【ロシアナの本棚】フョードルおじさんといぬとねこ

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日本でも大人気の『チェブラーシカ』原作者で、ソ連・ロシアで愛されつづけるたくさんの作品を世に送り出した児童文学作家のエドゥアルド・ウスペンスキー氏が、世界のファンに惜しまれつつ8月14日にその生涯を閉じました。

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△2007~2009年に、幼稚園のなかにある『チェブラーシカの部屋博物館』を訪れました。

ちいさなチェブラーシカは日本とロシアをつなぐ大きな存在で、その何とも言えない可愛らしさで日本人女性の心をたちまち虜にし、そして日本とロシアのアニメーターの協力によって新作アニメも作成されました。今やチェブラーシカ人気は本家ロシア以上で、日本では日々新しいグッズやイベントに登場してファンを増やしています。

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△Простоквашино プラスタクヴァシナ村のシリーズ。『チェブラーシカの部屋博物館』を訪れたとき、「初めての日本人よ!」と喜んでくださり、記念に下さったサイン本がこのシリーズとの出逢いのきっかけでした。

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△主人公は“フョードルおじさん”と呼ばれる男の子。よい子で賢くて、小さいけれどもう何でも自分でできるんです。ママに猫を飼うことを反対されて、置き手紙を残して家をでると、犬のシャリクと猫のマトロスキンと一緒に村で暮らしはじめます。登場人物がみんなユニークで愛すべきキャラクターばかり・・・!優しく丁寧に描かれた毎日の暮らしのなかのひとこまに、胸がきゅんとしたりつい笑ってしまったりするのは、まさにありえない設定もありえてしまう『チェブラーシカ』の世界観と一緒です。読み終わると心にぽっと灯りがともり、隣の人にいつもよりちょっぴり優しくできるような、そんな1冊です。

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△福音館書店からは、松谷さやかさんの翻訳とスズキコージさんの絵で出版されており、こちらも素晴らしいです。息子の大のお気に入りで、寝る前にリクエストされてもう何度読んだことか・・・!

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△牛乳が好きな猫のマトロスキンは、ロシアの乳製品のパッケージにも。ロシアは乳製品の種類がとても多く、牛乳だけでも牛や山羊、さらに乳脂肪分パーセンテージ、冷蔵か常温など保存方法でも分かれ、各メーカー&産地ずらりと並んでいます。 ヨーグルト、生クリーム、スメタナ、ケフィール、コンデンスミルク、リャージェンカ・・・たくさんの乳製品のなかには、プラストクヴァシャ Простоквашаもあります。飲むヨーグルトのような感じで、お腹によく消化を助けるそうです。

 △もちろん、ソユーズムリトフィルム製作のソ連アニメもあります。なにもかもがソ連時代の郷愁に溢れています。

日露交流年の2018年、日ロ交流に偉大なる貢献をなさったウスペンスキーさんは逝去されましたが、その作品はこれからも両国民の間で永遠に愛されていくことと思います。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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