Year6の息子は、日本の中学受験にあたるセカンダリースクールへの試験がつづく今年の秋冬。(☆【ロシアナの本棚】イギリスとロシアの小学生 〜学校生活まとめ〜)さらには昨年コロナ禍で中止になった分を取り戻そうとするかのように、学期末へ向けて学校行事ラッシュ!学校の教会クリスマスコンサートでは、先生に頼まれてオーケストラとカルテットを、音楽学校でも個人と弦楽アンサンブルの両方で演奏を披露することになった息子は、今日のレッスンで個人曲の練習に手抜きがあったよう・・・
ヴァイオリンの先生から、夜にメッセージもなくたった1枚送られてきた絵。
△『Опять двойка』またもや2点(落第点・・・)と題されたこの絵は、ロシアのトレチャコフ美術館所蔵のФёдор Решетниковの作品です。
この少年の表情!お母さんと弟の顔!!そして無邪気にしっぽを振って喜ぶ犬・・・!!!思わず笑ってしまいます。「こんな絵が送られてきたよ」と告げると、この少年みたいな顔になった息子が一言。「ああ、前回のレッスンから全く上達してない!2点だ!!ロシアでは2点は落第点で、有名な絵もあるのよ!!知ってる!?」と聞かれて「知らない」と答えたのだそう。
笑顔が引きつる私たち。先生、怖い・・・!今日から心を入れ替えてがんばります。
△こんな日、必ず心を慰めてくれる特効薬『ド・レ・ミ わたしのバイオリン』。東京音楽大学のすぐそばにある古本屋さんで一目惚れして購入してから、ずっと大切にしている一冊。もちろん、ロシアにもイギリスにも持ってきました。翻訳した髙田万由子さんは、ヴァイオリニスト葉加瀬太郎さんの奥様で、ここイギリスで子育てされたお子様たちはヴァイオリンを演奏なさるのだそう。ヴァイオリンや音楽をやっている方ならもちろんのこと、一生懸命に何かに取り組んでいる方なら、必ずきゅんとくる瞬間がある素晴らしい一冊。悩んだ時、前に進めない時、この本をひらくと初めてバイオリンに出会ったときの気持ちを思い出し、心に楽しい音色が広がっていきます。
ちなみに、学校の音楽の先生は偶然ロシア人で、オーケストラで子どもたちが騒いでいると「静かに!どうして私の指示が聞けないの!?私はロシア語でなく英語を話しているのよ!!!」と叫んでいるそう。ロシア語で思う存分エネルギッシュに展開するレッスンは、とにかく迫力あります。ロシア人気質なのか、ロシア流指導なのか、はたまた偶然なのか、ロシア人の先生はいつも、自分の子どもくらいの心の距離で接し、怒ってもくれます。
その熱血指導ぶりは横にいる私は震え上がるほどですが、不思議なことに愛は伝わっているのか、どんなに怒られてもどんなに家での練習は面倒でも、今まで一度もレッスンは辞めたくないし休みたくない息子です・・・
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