クラースヌィ・オクチャーブリやコルクノフ、ババエフスキーなど、ソ連時代からの有名なチョコレート・メーカーは、現在お洒落なアリョンカ・ショップなどを展開して、昔ながらの美味しさを保ちつつ進化しています(【ロシアのチョコレート】ロシアを代表するお土産 Алёнка アリョンカのショップ&カフェ)。一方、ロシアになってから誕生した欧米風の人気チョコレートのひとつが、Комильфо コミリフォ。
△コップ型に整えられたなめらかなテクスチャーのチョコレートのなかには、ふんわりと濃厚なクリーム・キャラメルのプラリネと軽いサクサクの食感の違う2層のハーモニー。コップのふちにあたる薄いチョコレート部分がなんとも繊細!
△宝石箱のようにひとつひとつ丁寧に並んでいるのも優美さを醸し出しています。『Комильфо コミリフォ』という商品名はフランス語の comme il faut(コム・イル・フォ)直訳で“そうあるべき”という意味の言葉から来ているそうです。発売当時、ソ連時代にはなかったような新生ロシアへ期待をこめたチョコレートの“そうあるべき”姿を目指したのでしょうか・・・!
18~19世紀のロシア上流階級は、フランス語を嗜むのが常識だったそうで、公用語はむしろロシア語よりもフランス語だったとか・・・そのため、ロシアでは今でもフランスやフランス語へ洗練されたイメージを持っていて、コミリフォ!もロシアの知識人やファッション関係者の間では知られている言葉なのだそうです。
コミリフォの流行からはじまったのでしょうか、ロシアにはほかにもカップ型のエレガントなチョコレートを見かけます。
△こちらは五線譜チョコでご紹介した1969年創業の老舗チョコレート工場«Россия» – Щедрая Душа!の商品。キャラメルとピーナツで層になっています。(☆【ヴァイオリン備忘録】【ロシアのチョコレート】アンサンブルのマスタークラスと五線譜チョコ)
△こちらは、ナッツとプラリネが層になっている【ロシアのチョコレート】一杯いかが?フクースビルのカップ・チョコ