桜と言えば日本!私にとっては故郷の弘前城の桜は世界一ですが(世界一を誇る故郷 弘前の桜を訪ねて・・・)、ロシアでも春になると桜の一種、Черёмуха(チェリョームハ)が咲きます。4月下旬〜5月上旬にかけて、白い可憐な花がふんわりと咲きほこる美しさは、若草の草原に映えてなんとも爽やかです。
△チェーホフの戯曲と同じ”桜の園”と名付けられた公園の散歩道。
この頃になると、日もぐんぐん長くなり、日の入りは20時半頃。日本の鶯とはまた違う夜鳴きウグイスが美しい声を響かせます。陽射しも強くなり、真っ青な空をみあげると、ふわふわとポプラの綿毛が飛んでいます。
△マロニエの木は空に向かって勇壮なファンファーレを奏でているよう!長い冬の間に溜めていたパワーで、木々の若葉は朝と夕方では違って見えるくらいのスピートで成長します。瞬く間に過ぎる春、そしてもう初夏を感じさせる日も。
△昨日、植物園のリラの花が咲き出したとニュースで聞きました。紫色のつぼみがふくらんで、甘やかな香り漂うリラの花が一斉に咲き出すのもまもなくです。
△こちらは春を味わうチェリョームハのケーキ。昔はよく家庭で作られていたそうで、友人は“ソ連時代の懐かしいおばあちゃんの家の味”と話していました。最近は都心のケーキ屋さんではあまり見かけません。茶色のスポンジ生地には混ぜ込まれたチェリョームハのぷつぷつとした食感があり、まわりは花のような真っ白なクリームに覆われています。
△チェリョームハ粉の箱には、もちろんチェリョームハ・ケーキのレシピが。
春から初夏へ向かう輝くような自然の美しさは、10年前も今も全く変わりません。(2009年の記事→☆春を知らせる・・・ロシアの桜と鶯☆)