今年のイギリスの復活祭イースターは4月4日、ロシア正教のイースターにあたる復活大祭パスハは5月2日でした。キリスト教の一派であるロシア正教では、十字架の形も少し違いますし、使っている暦の違いからそれぞれのイベントの日時も少しずつ異なります。(【ロシア正教】ロシア正教のカレンダー 〜まとめ〜)
たとえば、クリスマスは毎年12月25日ですが、ロシア正教のクリスマスにあたるは、新年の後の1月7日です。キリストの復活を祝うイースターは毎年日にちが異なり、春の最初の満月の後の日曜日となっていますが、ロシアではクリスマス同様少し遅れてやってきます。イースターの前には40日間のレント(Lent)がありますが、ロシアでもパスハの前には精進期であるヴェリーキー・ポスト Великий пост(大斎期)がありますし、その前にあるイギリスのパンケーキデー(Shrove Tuesday)とロシアのマースレニッツァについてもご紹介しましたが、比較してみるととっても興味深いです。(春を迎える!ロシアのマースレニッツァとイギリスのパンケーキ・デー!)
では、今年のイギリスのイースターを見てみましょう!
△スーパーマーケットには春らしいパステルカラーの卵やひよこ、うさぎのモチーフが並びます!復活を象徴する卵はイギリスもロシアも一緒ですが、ロシアではあまりうさぎのモチーフはみかけませんでした。
△そして特設コーナーにずらりと並ぶ、ホットクロスバンズ!
パンの中央に十字架をイメージするクロスが入っています。ドライフルーツやスパイスを混ぜ込んでいてスーパーで一年中買うことができますが、この時期には特設コーナーに山積みになり、さまざまなメーカーや味のバリエーションも。
△あちらこちらで、エッグハントのイベント告知。庭に隠されたチョコレートの卵を探して楽しみます!
△エッグハント用のチョコレートはもちろん、彩色した卵と卵をぶつけてどちらが割れないか対決するエッグ・タッピングや、小高い場所から卵を転がすレースのエッグ・ローリング、大きな卵を割って楽しむエッグ・クラッキングに使う大きなチョコレートの卵も!
△M&Sのコリンズの巨大エッグ(【英国のお気に入り】英国のキャタピラー・ケーキ&ロシアの鳥のミルク) やキャドバリーのFreddoシリーズの巨大エッグ(【英国のお気に入り】英国のキャドバリー&ロシアのアリョンカのチョコレート)
他にも、イギリスのイースターでは、百合の花がよく飾られるそうで、これは良いニュースを知らせるファンファーレのようなトランペット型からイメージされているという説もあります。イギリスではお墓にも百合の花と蔦の絡まるモチーフが飾られた十字架をよく見かけます。(【英国のなかのロシア】西にマルクス、東にリトビネンコ!彫刻庭園のようなハイゲート墓地)
△また、マジパンを丸めたちいさなボールを11個のせたシムネルケーキ(Simnel cake)も伝統的なもので、これはキリストの11人の弟子(ユダ Judasは除かれています)を象徴しているのだそうです。
ロシアでは、チョコレートの卵ではなく本物の卵を彩色して飾り、教会に持っていきます。また、パスハと呼ばれるチーズケーキのようなものと、クリーチと呼ばれるカラフルなパウンドケーキのようなものを作ってお祝いします。
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