△賑やかな繁華街オックスフォード・ストリートからほんの少し足を伸ばすと、ここだけ別世界のように閑静なエリアがあり、薄ピンク色がフランス感たっぷりのウォレス・コレクション(The Wallace Collection)の邸宅が佇んでいます。(改装中の外観)
△扉を開けると玄関ホール正面に大階段!
△踊り場には、フランソワ・ブーシェの『日の出』と『日没』が並びます。
△たくさんのブーシェ作品のなかには、フランス・ロココ芸術を愛してやまなかったポンパドゥール夫人の肖像画もここで観ることが出来ます。
△そして、最も見たかった作品『ぶらんこ』で有名なフラゴナール作品の並ぶ展示室
△この肌の色、揺れるドレス、表情と仕草・・・揺れるブランコの風が、木の葉のように心をざわめかせ、香りたつようなフェロモンで包み込んでいます。(☆山田五郎 オトナの教養講座→貴婦人にぶらんこ大流行!?そのあざとい理由とは?【フラゴナール 】)
優美なフランス絵画、そしてフランス宮廷の調度品や磁器、嗅ぎ煙草入れなどの宝飾品、鎧や刀などの武具などが並びます。
大階段を登ると、部屋ごとに異なる華やかな壁紙!ルーベンス、ヴァン・ダイク、レンブラントなどのフランドルやオランダの名画が並びます。
△グレート・ギャラリーにはルーベンス晩年の傑作『虹のある風景』 (THE RAINBOW LANDSCAPE Peter Paul Rubens)
△レンブラント 『自画像』
△この日はピーテル・デ・ホーホの作品にとても心惹かれました。
△富士山が描かれた京都のものと考えられている漆塗りのキャビネットも!どんなストーリーを経てフランスへ、そしてウォレスコレクションに収まったのでしょうか。
△企画展ではフランス・ハルスの『笑う騎士』をはじめとする作品群を企画展FRANS HALS: THE MALE PORTRAITで観ることが出来ました。ハルスの描く肖像画のモデルは、名もなき人物も多いのですが、ハルスが興味と敬意をもって筆をとっているのが感じられ、ハルスだけに見せる良い表情というのか、画家とモデルとの間に流れる心地よい時間と信頼関係が感じられるなんともいい肖像画ばかりなのです。
国立の美術館が無料なので、こんなにも素晴らしい場所がいつでも誰にでも開かれていることこそ、英国の素晴らしいところ・・・!ショッピングの後に、好きな展示室や好きな絵画を1枚楽しんでお茶するだけで心が満たされる、そんな私のロンドンのエルミタージュ的存在です。