(2021.08)今年訪れた博物館のなかで最も印象深かった場所のひとつ、サー・ジョン・ソーンズ・ミュージアム(Sir John Soan’s Museum)。見るもの全てが興味深く、どこを見ても何か面白いものが見つかり、どんな小さな一角にもワクワクが詰まっている、そんな邸宅。好奇心と美意識の塊だった建築家ジョン・ソーン卿のコレクションで埋め尽くされた邸宅を公開した小さな国立博物館(無料)です。訪れるたびに発見があり、迷宮のとりこに!
△唯一無二のコレクションが所狭し並んでいて、すれ違うのも難しいほどの隙間や通路もあるため、入口で荷物を預けます。
ジョン・ソーン卿(1753ー1837)の肖像画が迎えてくれる書斎兼図書館。建築家としての代表作はイングランド銀行の建物だそう。
△邸宅内は自然光が柔らかく差し込んで、またニュアンスを醸し出しています。毎月、キャンドル・ナイトも企画されているそうで、また違った魅力が浮かび上がってきそうです。
△エジプトの石棺。ここで世界中の一流のものに触れることができるようにと、この邸宅は当時学生たちにも公開されていたそうです。
△イギリスを代表する画家ターナーとともにロイヤル・アカデミーで教鞭をとっておりとても親しい友人だったというジョン・ソーン卿。邸宅内には、もちろんターナーの絵画も3枚飾られています(☆海を描くイギリスのターナーとロシアのアイヴァゾフスキー!テート・ブリテン(Tate Britain)の『Tuner’s Modern World』へ)。
△1枚目はこちら。
△2枚目はここ?という予想を裏切り、ここには同じく海を描く人気画家カナレットやウィリアム・ホガースの選挙をテーマに描かれた連作などが並んでいますが、ターナーはどこ!?実は、この向かって右側の壁は両側に開閉する隠し扉になっていて・・・
△開けるとこんな風に隠れギャラリーが!(ミュージアムショップのポストカード)
△普段は閉まっていて、窓から隠れギャラリースペースを覗くことができますが、右端のターナーは残念ながらよく見えません。
△階下の部屋からも、隠れギャラリーは吹き抜けになっていて見ることができますが、やっぱりターナーは見えません。
△隠れギャラリーにある2枚目はこちら。
△3枚目もこの日は公開されていないお部屋でした。
△ミュージアム内はあちらこちらにある丸い鏡があって、異次元への窓のように不思議な魅力を醸し出しています。もちろん、ミュージアムショップにも丸い鏡がありました。
サー・ジョン・ソーン・ミュージアムが好きなあなたにお勧めの建築が素敵なロシアの魅力的なミュージアムは・・・?と考えてみて、思い浮かんだのがこちら!
☆ゴーリキーの家博物館