日本は空前のマトリョーシカ・ブーム!
“可愛い”ものが大好きな女性たちの乙女心をくすぐる
ロシアの伝統マトリョーシカが日本の伝統こけしと出逢ったら・・・?
蔵王系(吉田昭さん)、作並系(加納博さん)、山形系(志田菊宏さん)、南部系(煤孫盛造さん)による伝統こけしの木地に、マトリョーシカ作家ポリーナ・クリールキナさんが伝統絵柄を描くと、こんなマトコケシが誕生しました!
今回は宮城県仙台市にある伝統こけしの殿堂カメイ美術館で、2012年11月6日~2013年1月20日にかけて開催されていた「マトコケシ展」にお邪魔してきました。展示会場に一歩足を踏み入れると、マトリョーシカとこけし、そしてマトコケシたちが微笑んで出迎えてくれます。
マトリョーシカとこけしを比較しながら制作過程を追いかけていくパネル展示を前に、6つのマトリョーシカ伝統産地ごとのマトコケシたちが自信たっぷりにポーズをとっています。
▲ソ連時代からお土産の定番だったセミョーノフ系に、麦わら細工で有名なキーロフ系やノリンスク系……
▲さらには共和国系やアーティスト系など、ロシアでもなかなか見ることのできない美人がずらり!
ロシア全土のマトリョーシカ産地を訪ねて「マトリョーシカ大図鑑」を完成させた沼田元氣さんは、今回のマトコケシ展覧会のために、ロシア人作家ひとりひとりに会い、11の産地から選び抜かれたこけしの白木地を託しました。
▲沼田元氣さん(鎌倉コケーシカにて)
マトリョーシカという名前はロシア語の“母”に由来しますが、なんとマトリョーシカのルーツ(母)は、日本のこけし!一方、お母様がロシアで誕生されたというルーツをお持ちの沼田さんが日露友好の新たな伝統になることを願って2009年に考案したのが、
マトリョーシカの木地にこけしの描彩の“コケーシカ”と、こけしの木地にマトリョーシカの描彩の“マトコケシ”なのです。
マトコケシになんだか懐かしく温かい気持ちを感じるのは、時代も国も民族も飛び越えて子供を産み育ててきた母の温もりを感じるからでしょうか。それとも家族に囲まれているような安心感があるからなのでしょうか。