世界最古の美術品オークション会社として1744年にイギリスのロンドンで創業されたサザビーズ(Sotheby’s )。世界中の美術館や博物館へ、あるいは大富豪の豪邸へ渡る前の名画や宝飾品を鑑賞するのは、限られたセレブリティだけに許された特権のようで、恐れ多く敷居が高いイメージがありますが、実はいつでも誰でも予約なしで建物に入ることができ、オークション前の展示室では珠玉の傑作の数々を思う存分ゆっくりと鑑賞することが出来ます。(【英国のなかのロシア】サザビーズに潜入!① 11月はロシア・スペシャル!)突然の予定キャンセルで手帳を開いたら『Russian Pictures』オークションが私を呼んでいました・・・!
そして、鑑賞するなら断然展示室をお勧めしますが、公式サイトに公開されている時間に足を運べば、オークション会場へも自由に入ることが出来ます。
△詩の朗読を聞いているかのように流れるように値段があがり、掲示板のゼロの数が増えていきます。落札間近の傑作に囲まれたこのちいさな空間とオンラインで同時進行、右のカウンター席では受話器を片手にやりとりがつづき、ロシア語と英語が飛び交います。落札の瞬間・・・一瞬時間が止まり、木槌の音が気持ちよく響きます。
△まるでロシア絵画の殿堂トレチャコフ美術館とロシア美術館、ファベルジェ博物館へワープしたかのようだった展示室で、心ゆくまで贅沢に鑑賞したアイバゾフスキーやレーピン、オルロフ、ポレーノフ、ヴァスネツォフにクストージエフ・・・!!!
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☆海を描くイギリスのターナーとロシアのアイヴァゾフスキー!テート・ブリテン(Tate Britain)の『Tuner’s Modern World』へ
次回明日12月1日オークションもロシア関連!『Post-War and Contemporary Russian Art from a Private Collection』展示室も駆け足でチェック。どうしてもみたい作品があって・・・!
△イリヤ・カバコフ『The Flying Komarov – The Complete Album of 32 Original Drawings』
△イリヤ・カバコフ『The Composer』カバコフは大学の卒業論文のテーマにも選んだ現代アーティストです。(☆【トレチャコフ美術館】新館 イリヤ&エミリヤ・カバコフ展)
新しいアーティストとの出逢いにもワクワクしました。
また同じく12月1日オークションの『The Fantasy World of Arthur Rackham: Rare Original Illustrations from the Collection of Shirley Carter Burden』も、どれもこれも素晴らしくて惹き込まれました。イギリスの挿絵画家アーサー・ラッカム(Arthur Rackham)、これから注目してみたいです。
△Sotheby’s cafeでひと休み・・・世界一流のものに宿るパワーを感じることができる、近くを通りかかったら必ず扉を押して立ち寄りたい特別な場所です。