ロシアでの生活は、毎日が新たな発見と経験の繰り返しであっという間なのですが、この2月は記憶がないほどの慌ただしさ!1月上旬、突然ロシアの音楽コンクールに出場することになり、すぐに演奏曲 пьесы小品2曲: スローテンポとхарактернная(民族・時代的な性格のある)曲と、協奏曲1曲を選び、譜読みに入りました。2月末の本番までとにかく時間がなかったので、学校と音楽学校を往復してレッスンに通う毎日。
ロシアの音楽学校が会場でしたが、どこも本当に立派な施設で、こちらのホールも素敵なパイプオルガンのあるステージ!
△ホールの壁にはロシアの作曲家の肖像画。中央後方が審査員席です。息子の出場する最年少グループから15歳の最年長グループまで、数日間に分けてグループ別の審査となります。出番までの待ち時間は、舞台裏の控室で待機します。
△朝早く到着して、ピアノの調律が終わった会場をキョロキョロ。ピアノと違いヴァイオリンは自分の楽器を持ち運ぶことができますが、会場によって響きは全く違うため、数分でもステージで音出し。
時間になり審査員が着席すると、司会者がエントリー番号と名前、曲目を紹介。演奏者と伴奏者がステージに登場し、一礼すると調弦して気持ちを整え、演奏開始です!
コンサートとはまた違う緊張感が漂いますが、子供たちはみんな一生懸命で、演奏にも舞台での表情にもそれぞれの魅力があります。今日までの頑張りに、みんな頑張れ!と大きな拍手を贈りたくなります。出場者の先生や家族など関係者はもちろん、モスクワをはじめロシアの音楽学校の先生方、そしてチケットを購入してプログラムを手に、毎年楽しみに聞きに来ているという一般のお客様もいらっしゃいました。
ロシアの音楽学校で学ぶロシア人の子供たちが対象のコンクールでしたので、もちろん周りは全てロシア人で、外国人は息子たった一人。本番はノーミスの最高の演奏・・・とはなりませんでしたが、それでも緊張のなか立派に弾ききり、幸運にも賞をいただくことができて、コンクール期間を通してまた大きな成長を感じました。 私にとっても息子のおかげで忘れられないロシアでの思い出がまた一つ増えました。