【英国のなかの日本】“画鬼”河鍋暁斎展@ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツと都会のオアシス

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(2022.06)ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(RA)では、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・日本画家の河鍋暁斎の展覧会「Kyōsai: The Israel Goldman Collection」が開かれました。

△初代会長のジョシュア・レイノルズの銅像。

1768年に国王ジョージ3世によって設立され、会員数とジャンルごとの構成人数(画家、彫刻家、建築家、版画家など)が決まっているため、新会員に選出されるのはとても狭き門・・・!J.M.ターナーが20歳で会員になった一方、同時代のジョン・コンスタブルが40代まで準会員、50代でようやく正会員になりました。

今回は、世界屈指の暁斎コレクターとして知られるロンドンの美術商イスラエル・ゴールドマン氏のコレクションより。河鍋暁斎は現在の茨城県に生まれ、はじめは浮世絵師の歌川国芳のもとで、その後は狩野派に弟子入りして絵を学びました。絵に対してある種の常軌を逸するほどの情熱と卓越した技術をもち、師匠から“画鬼”と呼ばれて可愛がられたそうです。浮世絵や風刺画、春画まで、多岐にわたる分野で独特の世界感で圧倒しました。

△鋭くかつユーモラスなコントラストで強い印象を残すガイコツたちのロックな世界感!

△「三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪(Skeleton Shamisen Player in Top Hat with Dancing Monster)」

暁斎の描くカエルやすずめなど身近なちいさな生き物たちの表情の豊かさ、生き生きと画面から飛び出してきそうな動き、構図と配色の斬新さ・・・!

 
 

△生涯描き続けたという絵日記。描かずにはいられない、そんな瞬間が日常にはたくさんありますよね。

△妻の亡骸を描いたとされる「幽霊図(Ghost)」

イギリスとの共通点といえば、三菱一号館美術館、旧岩崎邸庭園、鹿鳴館や神田のニコライ堂などで知られる建築家ジョサイア・コンドルが、この河鍋暁斎に弟子入りし、「暁英」という名を与えられて、1889年に暁斎が亡くなるまでそばにいたこと。(関連☆【今日のロシア】ニコライ堂(東京復活大聖堂)へ

△「百鬼夜行図屏風」日常に潜む妖怪たちの世界・・・!イギリスの妖精絵画に通じる魅力(☆妖精をさがして英国絵画の殿堂テート・ブリテンへ

さて、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツは、美術館であり博物館でもあるため、建物のなかには“都会のオアシス”とよびたくなるような落ち着ける空間がたくさん。

 

【Poster Cafe】バスクチーズケーキ&コーヒーでほっと一息もよし、

【RA Cafe】ホットミールもあるので、お友達とのちょっとしたランチにも

 

あるいは中庭で本を片手に寛ぐもよし・・・

もちろん、レストランもあります。

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