新型コロナウイルスの感染症対策のために延期されていた5月7日の戦勝記念日の軍事パレードが、6月24日に開催されました。この1週間は、何度もリハーサルが行われていました(【ロシアの祝日】戦勝記念日2020!ただいま軍事パレート予行演習中)5月7日当日は、あいにくの曇天のなか航空パレードのみ開催され、新型コロナウイルスの感染者が増え不安な状況のステイホーム中に、久しぶりに大きな広い青空を見上げました。(【ロシアの新型コロナ対策】【ロシアの記念日】戦勝記念日の航空パレード 2020)
△6月24日は、気持ちの良い夏空が広がりました!ロシア国旗カラーのスモークでお祝いします。
10時の記念行事開始から、赤の広場の軍事パレードのTV中継を屋上で見ていましたが、
△あっちでもこっちでも、屋上に人が!真上を通って行った航空パレードの飛行機が、数分後には赤の広場へ。
TV生中継では、機内の操縦の様子、真上から、横から・・・飛行機とモスクワの街も見ることが出来ました。
戦勝記念日は、ロシアで最も盛大に祝われる日と言っても過言ではなく、例年ですと、軍事パレードの後も、特設ステージで軍歌が流れコンサートが催されたり、戦争で亡くなった先祖や親族を偲び、顔写真を掲げてパレードが行われたり・・・と夜の花火まで街は賑わいます(【ロシアの祝日】5月9日 戦勝記念日を祝うロシア!記念グッズも大公開!!)。しかし今年は、軍事パレードの後は、夜の花火まで静かに、いつも通りの休日のような雰囲気でした。
△今年2020年は、1945年から75年を記念する年。街中にはあちらこちらに75の文字が。例年よりもデコレーションはシンプルに、赤い旗にゲオルギーのリボンのオレンジ×黒のデザインの旗が飾られていました。
モスクワの街の建物には、3本旗を掲げる器具がついていて、戦勝記念日には3本の旗が掲げられます。(【モスクワの街角】祝日の旗はどんなふうに?)普段の祝日には、ロシアの国旗とモスクワの市旗、そして戦勝記念日のみ3つ目の赤い旗が掲げられます。これは、ドイツの首都ベルリンにある国会議事堂の建物の丸屋根のてっぺんに、1945年に掲げられた旗と同じもので、勝利の、戦勝記念日のシンボルともいえる旗です。
レーニンの記念碑や銅像は、今でもモスクワの街の至るところで見ることが出来ますが、スターリンのものはほとんど見かけたことがありません。フルシチョフ政権時代の1956年に開催されたソ連共産党第20回大会で、スターリン政権が批判されてから、スターリンの銅像や記念碑が撤去され始めました。当時はスターリンに捧げる銅像や記念碑もロシア中にあったそうです。現在モスクワでは、赤の広場のスターリンの霊廟や幾つかの場所にのみ記念碑が残っています。ロシアの共産党員は今もスターリン像の設置を続けていますが、もちろん国家としてのプロジェクトではありません。(【モスクワで出逢う偉人シリーズ】レーニン)
△赤の広場の軍事パレードに招待された方には、戦勝記念日の記念品が配布されます。そのなかのひとつがこちらのプラモデル!今年は、75の文字も入っています。
△夜の花火のクライマックスは、なんとこちらもロシア国旗!(国防省サイトより)
軍事パレードの様子を全部見るならこちら!(大統領府サイトより) Парад в честь 75-летия Великой Победы