観光地としても有名なノヴォデヴィチ墓地をご紹介しましたが(まるで彫刻の森美術館!著名人の眠るノヴォデヴィチ墓地)、こちらはモスクワ市内南部のドンスコエ墓地(Донское кладвище)です。1930年代以降の政治的弾圧により投獄・監禁されロシアで亡くなった外国人も埋葬されており、日本人埋葬碑もあります。ドンスコイ修道院とは入り口が異なります。(入場無料)
門を入ってすぐ右手側にお花やさん。ロシアではお祝いのお花は奇数と決まっていますが、故人には偶数のお花を捧げます。
ロシアは土葬が多いのですが、葬儀の際には生花を、そしてその後は、生花でも造花でも好きなお花を捧げます。長い間美しく飾ることができる造花の花輪もお墓ではよく見かけます。リボンとお花で出来た花輪には、誰から捧げられたかが記されています。
△入り口からまっすぐ進むと正面にある教会。日本人埋葬碑は、聖堂の向かって左へ。
△奥の無名戦士の墓のオベリスクに向かう途中の小道を右へ。目印は、手前のサッカーボールとスパイクのあるサッカー選手のお墓です。
△スパルタク・モスクワで活躍したゲンナジー・ロゴフェト選手(Геннадий Олегович Логофет)のお墓。そばの木にはチームのマフラーが 結ばれ、花瓶もトロフィーみたいに見えてきます!
ロシア人墓地の一画、緑の木々に覆われた静かな場所に、祈りを捧げる女性の像を囲むように、1945年以降にソ連で亡くなった諸外国の戦没者の慰霊碑が並んでいました。右奥が日本人埋葬碑です。
△日本人埋葬碑は、シベリアに抑留された日本人兵士の慰霊碑で、斎藤六郎 全抑協会長の名で1993年に建てられています。日本の総理大臣が訪露した際には、ここで献花する様子がよく報じられます。
△両隣には、宮川船夫 元満州国ハルビン総領事のお墓や、吉岡安直 元満洲国皇帝侍従武官長・中将のお墓もあります。以前、ハバロフスクを訪問した時にも日本人墓地に献花しましたが、ロシア各地に日本人墓地や慰霊碑があります。モスクワ市内では他に、南東部のリュブリノ墓地にも外国人抑留者が埋葬されており、現在は日本人2名の埋葬者がいることが記されているそうです。
△ギター奏者の玖島紗江さんのお墓
△ユダヤ人反ファシスト委員会の1952年8月12日に銃殺された指導者やメンバーに捧げられた慰霊碑
△1941−1945年大祖国戦争で戦い命を落としたソ連の兵士たちに捧げる記念碑。戦勝記念日のゲオルギーのリボンを模した花輪が飾られていました。
△著名人では、ノーベル文学賞作家アレクサンドル・ソルジェニーツィンや航空力学の父と呼ばれたニコライ・ジュコフスキーのお墓もあるそうです。
△日曜学校の子供たちでしょうか、教会の前には鳩やハート、虹をモチーフにチョーク画の世界!
可愛らしい作品がたくさん飾られていました。
Донское кладвище
Адрес: Орджоникидзе ул., 4, Москва
墓地の入り口から壁づたいに進むとドンスコイ修道院への入り口があります。
△手作りのあったかい味がする修道院のピロシキやパン。
△お店にはロシア土産もたくさんあり、洗礼式用の真っ白なドレスやパスハ(ロシア正教のイースター)につくるお菓子パスハ の形などが売られていました。
Донской монастырь http://donskoi.org
Адрес: ул. Донская, 1-3, Москва