【コバルトブルーと白の世界!グジェリ】グジェリ陶器の工場見学編

2020-11-10

【グジェリ陶器の工場見学】

ミュージアムツアーで歴史を学んだところで、続いては工場見学です。

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まずはグジェリ産の白い粘土を水と合わせて泥状にします。 

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△床に置かれた大きな容器には、泥状になった液体が並々と入っています。

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△ここからホースで石膏の型に流し込んでいきます。

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△あたりには所狭しと石膏型が積まれています。

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多くの石膏型はお弁当箱のように半分に分かれるようになっており、そのそれぞれに液体状の粘土を入れ、最後に合体させて立体にしていきます。石膏型は水分を吸収する性質があるため、液体状の粘土は石膏型に近い部分から固まり始めます。ティーポットなど内部が空洞のものは、熟練の職人が少し固まってきた段階を見計らって石膏型から余分な液体を取り除きます。

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△細工の施されたティーポットなどは、取手、注ぎ口、蓋など細かなパーツごとに型があり、それらを注意深く組み合わせて成形していきます。継ぎ目は小刀で削ったり、水をつけたスポンジや筆、指で撫でたりして、最終的には全く判別できない状態まで滑らかな外観となります。この状態では、力を加えると割れてしまうため、窯で8時間ほど素焼きして、よく乾燥させます。

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△素焼きして乾燥させた後、特別な赤い染料に作品を浸すと、白からほんのり優しいピンク色へ変化します。もしわずかなひび割れや小さな溝があるとそこに赤い液体が染み込んで目立つため、職人さんが厳しい目でひとつひとつチェックしていきます。

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△そして選び抜かれたものに、グジェリと認める版が押されるのです。

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△続いて、この乾燥したピンク色の状態で、黒色の顔料(酸化コバルト)で絵付けをしていきます。さまざまな顔料のなかでも、コバルトは1300度以上の熱で焼かれる窯の中で鮮やかな色を保つことができます。

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△たくさんの筆を使い分け、スピーディーかつ正確に描いていく様子はまさに職人芸!見惚れてしまいます。この思いを込めて手をかけていく作業が、何ものにも変えがたい伝統手工芸品の良さであり、世界にたったひとつの宝物との出会いを届けてくれます。

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△ピンク地に黒い絵柄・・・本当にこれが白地に青い絵柄のグジェリ陶器になるのでしょうか!?

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△絵付けが終了したら、ベビーバスのような容器に入った釉薬にくぐらせていきます。せっかくの模様は見えなくなりのっぺらぼうに逆戻り・・・!

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△最後に窯でじっくりと焼いたら完成です!

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△不思議なことに、薄ピンク地に黒色で彩色されていた花瓶は、窯で焼かれるうちにお馴染みの白地にコバルトブルーのグジェリ陶器になっていました!サイズも焼く前に比べて小さくなり、丈夫になります。

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△入り口脇には小さな直売店も併設されています。お買い得な値段で、お土産やさんでは見かけないような掘り出し物も!

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△またこの辺り一帯にはたくさんのお店や工房が点在しているので、車で訪れると荷物が重くなってしまっても(!)お気に入りを見つけてはしごすることも出来ます。

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ひとつひとつに素敵な味わいがあり時間を忘れてお店の中をうろうろ・・・お手頃な値段のものも多いので、ついあれもこれもと手にとってしまいます。日常生活で手軽に使えるのも嬉しいですね。

【コバルトブルーと白の世界!グジェリ】グジェリ陶器のミュージアム編

ロシアの陶磁器と聞いてまず思い浮かべるのは、絢爛豪華に宮廷を彩る皇帝御用達だったサンクトペテルブルクのインペリアル・ポーセレンと、ぽってりとした厚みと素朴な使い心地が人気のモスクワ郊外グジェリで作られるグジェリ陶器でしょうか。

2018年秋、ロシアへ会いにきてくれた両親とのモスクワ歩き。食器の好きな母の希望で、インペリアル・ポーセレンとグジェリの両方を訪れることになりました。まずグはジェリ陶器から。雪のような白地にコバルトブルーのグラデーションで描かれた絵柄が魅力で、ロシア土産の定番のひとつとなっています。

