(ロシア文化フェスティバルblogより)
講演会のあとは、『ロシアの演劇』出版記念パーティが催されました。
グルジア出身のコバヒゼさんのためにと、渋谷ロゴスキーさんが用意してくださったグルジアワインで乾杯!
▲中央左がコバヒゼさん、中央右はこの本の帯に推薦コメントを寄せられたた女優の栗原小巻さん、お二人を囲んで左が翻訳された荒井雅子さん、そして右が通訳の安達紀子さん
では、コバヒゼさんに少しお話を伺ってみましょう!
★『ロシアの演劇』は、ロシアにおける演劇の起源から最新の動向まで、分かりやすく1冊にまとまっていて、まるで読む“ロシア演劇博物館“のようですね。演劇に興味のある方なら一度は耳にしたことのある“スタニスラフスキー・システム“が、ロシアから世界に広まったように、今後ロシア演劇は世界にどんなことを発信していけるでしょうか。
コバヒゼ:今それを明言するのは難しいですね・・・。スタニスラフスキー・システム自体も時を経て少し変化・進化してきています。たとえばロシアにおいては、今日このシステムを最も発展させたのはピョートル・フォメンコでしょう。今やロシアのさまざまな演劇フェスティバルには世界中から批評家やプロデューサーたちが招かれていますが、こういう活動を通して、ワクワクさせるような大きな影響を与えていけたらと思います。
★俳優一家に生まれたコバヒゼさん、ご自身もとてもお美しくていらっしゃいますが、俳優でなく批評家の道に進まれたのはどうしてですか?
コバヒゼ:家の伝統として私も1年程、俳優を目指して勉強はしたんですよ。けれど、わかったんです。女優に必要な大きな才能が、自分にはないということが。それでも演劇を愛していたので、演劇批評家を志しました。
★では、日本にご興味を持ったきっかけはなんだったのでしょうか?
コバヒゼ:まだグルジアに住んでいたとき、そう、1990年代前半のことですけれども、紫式部の作品を読んでから古典の散文に魅かれ、これがきっかけで日本や日本の歴史について勉強をはじめました。
★この夏、ロシアにいらっしゃる方に、ぜひおススメしたい注目の劇場や俳優を教えてください!
コバヒゼ:たくさんありますが、まずはやはりモスクワ芸術座ははずせませんね!それから、ピョートル・フォメンコ工房も観なければなりません!国民劇場も!!エフゲニーミローノフが出演する芝居も絶対に観るべき、『白痴』のムイシュキン伯爵役などで彼は映画やTVにも出演していますよ。
★最後に、今年で8年目を迎える「ロシア文化フェスティバル in JAPAN」スタートからずっと、ロシア組織委員会委員を務めていらっしゃいますが、フェスティバルへかける想いをお聞かせください。
コバヒゼ:2006年の開幕から,フェスティバルを通してたくさんの方に出逢いたくさんのことを知ることが出来ました。日本の方にとって興味深いフェスティバルになることを期待して始めましたが、来場者数や盛り上がりをを見れば、これはすでに実証されたのではないかと自負しています。これからもこのフェスティバルに終わりがこないことを願ってやみません!
ありがとうございました!