ペスト禍のロンドン大火、コロナ禍の・・・平和と復興へのモニュメント

2022-03-07

地下鉄モニュメント駅を降りると目の前にそびえ立つモニュメント(The Monument)。ロンドン大火の記念塔です。この青い空が、日本へ、ウクライナへ、ロシアへ、つながっています。どんな想いで見上げているのか、平和の祈りが届きますように。

1666年にロンドン中心部シティ・オブ・ロンドンで発生した大火事からの復興のモニュメント。ロンドンミュージアムでは、炎に包まれたロンドン橋やロンドン塔、セントポール大聖堂などが描かれた当時の様子が展示されていました。(関連☆【英国のなかのロシア】ロンドンの、ロンドンによる、ロンドンを知るための、ロンドン博物館!あるベーカリーを追う

△石造りの円柱はおよそ62m、ここから62m先が出火場所だったことを示しているそうです。内部は展望台になっています。

△311段の螺旋階段を登っていくと・・・

△タワー・ブリッジが綺麗に見えます。(関連☆【英国のなかのロシア】タワーブリッジで開運祈願!海運でロシアから届いたものは?

△シャードの尖塔。テムズ川をウーバー・ボートが通っていきます。

 

△不幸な火事は1666年9月2日日曜日、Pudding Laneにあったパン屋の窯からの出火し、4日間もの間燃え広がって、木造の家屋が多かった当時のロンドンの街の大部分が消失してしまいました(ギルド・ホールなどの石造りの建物がわずかに残りました)。幸いなことに火事で亡くなった方はほとんどいなかったのだそう。一方でこの頃(1665年頃から)、ロンドンでは疫病ペストが流行していましたが、この火事によってウイルスも死滅したとも言われています。当時のペストと現代のコロナウイルスの蔓延が比較されることも多いですが、大学生だったニュートンは大学閉鎖のために実家で過ごしているなかで(現代ならステイホーム中のオンライン授業ですね)庭のリンゴの木の下で万有引力の法則のヒントを得たと言われています。

原因不明のペストに苦められた後に焼けてしまった街に、コロナ禍を経て今焼失していくウクライナの街の情景が重なり涙が止まりません。Миру Мир! 世界に平和を!

 

想いよ届け・・・!ミュージカル『オペラ座の怪人』

2022-03-06

ふと立ち止まったら劇場の前。いつか行こうと思っていた『オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)』、当日券を調べてみたら空きがあって、そのまま吸い込まれるようになかへ。辛いニュースばかり届く世界からほんの数時間だけ現実逃避・・・オペラ座の怪人が、いえ“音楽の天使”が、手招きしていました。

△ Her Majesty’s Theatre

△フランスの作家ガストン・ルルーにが1909年に発表した小説が原作で、イギリスの作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバー(Andrew Lloyd Webber)のミュージカルは1986年にロンドンのウエスト・エンドで初演されてから今日まで続く世界的な大ヒットとなりました。イギリスでぜひ観たいイギリス発のミュージカルなのです。

オーケストラの生演奏で満たされる劇場空間。オーケストラピットから調弦の音が聞こえます。

 

△シャンデリアが落ちる迫力のあのシーンを味わうには、やっぱりRoyal Circle前方がおすすめ。あるいはステージ前のStalls席前方でも。(G列より後方は、視界はとっても良いのですが、Royal Circle席が屋根のようになり、シャンデリアが見えなくなってしまいます)

△クリスティン役に史上初のアフリカ系女優として抜擢されたルーシー・セントルイス!また新しいクリスティーヌ像を見せてくれました。歌手サラ・ブライトマンが抜擢されたのも『オペラ座の怪人』でした。

オペラ座の怪人のひたむきな愛、願っても願っても届かぬ想い、怒りと悲しみとやるせなさ。愛する人の幸せを祈ること・・・今晩はどうしてもウクライナとロシアの姿に重なりました。

関連ブログ

【フランスのなかのロシア】〜パリ・オペラ座のシャガールの天井画とシャトレ座〜

台風の目、モスクワ生活

2022-03-05

ロシアの大切な友人知人たちと、日々メールを交換しています。はじめは、今の状況のなかで生活や体調を気遣いながら、そして日々のちょっとした変化や気づいたこと、なによりも積み重なっていく辛く悲しくどうしようもない心のなかのもやもやを共有しあって。

春休みの時期を迎えて、いつもはモスクワ市民の憩いの場となるゴーリキーパーク(関連☆【ゴーリキー・パーク】〜まとめ〜)。冬には、園内全体が巨大な屋外スケート場に変身し、現代美術館Гараж ガレージ(GARAGE)では魅力的な展覧会が開催されています。2018年には村上隆さんの展覧会もありました。(☆冬の屋外スケート&GARAGEの村上隆展〜【ゴーリキー・パーク】【モスクワの美術館】

しかし、現在は美術館は閉館しており、再び開館する日はいつになるのか、誰にも分からない状態です。

2月26日に美術館が発表した声明には、この悲劇が終わるまですべての展覧会が延期されることが記されています。この予期せぬ悲しい出来事に際して、これまで展覧会を準備してきたアーティストたちに対しての謝罪と感謝、そして平和を祈る言葉で締め括られています。

 

モスクワ生活時代に息子とよく足を運び、成長に合わせて新しいバイオリンを購入したお店サンクトペテルブルクの老舗弦楽器工房Горонокからもメールが届きました。☆【ヴァイオリン備忘録】楽器の買い替え(1/4→1/2)

そこには、ロシア国内でロシア人がバイオリンを製作しているため、お店の営業は今後も継続していくつもりであること。けれども、経営悪化のために値上げを決断しなければならないこと。さらに、外国製品の輸入は難しくなり、現在の在庫もすぐになくなってしまうことが予測されるため、必要なものは急いで購入しておくことをお勧めすることが記されていました。

関連☆【ヴァイオリン備忘録】ロシアの音楽教育と音楽学校

 

モスクワの生活は今のところまだ落ち着いているようです。市内の交通機関もいつもどおり、小売店やスーパーマーケット、レストランも通常営業していて、輸入品を中心に値上げや欠品が見られるものの、食品や日用品はきちんと入手できるとのことでした。その後、いざというときのためにと蕎麦の実や砂糖などの買いだめで混雑がみられるところも・・・

インターナショナルスクールのなかには、コロナ禍を経て再びオンライン授業へ戻ってしまった学校もあるようです。モスクワ日本人学校も例年よりも早めの卒業式が行われたそうです。

台風の目のように、今はまだ落ち着いているというモスクワの生活。世界を巻き込んで激化していくこの恐ろしい台風がいつどのように進路を変えどんな被害を及ぼすのか分からない不安も抱えています。