地下鉄アルバート駅を出るとすぐ目の前の目を惹くこちらの建物!海のないモスクワで、美しい白い貝殻モチーフで覆われています!
ロシア帝国時代には、この場所にはカール・マルクス・ギンネ・サーカスと呼ばれる馬のサーカスがありました。火事で木造部分が焼失した後は、大商人のモロゾフ家がこの土地を購入しました。アルセニー・モロゾフは、ポルトガル旅行で訪れた宮殿にインスピレーションを得て、この邸宅を建築しました。当時のモスクワにはない、際立った存在感を放つこの建物は、人々の称賛を集めるというよりも中傷の的となってしまい、トルストイの小説『再生』の中でも取り上げられました。その後、さまざまな人の手に渡りましたが、ソ連時代にはソ連外務省の管理下に置かれます。
△そして、ソ連時代の1928年から1940年まで、この建物は日本国大使館として使用されていました。その後、英国大使館、インド大使館が利用し、ソ連対外友好・文化協会のものとなります。ソ連崩壊後には改修工事が行われ、2006年からはロシア政府迎賓館となっています。