ロシアでは新年のあと、7日にクリスマスがやってきます。日本のようにケーキを買って恋人と過ごす楽しい日というような雰囲気ではなく、街中にある蝋燭の炎のような形の屋根のロシア正教の教会から美しい鐘の音が響き渡り、敬虔な信徒たちは静かにお祈りを捧げます。
△мультфильм Михаила Алдашина" Рождество"
私たちが初詣をしてお守りを買ったり、神棚を大切にしたりするのと少し似ていますが、ロシア正教の信者たちはイコンと呼ばれる聖人が描かれたものを、部屋の一角に飾ったり、車に置いたり、お財布に入れて持ち歩いたりします。
△右側は、イコンが描かれた今年2015年のカレンダー。モスクワでは放送局の帰りに素敵な教会へ連れて行ってくださった日向寺アナウンサーからの贈り物です。
△こちらは教会の前で売られていたイコン。
ロシア人の多くは、誕生した日などにちなんで自分の守護聖人がいて、そのイコンを持っていることも多いようです。また聖人と同じ名前を持ち、誕生日に加えて名前の日を大切にしている方もいます。
真っ白な雪に覆われたモスクワに鐘の音が降り注ぎ、無伴奏の合唱によるミサの歌声が響き渡るとき、信徒でなくても心が洗われるようです。なお、日本の除夜の鐘も趣がありますが、ロシアでは大小ずらりと並ぶたくさんの鐘を手も足もつかって巧みに演奏します。