『不思議の国のアリス』に出会う旅のラストは・・・ロンドン郊外の城下町ギルフォード(Guildford)へ。『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の作者ルイス・キャロル(本名Charles Lutwidge Dodgson)の家族の家があり、キャロルが息を引き取った場所。キャロルが眠るお墓もここにあります。ロンドンのウォータールー駅から南へ電車で約40分。日帰り旅にぴったり。
とても珍しい『鏡の国のアリス(ALICE THROUGH THE LOOKING GLASS)』像。鏡を通り抜けるシーンです。
△アリスが手を伸ばす先に・・・ギルフォード城。銅像は、敷地内のアリス・ガーデンにあります。
美しい花壇で囲まれた城内は、ピクニックやお散歩を楽しむ人でいっぱい。ウィリアム征服王によって建てられたノルマン様式のこのお城の姿は、ウィンザー城やロンドン塔をおもわせます。
△芝生で楽しむスポーツが似合うイギリス
古い城壁が迷路みたい・・・
△お城の敷地を出てすぐの場所Castle Hillには、ルイス・キャロルの家族の家 The Chestnutsも残っています。8ベッドルームの家で、未婚の姉妹が住んでいたそうです。門扉にキャロルが住んでいたことを記した記念碑があったようですが、今は見ることができません。現在、改装工事中・・・博物館になったりするのかしら?オックスフォード大学の数学の教授だったルイス・キャロルは、よくクリスマス休暇をこの家で過ごしており、『鏡の国のアリス』もここで執筆されたのだそう。1898年1月14日、インフルエンザをこじらせた肺炎により、ここで息を引き取りました。
△すぐ近くにはギルフォード博物館もあり、ここでもアリス関連の展示を見ることができるそうです。
△キャロルのお葬式が行われたという教会St Mary’s Church
教会から川沿いをゆっくり歩くと・・・
△小舟に揺られて休日を楽しむ人がたくさん。ルイス・キャロルも、オックスフォードで友人家族と一緒にボートに乗りに行き、少女アリスに「何か面白いお話をして」とせがまれて思いついたのが『不思議の国のアリス』でした。
△川沿いには、お姉さんが本を読みきかせている横で白うさぎに気をとられているアリスを再現した『不思議の国のアリス』冒頭シーンの銅像も。
△読んでいるのは・・・『不思議の国のアリス』!テニエルの挿絵もある芸の細かさ。
△その横を、不思議な国につづく穴にむかって飛び跳ねていく白ウサギ!
△本物のアリス!?
△『不思議の国のアリス』にちなんでパブ『三月ウサギ(The March Hare)』でランチ
△サンデーロースト
△ほかにも街中には、帽子屋さん『マッド・ハッター(The Mad Hatter)』も
△ハイストリートから丘を登って、最後はルイス・キャロルのお墓へ・・・
△Guildford Cemetery到着!
△ここにルイス・キャロルが静かに眠っています。
墓地の教会をぼんやりと眺めていると・・・ん?
△ちいさな玉ねぎ屋根とロシア正教の十字架が!?
こうして、予期せず、ルイス・キャロルの眠るお墓でもロシアに出会ったギルフォードの旅でした。
ギルフォードは、2017年ノーベル文学賞を受賞した日系英国人作家、カズオ・イシグロが少年時代を過ごした街でもあります。日本・長崎に生まれ、海洋学者のお父様のお仕事で5歳で英国ギルフォードへ移住。この落ち着いた静かな城下町でロック音楽とクリエイティブライティングをこよなく少年時代を送ったのですね・・・!