ロシアでは毎年2月下旬~3月初旬の1週間、冬を送り春を迎える“マースレニッツァ(バター祭り)”が祝われます。
7週間にわたる精進期を前に、ロシア正教徒たちは“ブリヌイ”と呼ばれるロシア版クレープを何枚も焼いて盛大に祝います。
☆モスクワではクレムリン脇に“マースレニッツァの町”が作られ、沢山のブリヌイの屋台に人が集まりました。☆
さて、ブリヌイっていったいどんな食べ物なんでしょう?
薄くなめらかでほんのり甘いクレープ生地と比べると、ブリヌイはもっちりと厚手で香ばしい生地をたっぷりのひまわり油で焼きます。
また、生クリームやフルーツなどをくるくるっとお洒落に巻いて食べるデザート感覚のクレープに比べると、ブリヌイはイクラやサーモンにスメタナをかけたり、蜂蜜やジャムをのせていただく主食感覚です。
マースレニッツァの1週間には、それぞれ違った呼び方のようなものがあって、
月曜日は「面会の日」、火曜日は「お祭りの始まる日」、
水曜は「娘の連れ合いを招いてブリヌイを食べさせる日」、
木曜日は「最も盛大な日」、日曜日は「許しあいの日」・・・などなど、
まんまるで黄色い太陽のようなブリヌイをたくさん焼いてたっぷり食べることで、
日光が少ない長い冬の憂鬱さを追い出し、
これからやってくる春の太陽のパワーをもらうのでしょうか。
この1週間が終われば、モスクワにも春がやってきます!
☆マースレニッツアの締めくくりとして、冬が春に戻ってこないように、最後に大きなわら人形を焼きます。
☆カフェにも“マースレニッツァ限定メニューが”。たいてい、主食タイプとデザートタイプが選べるようになっています。