箱根のクラシックホテルといえば、富士屋ホテルですが、ロシアにまつわるホテルと言えば・・・箱根強羅ホテルでしょうか。
井上ひさしさんの戯曲『箱根強羅ホテル』のストーリーのなかでは、戦争末期、悲惨な状況の日本を救うための和平仲介を中立同盟国のソ連に依頼するため、箱根強羅ホテルで密かに会談が行われています。実際に、戦局が切迫した昭和19年、外務省は空襲時における在京外交官とその家族の避難に関し、疎開場所を箱根では富士屋ホテルと強羅ホテルに指定したという記述があり、在日本ソビエト大使館の職員たち約200名は強羅ホテルに疎開していたそうです。
△また、箱根湯寮さんのHPには、塔ノ沢にロシア正教会の箱根避暑館跡があることが記されています。
△マトリョーシカ人形のルーツが箱根の七福神人形にあるというのも有名な話です!こちらの画像はマトリョーシカとこけしの愛好家で、日露友好の象徴“コケーシカ”の生みの親である沼田元気さんの記事より。
△島田荘司さん著『ロシア幽霊軍艦事件』(角川文庫)も箱根のホテルが舞台になっています。
〜箱根のホテルに飾られていた一枚の古い写真。そこには、芦ノ湖に浮かぶ帝政ロシアの軍艦が写っていた。その軍艦は嵐の夜に突如として現れ、軍人たちが降りると忽然と姿を消してしまったというのだ。山間の湖にどうやって軍艦が姿を現せるというのか。名探偵・御手洗潔の推理によって、歴史に隠された壮大なロマンと清冽なる感動が浮かび上がる、傑作長編ミステリー。〜