20世紀を代表する建築家のひとり、ル・コルビュジエ。日本で唯一のル・コルビュジエによる建築作品といえば世界遺産にも登録されている「国立西洋美術館」ですが、ロシアにもル・コルビュジエによる建築作品があります。
建物の前にはル・コルビュジエの銅像。世界には他にも銅像がたくさんあるかもしれませんが、名前がキリル文字で記されているのは(Ле Корбюзье)きっとここモスクワだけ!?
△スイスに生まれ、フランスで活躍しました。第2次世界大戦後、社会主義国家ソヴィエト連邦の偉大なる首都モスクワにふさわしい街づくりを目指したスターリンは、結局実現されることはなかった幻のソヴィエト大宮殿(Дворец советов)を囲むように、7つの丘に7つのスターリン・スタイル高層ビルを建築しました(空を刺すような左右対象の超高層ビルは、今もセブン・シスターズと呼ばれています)。1931年7月には、イズヴェスチヤ新聞にソヴィエト大宮殿の設計コンペティション要項が掲載され、秋には国内外から約160作品が集まり、プーシキン美術館に展示されました。そのなかには、なんとル・コルビュジエの作品もあったそうです・・・!
△かつてはЦентросоюз(旧ソ連消費者協同組合中央同盟)の建物で、現在はФедеральная Служба По Финансовому Мониторингу(ロシア連邦金融監督庁)が入っています。
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