【日露交流年】日ロ合作映画『ソローキンの見た桜(В плену у сакуры)』

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2019年モスクワ国際映画祭では、『ソローキンの見た桜(В плену у сакуры)が上映されます。

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△“日露戦争のロミオとジュリエット”とも称されるそのストーリーは、今から約100年前の日露戦争時代に、愛媛県松山市に造られた日本初のロシア兵捕虜収容所を主な舞台に、運命的に出会った日本人看護師ゆいとロシア将校ソローキンとの愛、そしてその孫娘の桜子を巡る不思議な運命が描かれています。映画によると、世界の多くの国が批准したハーグ陸戦条約の第2章には「俘虜は博愛の心を以て取り扱ふへきものとす」とあり、松山の街は戦争では敵国として戦ったロシア兵を手厚く看護し、人権を守りながらの奇妙な共存がなされていました。映画では、寺院に収容された将校たちが、お酒を飲みながらチェスを楽しんだり、風呂に浸かり浴衣に袖を通してロシア人向けにと考案された洋風の食事を味わったり、また美しい松山の四季を味わいながら散歩したり松山市民と交流する様子も描かれていました。戦争で大切な親族を失った悲しみのなか必死に生きる日本人にとっても、また未来の見えぬ不安を抱えながら捕虜として生きるロシア人にとっても、時代の悪戯によって生みだされた葛藤に揺れる日々。そんな時代を飛び越えてゆく心の結びつきを、ソローキン将校を演じるロデオン・ガリュチェンコさんとゆい・桜子2役を演じる阿部純子さんが紡いでいきます。

井上雅貴監督が奥様でプロデューサーの井上イリーナさんとともに構想に10年かけて温めて来た日ロ合作映画だそうです。

△井上雅貴監督は、ロシアの巨匠アレクサンドル・ソクーロフ監督の日本を舞台にした映画『太陽』の製作に関わったことがきっかけとなり、通訳として参加していた奥様のイリーナさんと出逢い、ロシアでの映画製作を夢見るようになったそうです。その夢を実現させ、監督デビュー作となったSF映画『レミニセンティア РЕМИНИCЦЕНЦИЯ』(2016年公開)は、モスクワから300kmほどに位置する古都ヤロスラヴリを舞台に愛娘の美麗奈さんの出演で撮影し、国内外で高い評価を得ました。

△映画『レミニセンティア』井上雅貴監督 インタビュー

今回の『ソローキンの見た桜』舞台挨拶では、イリーナさんのお腹のなかにご夫婦の愛の結晶ともいえる第3子となるお子様がいらっしゃることが公表されるなど、愛に包まれてこの世に送り出されています。

△予告編

△在日ロシア連邦大使館での製作発表会

△松山での撮影中のルポルタージュ(ロシア人民芸術家Народный артист Российской Федерацииの俳優アレクサンドル・ドモガロフАлександр Домогаров出演)

『ソローキンの見た桜』公式サイト https://sorokin-movie.com

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☆日ロ合作映画といえば、女優の栗原小巻さん主演3部作が有名で、ロシアでは今もとても人気があります。(「モスクワわが愛」がスクリーンに甦る!

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