モスクワの街では、あちらこちらで美しい教会と鐘の音に出会うことが出来ます。その多くはキリスト教の一派であるロシア正教の教会で、玉ねぎ型(ろうそくの炎の形)の教会屋根や、独特の十字架の形が特徴です。信者でなくでも中へ入ることが出来て(女性は頭を覆うプラトークが必要です)、荘厳な合唱が響き渡るミサに参加できることも。
他民族他宗教のモスクワでは、そんなロシア正教の教会以外にも、ゴシック建築のローマ・カトリック教会やルター派のプロテスタント教会、イスラム教のモスク、ユダヤのシナゴーグなどもみることが出来ます。今日訪れたのは、モスクワにある英国国教会St. Andrew’s Anglican Church(日本語:聖アンデレ聖公会教会、ロシア語:Англиканская церковь Святого Андрея)です。
門の両脇には、英国国教会・聖公会派とスコットランド長老教会派を示すマークが。現在の英国の国教はイングランド国教会(Church of England)。キリスト教のなかでも、カトリックやプロテスタントと異なり、国家元首を首長としているのが大きな特徴で、女王の戴冠式やロイヤル・ウェディングなどで重要な役割を果たしています。
△1882 – 1884年に、英国の建築家Richard Knill Freeman率いるプロジェクトにより建築され、1885年に完成したヴィクトリアン・ゴシック建築の建物です。
ソ連時代には閉鎖されていましたが、教会内部の音響の素晴らしさから«Мелодия»社(1964年設立のロシア最大のレコード・レーベル)のスタジオとして利用されていました。その後、再び教会として扉が開かれ、1994年10月のエリザベス女王のロシア公式訪問を期に、建物は正式にロシア政府より教会に返還されました。現在は教会としての役割のみならず、素晴らしいコンサートホールとしてもモスクワ市民に愛されています。
St. Andrew’s Anglican Church
公式サイト:https://moscowanglican.org
ロンドンの街でもたくさんの美しい教会を見かけます。(関連☆教会でクリスマス・キャロル♪)そして、そのなかで、ロシア正教会の教会を見つけることも・・・!(関連☆【ロンドンのなかのロシア】Royal Albert Hallとロシア正教会)