【日本のなかのロシア】ショパン・コンクールで快挙!ピアニスト反田恭平さん

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ポーランドの首都ワルシャワで行われた第18回ショパン国際ピアノ・コンクール(the 18th Chopin Piano Competition)で、日本人ピアニストの反田恭平さんが第2位、小林愛実さんが第4位を受賞!

反田恭平さんは2014年にモスクワ音楽院に入学し、3年半ほどミハイル・ヴォスクレセンスキー教授に師事して研鑽を積み、その様子はTBS『情熱大陸』でも特集されました。どこまでも情熱的な心と冷徹に俯瞰する目を持ち、ボクシングで鍛えた指から繰り出される誰よりも遊び心ある奔放さと、鍵盤の上に涙が1粒こぼれ落ちたかのような繊細さとを兼ね備え、歳を重ね変化していく音にも、いつもその時にしかない魅力があり目が離せないピアニストのおひとりです。 数年前に反田さんの演奏に出会って、その後モスクワ音楽院へ留学されることを知った日には、好きなものと好きなものが繋がったような幸せな気分になり、ここからまたどんな演奏が聴けるのかワクワクが止まりませんでした。反田さんの演奏スタイルは、きっとロシアの聴衆の魂を打つものだたと思っていました。

そういう音楽家との特別な出会いもコンクールの楽しみですよね。

幼い頃から天才少年として注目を集め、モスクワジュニアカレッジ(モスクワ音楽院のロシア人教師が指導)やくらしき作陽大学とモスクワ音楽院によるモスクワ音楽院特別演奏コース(モスクワ音楽院本校と同じカリキュラムを、ロシア以外では世界で唯一受講できるモスクワ音楽院公認のソリスト育成コース)などで研鑽を積んできた牛田智大さんとの出逢いは、YouTubeでみたピアニストLang Langさんのマスタークラスでした。優しく易しい言葉で音楽を子どもたちに伝えてくれるLang Langさんのマスタークラスが大好きなんですが、まだ幼い牛田さんが登場して、憧れのランランさんの一言一言で水を得た魚のように変化していく瞬間は奇跡を目にしたようで忘れられませんでした。

ファイナルでは、ロシア・アルメニアのEva Gevorgyanさんが出場したほか、モスクワ音楽院付属中央音楽学校に在学中の進藤実優さんなど、ロシアとつながりの深い日本人ピアニストも多く、予選からとても楽しませていただきました。目の前で一期一会の演奏が繰り広げられるコンクール独特の緊張感、心技体の超絶技巧、そしてクラシックに息を吹き込み血を通わせると、本当に10人弾いたら10通りでその演奏家の人間そのものが感じられます。

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“ショパン生誕200年“の記念すべき2010年に開催された第16回コンクールでは、ロシア人のユリアンナ・アヴデーエワ(Юлианна Авдеева)さんが優勝。ロシア人の優勝はスタニスラフ・ブーニンさん以来25年ぶりで話題となったのが記憶に新しいところです。グネーシン音楽学校のエレーナ・イワノワ先生のもとで学んだユリアンナさんと同じ門下には、ロシアを拠点に活躍している松田華音さんもいらっしゃいます。

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なお、ショパンコンクールは、ベルギーの『エリザベート王妃国際音楽コンクール』やロシアの『チャイコフスキー国際コンクール』と並んで「世界三大コンクール」と称されています。

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