(ロシア文化フェスティバルblogより)
ロシアのお茶文化を味わうため、モスクワ近郊の町トゥーラを旅しました。ロシア式ティータイムといえば、サモワール(ロシア式の湯沸し器)と蜂蜜をつかった伝統菓子のプリャニキ(ロシア版のジンジャーブレッド)です。
△まずはプリャニキの博物館へ。トゥーラ市民に愛されている1881年創業の老舗«Старая Тула»の直営店には、ミュージアムが併設されています。
△最も古いプリャニクは、蜂蜜を混ぜ込んだ生地を手で丸めたシンプルなもの。その後、木型を使用するようになります。白樺の木型は職人がひとつひとつ手作りしているそうで、もちろん大きく手の込んだデザインほど樹齢の高い良質な木材と職人の技術が必要になります。
△文字を覚えるためのプリャニク『Азбука』など初期の頃のデザイン。プリャニキの歴史を、実際のプリャニキとそれを製作した木型とともに見ることことが出来て、まさにプリャニキで振り返る美味しいロシア図鑑!
△日露戦争に関係するプリャニキや
△1980年モスクワ五輪のマスコット“くまのミーシャ“など時代を反映したプリャニキ。さらには会社やブランドのロゴ、お祝いごとや記念日をモチーフにしたもの、クリスマスやパスハなど年中行事をテーマにしたもの・・・トゥーラではさまざまな記念プリャニキが作られてきました。
△総重量50キロもある巨大プリャニク
△ミュージアム併設の小さなお店には甘い香りが漂い、朝からひっきりなしに地元のロシア人がお買い物に訪れます。お店にはさまざまなプリャニキが売られています。
△長持ちするので、お土産にも!中身は、フルーツのジャムかコンデンスミルクが人気だそう。トゥーラのプリャニキをはじめ、ロシアには各地オリジナルのプリャニキがあります。
☆プリャーニキ博物館(Музей «Тульский пряник»)
住所:г. Тула, ул. Октябрьская, д. 45.
△さて、つづいてはトゥーラのサモワール博物館(Музей «Тульские самовары»)へ。入口では最も古いサモワールがお出迎え。
△ロシアの湯沸し器サモワールは、内部の円筒状の部分に炭や松ぼっくりなどを入れて燃やし、まわりにたっぷり入っているお湯を温めてくれます。上にはポットを乗せて保温することが出来るため、サモワールを置いたテーブルを囲むと、何度もお湯をたしながら紅茶を飲んで、ゆっくりと家族団らんを楽しんだり、女性たちが席を立たずに思う存分おしゃべりを楽しんだりすることが出来ます。
△サモワールづくりの行程が映像で、また道具も展示されています。
△19世紀終わり頃には、トゥーラの町にこんなにたくさんのサモワール製造工房がありました。
△2階には、さまざまな時代・形・タイプのサモワールや、さまざまな素材によるサモワール(白樺、陶器、ガラス・・・など)が展示されています。
Музей «Тульские самовары»
サイト:https://www.museum-tula.ru/muzei/muzej-samovar/
△トゥーラの街にあったロシア式ティータイムの銅像は、もちろんサモワールにプリャーニク!お茶会に参加して記念撮影出来ます。