記念展の舞台裏!戸田造船郷土資料博物館へ 〜前編〜

2015-02-24

 (ロシア文化フェスティバルblogより)

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隣国ロシアとの友好の原点ともいえる日露和親条約調印から160周年を記念して、今年5月に東京文京区の鳩山会館で予定されている記念展。日本とロシアの国交を開いた下田条約調印文書や日ソ共同宣言調印文書が公開されるほか、ゆかりの戸田村の貴重な記念品が展示される予定です。今回はこの記念展にむけての準備の舞台裏をほんの少しだけ皆様にご紹介したいと思います。

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2月某日。総監修を務められる中村喜和・一橋大学名誉教授とともに沼津市にある戸田造船郷土資料博物館へ向かいます。この日は都内も大雪!最短経路の山道は断念して、海沿いのルートをすすむことに。何度も博物館を訪れていらっしゃる中村先生がナビ役です。

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△途中で立ち寄った造船記念碑。横には日本語とロシア語で説明が書かれていました。日露条約を結ぶため下田に来ていたロシアの軍艦ディアナ号は、安政の大地震(1854年)により現在の富士市宮島沖に沈没してしまいました。プチャーチン提督以下500余名は、ここ下田に収容され手厚いもてなしを受けました。提督の要請を受け、幕府は数百人の日本の船大工を集め、代艦1隻を建造させました。翌年3月に完成した船は、戸田の人々への感謝を込めて「ヘダ号」と名付けられ、提督らは無事に帰国しました。その後、当時の郡名に因み「北沢型」と呼ばれる船が6隻造られるなど、日本の造船技術の近代化に大きく貢献しました。ここはまさに様式帆船建造の発祥地といえる場所です。この業績を長く伝えるために、大正12年に建てられました。

 

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△気の遠くなるようなプチャーチン提督の航行経路!

目的の博物館は“伊豆のくちばし“と呼ばれている御浜岬の先端にあります。ふたつの火山、そして長年の風雨や海流によって形作られたこの戸田の港は天然の良港で、岬には樹齢100年を超えるイヌマキ林がみえます。

 

 

 

 

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△お天気がよければ富士山も見えるという絶景ポイント。

 

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△ようやく辿り着いた戸田造船郷土資料博物館。まわりには「日ソ友愛の像」や日本初の本格的様式帆船を完成させた近代造船の先駆者である「上田寅吉翁の顕彰碑」などとともに・・・

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本物のディアナ号の錨も!(全長4.78m 重量約4t)

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△エントランスでは、ヘダ号進水式の図 とヘダ号の模型がお出迎え。

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△願いが叶うという鐘を鳴らしつつ、2階の展示室へ向かいます。

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館内にはたくさんの船の模型が展示されていますが、今回の記念展の目玉のひとつはこちらの天井にも届きそうな大きさのヘダ号の模型です!感心して見上げる中村先生。当時に想いを馳せていらっしゃるのでしょうか。

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こちらの博物館で展示されている本物の図面から1/10スケールで忠実に再現したという本格的な模型で、東京へは分解して運ばれます。鳩山会館での展示場所をイメージしながら、文化フェスティバルのスタッフの皆様が一生懸命に採寸をはじめます。

 

後編へつづく

【今日のロシア】テルミン発明100年の2020年にむけて5ヶ年計画始動中!マンダリンエレクトロン

2015-02-23

東京五輪の2020年!?いえ、テルミン発明100年の2020年!!今年から2020年にむけて5ヶ年計画を始動中のマンダリンエレクトロンさん。1月にはアメリカのカリフォルニア州で開催された見本市“the NAMM show 2015”に出展し、またしてもテルミン&マトリョミン旋風を巻き起こしました!

