モスクワ放送の大先輩であり、レジェンドDJ・西野肇さんが5月11日に逝去されました。

鉄のカーテンの向こうから、
声と音楽で世界を揺らした人。

△ソ連時代のモスクワ放送で、ロシア人スタッフ・ガーリャさんとのツインナビゲートでお送りしていた『リクエスト音楽の夕べ』はBCLブームの日本とロシアをつなぐ人気番組でした。

△ロシア歌謡界の大御所アーラ・プガチョワの『百万本のバラ』を日本に紹介し、LPのライナーノーツを書いたり、ソ連時代の国営ラジオでビートルズをON AIRした伝説のDJとして、多くの人に音楽と異文化の世界を届け続けました。お写真は2012年「モスクワ放送70周年記念パーティ」で発起人としてご一緒に打ち合わせを重ねていた時のもの。歴代アナウンサーが勢揃いした最初で最後の一大イベントになりました。

日本ではテレコムスタッフのプロデューサーとしても活躍され、『世界の車窓から』『ようこそ先輩』『詩のボクシング』などの人気長寿番組はもちろん、ロシアの魅力を伝える数々の名番組を世に残されました。「草刈民代 日本バレエの母を求めて」、特別番組『シベリア鉄道 音紀行〜坂本美雨・ロシアの音を求めて9000キロ』(TBS-BSi(現BS-TBS)後日、ほぼ日刊イトイ新聞内『坂本美雨のシベリア日記』も公開されています)、旅人として作家の村山由佳さんご出演のスペシャル番組「五大陸横断 20世紀列車が行く ロシアの大地とともに~シベリア鉄道10.000キロの旅~」(1999年NHK制作・放送)、『地球に好奇心』:「追跡 幻の”ろっ骨レコード”〜ロシア・冷戦下の青春〜」など。今、友里さんの故郷青森県弘前市に通っています!NHKハイビジョン特集「初女さんのおむすび~森のイスキア・おいしい食卓の四季~」(2時間スペシャル)をプロデュースしており、弘前市に住む佐藤初女さん(88歳)を撮影しているからです。放送は、2008年12月28日(日)夜8時~10時(NHKハイビジョン放送)です。」素晴らしい人や番組に関わると、いつもお知らせをくださり、その声からも言葉からもワクワクが伝わってきて、どこか自分と似ているようにも感じておりました。

△西野さんとガーリャさんは、私が勤務していた「ロシアの声(モスクワ放送)」の大先輩。2025年5月、ガーリャさんこと作家ガリーナ・ドゥトキナさん来日記念講演会の司会で、ロシア大使館にて再会した際は、いつもの西野さんらしくお元気なご様子でした。「『リクエスト音楽の夕べ』復活に乾杯🥂」そんな言葉とともに、新宿ゴールデン街へ向かわれた姿が今も心に残っています。

モスクワ放送時代の武勇伝や、『ろっ骨レコード』研究家としての熱い想い。
人生を通して、アイディアと挑戦に満ちた、数々の“声の芸術作品”を生み出してこられました。
ロ日協会のサイトにも、ガーリャさんによる追悼記事が掲載されています。

西野さんのたくさんの冒険については、ぜひご自伝も手に取っていただけたらと思います。
『冒険のモスクワ放送
― ソ連“鉄のカーテン”内側の青春秘話』
西野肇 著(Gakken)

△2022年には、神奈川県日本ユーラシア協会の創立60周年記念イベントとして、『モスクワ放送(ロシアの声)創立80周年 元アナウンサー大放談!』というユニークなイベントを企画していただき、私もシークレットゲスト出演させていただきました。

5月16日お通夜に伺った夜、西野さんが夢にでてきました。手に肋骨レコードを持って、何か私に伝えようとしているように感じました。心よりご冥福をお祈りいたします。
R.I.P.
