね!

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△ロシアの演劇での『不思議の国のアリス』は、タガンカ劇場よりセルゲイ・フォーミン『Run, Alice, Run』。アリスのドレスはさまざまな色で描かれていますが、ここでは赤!衣装デザインは、Maria Tregubova。

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△日本のゴスロリファッションのなかの『不思議の国のアリス』

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△『不思議の国のアリス』にインスパイアされた日本の漫画も紹介されていました。

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△素敵なクリスマスカードや来年2022年カレンダーもたくさん!V&Aの日本モチーフはとても人気があります。

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さて、ルイス・キャロルは、『不思議の国のアリス』を出版後、人生で初めて、そして唯一、外国を旅します。その国とはどこだったでしょうか?正解は、ロシア、なんです。キャロルはその旅行記もまとめています(☆【ロシアナの本棚】不思議の国ルイス・キャロルのロシア旅行記)。イギリスとロシア、このふたつの国を探検して発信したキャロルと、好奇心いっぱいに不思議の国を歩くアリスは、いつも私の心のなかにいる特別な存在です。

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【イギリス国内旅】不思議の国のアリスのモデルが眠る!ニューフォレストの古き良き田舎町リンドハスト