モスクワのなかでも最高級のレストランとして長く愛され続けてきた «Ц.Д.Л.»(Центральный Дом литераторов) (ツェー・デー・エル)文学者の家。
△1889年に建てられたこの貴族のお屋敷は、1897年からオルスフィエフ伯爵家のものとなり伯爵夫人のサロンとして使われていました。1917年ロシア革命後は、建物は国有化されましたが、1934年にはマクシム・ゴーリキーの要請により、Центральный Дом литераторов(文学者の家)の建物になりました。文学者の家は、トルストイの『戦争と平和』や、ミハイル・ブルガーゴフ『巨匠とマルガリータ』にも登場しているそうです。
△ソ連時代、作家協会に所属することは、今では想像もつかないほどの最上級のステータスだったそうです。
ソ連時代〜今日まで、ここを訪れたたくさんの著名人が紹介されているギャラリースペース。
△詩人ボリス・パステルナーク、バレリーナのマイヤ・プリセツカヤ、歌手のアーラ・プガチョワ、国外からもフランスのパントマイムアーティストのマルセル・マルソーやイタリアの俳優イヴ・モンタンなど・・・・華麗なる顔ぶれ!
△Дубовый зал(オーク・ホール)前方にはステージが設けられ、シャンデリアとステンドグラスがゴージャスな雰囲気を醸し出す中、この夜はハープのコンサートを楽しみました。
△この2階席へつづく階段の手すりに寄りかかりながら、ブラート・オクジャワのコンサートを聴いたのですね・・・!ほかにも、Каминный зал(暖炉のあるホール)や、Кабинет Графа(壁にならぶリトグラフが美しいキャビネット)、シガー・ルームにシークレット・ルーム、バルコニー、オルスフィエフ伯爵家ミュージアムなどたくさんのホールや個室があります。
黒パン“ヴォロジンスキー“と白い花びらのようにサーブされたバター
△たっぷりのオリーブと酸味が魅力のスープ、ラソーリニク
△魚のスープ、ウハー
△伝統的なキャベツスープ、シー
△ユニークな盛り付けのオリビエ・サラダ
△サーモン・ステーキには黒米が添えられて
△ビーフストロガノフ
△ロシア風の焼きロールキャベツ
△キエフ風カツレツ
ロシアへ会いに来てくれた両親との最後の晩餐に、どこか特別のレストランをと思いここを選んだんですと伝えると、とても喜んで温かくおもてなししてくださいました。『ロシア文化フェスティバル IN JAPAN』のパーティで、栗原小巻さんに愛読書を伺い、薦めていただいたことがきっかけで、この2度目のロシア旅の前にトルストイの『戦争と平和』を読破しすっかり魅了された母にとっては特に、忘れられない夜になりました。
«Ц.Д.Л.» cdlart.ru/