先日、テムズ川沿いの新型コロナウイルスの犠牲者に捧げるメモリアル・ウォール（The National COVID Memorial Wall）を見に出かけたときのこと。ウェストミンスター橋と美しいゴシック様式の国会議事堂（ウェストミンスター宮殿）、ビックベンを眺めて息子が一言。「HPソース！」
そう、この景色は、イギリス人がこよなく愛するというHPソースのラベルでお馴染み。
△イギリスで一家に一本！？とも言われいるこのソース、英国王室御用達の証、エリザベス女王のRoyal Warrantをもらっています。HPというのは“Houses of Parliament（国会議事堂）”の頭文字だそうで、なんと国会議事堂の食堂にこのソースが置かれるようになったところから名付けられたのだとか。
△日本のソースと似ているとろりとしたブラウンですが、こちらは甘みよりも酸味が強く感じられます。原材料にはトマト、モルトヴィネガー、デーツやタマリンドなどが入っています。
ひき肉の旨みがしっかりと感じられるイギリスの美味しいソーセージやベーコンによく合います！私がご馳走になったときは、すこし焦げた香ばしい焼き立てソーセージ、お好みで目玉焼き、その上にたっぷりHPソースでした。イギリス人なら誰でも名前も味も知っていますが、ロンドンの息子のお友達のご家庭では「HPソース？ああ、実家に帰れば冷蔵庫のどこかに入っているはず・・・」という感じでした。
△映画『Billy Elliot（ 邦題：リトル・ダンサー）』でも、田舎の炭鉱町で暮らすビリーの家の食卓に・・・塩＆胡椒とケチャップ＆HPソース！
△蒸気機関車に乗ってカントリーサイドへ。ホットミールの人気定番はベーコンロール。シンプルにベーコンをパンに挟み、HPソースをたっぷりかけていただきます。（関連☆【イギリス国内旅】蒸気機関車で春のコッツウォルズ モリスの天空風呂！ブロードウェー・タワー）
△ただいま改築中（2017年から2022年完成予定）のビックベンが描かれたラベルも！ ビックベンの160周年を記念してた特別限定ラベルで、完成まで使用されるようです。1859年からロンドンの街に鳴り響いてきた鐘の音・・・また鳴り渡る日が待ち遠しいです。
日本には国会議事堂ツアーがありますが、イギリスはどうでしょう？（関連☆世界遺産のウエストミンスター宮殿！夏季限定のイギリスの国会議事堂を見学）
△ジョン・バーコウ（John Bercow）前下院議長のユーモアたっぷりの議会進行「Order! Order! Order!!!」は日本でもニュースになっていましたね。
△議長交代時の涙ぐみながらのスピーチもジョンソン首相の贈る言葉も印象的でした。イギリス伝統の議長交代のセレモニー（現在の議長が、嫌がる次の議長を引きずるように議長席に連れてくる）もユニークですよね。
ちなみに、貴族院（House of Lords）の議席は赤色で、庶民院（House of Commons）の議席は緑色なので、国会議事堂を挟んでテムズ川にかかる２つの橋は、上院側が赤色、下院側が緑色なんだそうです！
さて、ロシアの時計塔といえば、やはりスパスカヤ塔です（モスクワ通信『毎年恒例！ロシア国際軍楽祭と戦勝記念日、そして新たに誕生した軍主聖堂』）。なんと、この時計、英国とも深い関係があります。（☆【モスクワ通信】新たな一面を発見！モスクワのなかのイギリスをピックアップ）
ロシアのホワイト・ハウス（Белый дом ベールイ・ドーム）が綺麗に眺められるモスクワ川クルーズはこちら（モスクワ川のランチ＆ディナークルーズ Radisson Royal Moscow Flotilla）ロシア最高会議ビルがソビエト時代の国会議事堂でした。1991年にソビエト連邦が崩壊し、その後ロシア連邦議会の上院と下院の場所は、それぞれモスクワ市内に移されました。（【モスクワの建築】ロシア連邦議会の上院と下院）
