日ごとが長くなり、生き生きと緑が茂りって夜鳴きウグイスの声が響き始める初夏・・・窓から甘やかな香りが漂ってきます。白から紫色へのグラデーションが美しいСирень(ライラック、リラ)の花がモスクワの街を彩り、そよ風に吹かれて輝く白樺の葉と爽やかに踊ったり、宵闇に溶けて幻想的に映えたり・・・モスクワの最も美しい季節のひとつです。
頭の中では、ラフマニノフ作曲『Сирень』がずっと流れています。
△ラフマニノフの演奏によるピアノ曲。故郷イワノヴォの家の周りもライラックの美しい場所だそうで、ラフマニノフの人生を描いたパーヴェル・ルンギン監督の映画『ラフマニノフ ある愛の調べ(原題はВетка сирени(ライラックの枝)』でもライラックが重要なモチーフになっていました。
△歌曲の『Сирень』
ロシアの音楽や絵画のモチーフとして描かれているのはもちん、
この時期には、雑貨やポスターにもライラックが満開です!
ところでライラックの花びらは4枚ですが、“もし5枚の花びらを見つけたらその花を食べると幸せになれる”という言い伝えがロシアににはあるそうです。「え!?食べるの!?」と驚く私に友人が一言「幸せのためならね!」・・・四葉のクローバー伝説にもすこし似ています。さあ、5枚の花びらのライラックを探しながらモスクワのライラック散歩はいかがでしょうか?
△ロシアの昔ながらのお菓子パスチラのお店では、この時期限定のライラックのパスチラも購入できます。美しいライラックの描かれた化粧箱には、ライラックの花の砂糖漬け。ライラック色のパスチラも。お店についてはこちらをどうぞ( ☆【ロシアのお土産】夢の世界へようこそ!モスクワで味わえるコロムナのパスチラ)