NHK BSプレミアム『コズミック フロント☆NEXT』の「100年前の大予言」の回では、ロシアの科学者コンスタンチン・ツィオルコフスキー特集でした。
“ソ連宇宙開発の父”ツィオルコフスキー博士の研究成果は、まるで予言ではないかといわれるほどに現在のありとあらゆる宇宙分野に生かされています。たとえばロケットの開発や宇宙遊泳、国際宇宙ステーションでの様子などを、まだ人類が宇宙へ飛び出す前だったにもかかわらず、まるでタイムスリップして見て来たかのように思い描いくことができたのでした。
△モスクワの南カルーガにあるツィオルコフスキーの家博物館。人生の大半を、ここでの研究に捧げました。
ロシアにはこうした偉人たちの暮らした家をそのまま残した“〜の家博物館“が数多く残されています。トルストイ、ドストエフスキーなどの文豪、チャイコフスキーやラフマニノフなどの音楽家・・・どの家も、まるで昨日までそこに座っていたかのように残されていて、管理している方(ご子孫が多いのですが)の愛情と誇りも感じられます。それは、私たち訪れるファンにとってもなにより嬉しいことです。憧れの人と同じ場所を歩き床のきしみを感じながら、かつて人生の1ページをここでどんな風に過ごしていたのか想いを馳せたり、毎日の生活のなかで愛用した小物や、私的な手紙、落書き、本棚に並ぶ本などを拝見して公的な印象とは違う素顔を知る手がかりになったり・・・そこでしか感じられない特別のひとときを過ごすことが出来ます。
△2011年にリニューアルオープンのモスクワプラネタリウムも登場。子供たちも楽しめそうな体験型の展示も充実していて、日本科学未来館のよう!
△なんだか可愛らしい直筆スケッチ!監修した映画『宇宙飛行』の映像も初めて観ることが出来ました。
△10歳のときに高熱で聴覚を失って以降、部屋に閉じこもりがちで、自問自答するするスタイルの論文で研究に没頭したことや、こんなにも宇宙分野で偉大な功績を残したにも関わらず学校受験や就職試験には不合格だったなど、その人生のしられざる部分も知ることができました。自ら作った補聴器を手に。
△さらに、人類にとって宇宙はゆりかごでしかなく、いずれ住むことが出来なくなる地球から宇宙へ向かうことで、さらに進化できると考えていたツィオルコフスキー。光合成が出来るようになり、死を克服し永遠に生きることが可能となった、進化した人類の姿(衝撃的!)や宇宙での生活についても、すでに具体的に描かれていました。
ツィオルコフスキーの当時の研究が、どれほど正確に現在を予言していたか、かつて宇宙ロケットなんて誰も信じなかったけれど今や現実のものとなっていることを改めて考えてみると、未来は本当にこの予言のとおりになるのではないか・・・と目が離せませんでした。
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