ラジオ局「ロシアの声」でロシアナとして勤務していた2009年、地方都市に素敵な博物館が開館!と番組で紹介して、女性アナウンサー全員の心を鷲掴みしたコロムナのパスチラ博物館。10年越しの夢が叶いました!
さっそく時間制の見学ツアーに申し込みます。まずは、パスチラというお菓子の歴史や、原料になるコロムナの林檎について、実際に使われてきた道具を紹介しながら作り方のレクチャーがあります。
ロシアの小さな青い小林檎のピューレとお砂糖や蜂蜜、卵白などナチュラルな素材だけで作られたシンプルで素朴なお菓子。昔ながらのレシピで作られています。
それから、可愛らしい19世紀ロシアスタイルのお茶会へ。
ひとつずつ、味の説明や効用を教えていただきながら試食して行きます。
食感は、大きく分類すると2タイプ。果汁を煮詰めて固めたゼリー状のタイプと、そこに卵白などを加えてふんわりさっくりケーキのように仕上げたタイプがあります。そこに、ベリー類や南瓜などの野菜やフルーツを加えてみたり、チョコレートなどで層にしたり・・・無数のバリエーションとハーモニーが楽しめます。
影絵や朗読会などさまざまな催しや趣向を凝らしたお茶会も開催されています。
大の甘党だった文豪ドストエフスキーは、本棚にお菓子箱を隠していて、執筆の間につまんでいたそうです。子どもの頃にコロムナに住んでいたドストエフスキーはベリーのパスチラがお気に入りで、お菓子箱のなかにはいつも常備していたのだそうです。
大好きなウィリアム・モリスの壁紙がパスチラの化粧箱に!?アプリコットやいちごなどパスチラのお味に合わせて美しくしつらえられたお菓子箱。本棚にこんなお菓子箱があったら素敵ですね。
冬はこのストーブの周りで熱い湯気のたつ紅茶を飲みながらお時間まで待ちます。夏は果樹園の林檎の木も綺麗なんでしょうね・・・!
Музей “Коломенская пастила” https://kolomnapastila.ru/