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前著『テルミンを弾く』から12年を経て、昨年2014年には『続・テルミンを弾く』“腕の良い大工を育てる編”、“詩人を育てる編”を刊行。動画も連動した新時代の教則本スタイルで内容を深めることが出来ます。

 

▲腕の良い大工を育てる編

▲詩人を育てる編

1993年ロシアへ渡り、電子楽器テルミンの発明者であるレフ・テルミンの血縁で愛弟子のリディア・カヴィナにテルミンを師事。レフ・テルミン直系の演奏法を継承する日本人初のテルミン奏者であり研究家として歩んでいらした竹内正実さんについて「キーボードマガジン」誌のインタビューでご覧頂けます。聞き手は、2000年にリディア先生をロシアから招いて行われたという伝説のコンサートについても記事を執筆されたというリットーミュージックの三好聡さん。読み応えのある素晴らしい記事です!

“一人の奏者”としての考えを明確に打ち出した本を発刊したいと思いました/竹内正実(テルミン演奏/研究家)前編

テルミンは自分を映す鏡のような存在。これほど敏感で正直なインターフェースはありません/竹内正実(テルミン演奏/研究家)後編

 

インタビューによると2015年春には教室の生徒さんによる初の総合練習発表会が開催!さらに秋には“第二回マトリョミンお里帰りツアー”と称しロシア演奏ツアーも予定されているそうです。2014年末には「生ワイドMandarin Electron TV」インターネット配信でグリーティングビデオを贈っていらしたテルミン博士の曾孫ペートル・テルミンさんたちとの交流や共演もあるかもしれません!日露混合マトリョミン&テルミンアンサンブル結成も間近・・・!?待望の4thアルバムも期待されます。

これからも目が離せません!

 

【今日のロシア】日本科学未来館とチームラボ『踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地』

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海も観覧車もゆりかもめもレインボーブリッジもいいけれど、お台場で私が愛してやまない場所。

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いま世界に起きていることを科学の視点から理解し、私たちがこれからどんな未来をつくっていくかをともに考え、語り合う場として作られた日本科学未来館。ロビーに置かれたソファに寝転ぶと、宇宙に輝くリアルな姿を映し出している地球(Geo-Cosmos)をゆっくりと眺めることが出来ます。館内は吹き抜けになっており、衛星のように地球の周りをぐるりと回る螺旋階段もあって、5階の国際宇宙ステーションの展示の横からも、まるで宇宙飛行士のように地球の姿を観察することができます。

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△名誉館員には、ノーベル物理学賞を受賞しているロシアの物理学者Алексей Абрикосов アレクセイ・アブリコソフ氏の名前も。

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ロシア科学アカデミーでの紹介ページ。

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△名誉館員はそれぞれ、来館者にいつまでも考え続けてほしいと考える“問い“をひとつ、ここに提示しており、名誉館員だけに与えられる鍵でいつでもなかの問いを新しく変えてもよい権利が与えられています。アブリコソフ先生からの問いは「どうして猫は、いつも足から地面に落ちるのだろう」

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“いとおか市民“になって2050年のくらしを体験できたり、日本を代表するヒューマノイドロボットなどさまざまロボットやアンドロイドと触れ合えたり、インターネットで情報が伝わる仕組みなど、世界を探り未来を創る体感型の展示で、小さな子供から大人まで楽しめるようになっています。

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△常設展も素晴らしいのですが、現在は企画展『チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地』も開催中。プログラマ・エンジニア、数学者、建築家、CGアニメーター、グラフィックデザイナーなど、スペシャリストから構成され、これまで便利だけれど閉鎖的でなかなか人肌の温度を感じられなかった“デジタル“世界を劇的に変える!ウルトラテクノロジスト集団による、大人と子供のための遊園地。

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△訪れる人の足下から、東京の四季折々の花が咲いていきます。一期一会の空間。

△生きた掛け軸

観るたびに、訪れるたびに異なる作品。アーティストによって投げかけられたものを、こちらもアーティストになって受け止め、自分だけの作品として完成させることができるインスタレーション芸術にとても興味があり、大学時代には卒論でロシアの現代アーティスト、イリヤ・カバコフの作品を学んでいたのですが、チームラボの作品は、いつかロシアでも紹介される機会があれば、間違いなく話題になるでしょう!そして、アート・サイエンス・テクノロジーの境界線を軽々と飛び越えるチームラボの表現は、日本とロシアのこれまで超えられなかった境界を結びつけてくれるのではないかと感じました。