(2022.01)大好きなバスが見えて走り出したら危ないので手を繋いでお散歩していた息子もすっかり大きくなり、まもなく背も並びそうな息子と街歩きしていると、全く違うものを見ていることによく驚きます。
たとえば、英国絵画の殿堂テート・ブリテンへ向かう途中、
△「あ、ペンギン・ブックス!ここがオフィスなんだね。」息子がよく読んでいる本の出版社で、ペンギンのマークが目印。
親友宅へスリープ・オーバーに行くと、寝るまでの時間にこのペンギン・ブックスのオーディオ・ブックをかけてくださるそうで、それ以来オーディオ・ブックも愛用中。何度も通っている大好きなテート・ブリテンへの道ですが、私には見えていませんでした。
また別のある日。奈良美智さんの展覧会へ向かう道すがら、アップル・ストアを通りすぎて角を曲がると・・・
△「あ、ここ、Not Apple Storeのあった場所だ」え!?アップル・ストアでなくノット・アップル・ストアとは・・・!?友達と観ていたYouTubeで、フェイクのアップル・ストアをオープンしたらどうなる?という企画ものでここを利用していたよう。
△I Opened A FAKE Apple Store(Niko Omilana channnel)
生まれた時からスマホやPC、SNSの利用が当たり前のZ世代がよく話題にあがりますが、本やノート、カレンダー、辞書の感覚も紙が基本だった私とは全く違っていて、学校の連絡事項もPC上でやりとりし、iPadとノートパソコンを同時に触りながら今日はパワーポイントで資料を作るのが宿題、なんていう様子を見て驚いてしまいます。ついつい、スクリーンタイムが・・・なんて、自分の物差しで測ってしまいそうになりますが、いつも息子の持つ物差しで試してみる軽やかさを持っていたいなと思います。
一緒にテート・ブリテンへターナーを見に行き、一緒にギャラリーへ奈良美智さんの作品を見に行く私たちですが、そこまでに見えるものも全く違い、そこで見る作品も全く違っていて、本当に面白いです。
☆(ターナー企画展)海を描くイギリスのターナーとロシアのアイヴァゾフスキー!テート・ブリテン(Tate Britain)の『Tuner’s Modern World』へ
2007年から2009年までロシアナとしてモスクワに住み、それから再び2017年から2019年までモスクワに滞在しました。同じ景色も息子と一緒だと見えるものが違い、また出会う人も訪れる場所も全く違っていて、新しいロシアを沢山発見することができました。
ロシアの音楽学校や近所のサッカー仲間などロシア人のお友だちも沢山できて、3年間でロシアが大好きな場所のひとつになった息子。多くの日本人を含む外国人が帰国を余儀なくされ、外国人にとっては落ち着いて学校に通うことも許されない環境になってしまい、もし今だったら、もう息子を連れてロシアに住むことはできないだろうと思うと、本当に悲しくなります。