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手描きの絵柄の美しさもさることながら、ティーセットをはじめとする実用性もある食器類、ありとあらゆる飾り物やおもちゃに至るまで、その豊かなバリエーションもグジェリの特徴です。そんな世界をさらに深めるために、モスクワの南東約60km(車で約2時間)の場所にあるグジェリへやってきました。朝早く出発して日帰りの小旅行です。

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△グジェリ村にはグジェリ陶器を扱うたくさんの工場やアーティストの工房、お店が点在しています。工場見学とミュージアムツアー、そして絵付け体験が出来るというОбъединение Гжельを訪れました。

【グジェリ陶器のミュージアム】

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△この小さな工房からこちらの工場の歴史が始まりました。

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△モスクワから来たというロシア人のツアー参加者も興味津々に聞き入っていました。グジェリ陶器がどのようにはじまり、どのように作られてきたのか時代ごとに歴史が紐解かれていきます。

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△自然豊かなこの地では、元々は農業が営まれていましたが、その土地は白い粘土に覆われ、必ずしも農業に適しているとはいえませんでした。しかしその良質な粘土こそが、今日まで7世紀以上もの間受け継がれてきたグジェリ陶器の誕生につながっているのです。гжельという陶器や村の名前は、焼くという意味の動詞жетьや“粘土を焼く”обжить глинуから来ているとも言われており、1328年の皇帝イヴァン1世の遺言状の中にもгжельという単語が記されているそうです。

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古いものでは1320年頃の作品も明らかになっており、モスクワ大公国の一部となってますます盛んになっていきます。一時期は医薬省の薬品容器などを独占的に供給したことや、この地で農奴制がなかったことも産業の発達につながったようです。技術は世代から世代へと受け継がれながら、時代ごとの新たな試みや新たな才能が融合して、今日のようなグジェリ陶器へと成長していきます。

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△レジェンドとして名を連ねる職人さんたちの紹介とその傑作の数々が時代ごとに展示されています。それぞれに好んだモチーフや作品が違い、筆づかいや柄にも個性があって、同じような白と青の世界でも驚くほどに違う世界が広がります。

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△なかにはコバルトブルーの地に金で彩色されている作品も。金色がアクセントになっている作品は現在も人気があるそうです。

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△今のような白地にコバルトブルーで描かれるグジェリ陶器が定着したのは比較的最近だそうで、かつてはマヨルカ焼きの風味に似たカラフルな色使いが主流の時代もあったようです。

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△美しいグジェリ製のペーチカ(暖炉)も見ることができました。それでは、美しいグジェリ製シャンデリアが見事な展示室に並ぶ素晴らしいコレクションのほんの一部をご覧ください!チェス板、時計、シャンデリア、電話など、あらゆるものがグジェリで作られています。記念品やトロフィーなど時代を反映したものもユニークです。

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△ミュージアム&工場見学ツアーのガイドをしてくださったのは、アーティストの一人ヴィクトル・ハゾフさんとその代表作品。壁面に掲載されているお写真でお分かりいただけるように、奥様のタチヤナさんと共に製作にはげみつつ、グジェリの未来のためにその魅力を伝えています。 

ポーランド ×メキシコ料理のパブ L’autre

2020-10-18

ロンドンの街中に溢れるたくさんの素敵なパブ!ちょっと珍しいポーランド とメキシコのお料理を味わえるパブL’autreへ。

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真っ赤な店内はフランスの老舗カフェのラ・ロトンドを思い出しました。【フランスのなかのロシア】〜レーニンも!パリ老舗カフェのラ・ロトンド〜

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△お店おすすめのポーランド のソーセージ

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△メキシコのナチョスとポーランドの伝統料理PIEROGI。ピエロギは、ロシアのペリメニにそっくり!小麦粉に水を加えて練った生地に具材を包んで、お湯で茹でていただきます。 ひさしぶりに美味しいスメタナをたっぷりつけていただきました。ボルシチもありました!

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モスクワから近いのでポーランドは旅行先としても人気!なかでも、可愛らしい柄とぽってりとした温かな使いごごちが魅力のポーランド食器は日本でもとても人気があり、工房をめぐりお気に入りを見つけてトランクいっぱいに買い込んできたという方も。

【セレクトショップ】«Птица Синица»のポーランド食器コレクション!«Мечты.Подарки»

 

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