トレチャコフ美術館で開催されたピアニストの松田華音さんのコンサートへ。
△なんて美しいポスター!さすがはトレチャコフ美術館でのコンサートです。
ブルーベリの大作に囲まれる素敵なホールの真ん中にYAMAHAのピアノ。ミモザ色で春の妖精のような華音さんが登場して音を出した途端に、ホールの絵が呼吸をはじめ動き出したかのようでした。
親友ガルトマンの遺作展をテーマに、ムソルグスキーが作曲したこの作品、華音さんはそれぞれの絵画作品の世界をしっかりと生きていらして、物語がどんどんと展開していき惹き込まれます。鐘の音が鳴り響いたときには、それはもうピアノの音色ではないようで、そこはもうコンサートホールではなくなり、教会の鐘の音に包まれるようでした。帰宅後も身体のなかに鐘が響き、音楽が溢れて、朝方まで眠れませんでした。
6歳でモスクワへ渡り、名門グネーシン音楽学校へ。子ども国際音楽コンクール『くるみ割り人形』で優勝するなど、天才少女ピアニストとしての輝かしい道を歩んでいらっしゃいました。(→ロシアで音楽を学ぶ華音さんとの毎日をお母様が綴った華音学はこちら)現在はモスクワ音楽院で学びながら、ピアニストとして日本やロシアをはじめ世界で演奏活動をなさっています。CDにも収録されている『展覧会の絵』をロシアのトレチャコフ美術館で味わうことが出来るなんて、贅沢なひとときでした。