モスクワ通信『あなたはどっち派!?昔ながらの市場から食のテーマパークへ』

2021-08-02

(ロシア文化フェスティバルblogより)

夏休みにぴったりなモスクワ旅行気分をお楽しみいただけるブログをお届けしています。先日開催された『新生ロシア30周年写真展』でも特集しましたモスクワの市場を歩いてみましょう!(関連ブログ【モスクワ通信】新生ロシア連邦の誕生から30年・・・モスクワの10年をプレイバック!

モスクワではここ数年、昔ながらの市場をリニューアルして、お買い物だけでなくイートインを充実させたフード・テーマパーク風のお洒落な市場が増えています。各国料理が軒を連ね、食で世界一周旅行気分が味わえたり、ここでしかいただけないような新しい食に出会えたり、海の遠いモスクワですが新鮮な生牡蠣や日本人の舌をもうならせるお寿司が食べられたりもします。

 

【ウサチョフスキー市場(Усачевский рынок)】

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△まるでフランスのマルシェ?お洒落な雰囲気の外観。コロナ前には観光バスもつぎつぎにやってきてツアー客にも大人気でした。

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△色彩やかでみずみずしい野菜やフルーツ、新鮮な乳製品に卵、ロシアや旧ソ連諸国のおふくろの味などお惣菜コーナーも充実していて、つい味見をすすめられて試しているうちにあれもこれもと欲しくなってしまいます。

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△スーパーマンゴーにココナツの果実にストローをさしたエキゾチックなジュース、懐かしのロシアの夏の風物詩クワス(黒パンを発酵させた炭酸飲料)など、喉が乾いたら飲み物片手に市場を散策。

さて、こちらのУсачевский рынок(ウサチョフスキー市場)はフードコートが充実していることも人気の理由です。

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お肉屋さんのハンバーガー、ピザ、ムール貝などの海鮮、ラーメン・・・美味しい匂いでいっぱいです!

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そのなかでも、モスクワ在住日本人の舌を喜ばせているのが・・・お寿司屋さんです。

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△市場で頂けるお寿司だなんて、ちょっぴり築地気分!?

寿司(СУШИ)は、ハマチ(1貫190ルーブル)、まぐろ(190ルーブル)、うなぎ(170ルーブル)、サーモン・甘エビ・ほたて・たこ(各1貫160ルーブル)。ロール寿司(РОЛЛЫ)は、鉄火巻き(260ルーブル)以外に、ハマチやサーモン、えび、うなぎ、きゅうり、アボカド、おしんこがありました。海が遠いモスクワですが、ネタも新鮮!

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△店頭には牡蠣がずらり!白ワイン片手に生牡蠣も楽しめるそう。なんと岩手産もありますね!

カウンターにはロシア人がずらり。上手にお箸を使い美味しそうにお寿司を召し上がっています。厨房に日本人はいなかったのですが、アジア系の方がてきぱきと鮮やかにお寿司を握っていく様子はまるで日本のよう。

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住所:ул. Усачева, 26

URL:http://www.usachevsky.ru

 

【デポ(=ДЕПО)】

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△つづいてこちらは、2019年にオープンして以来、都心部で流行に敏感なモスクワっ子を虜にしているフード・テーマパーク=ДЕПО(デポ)。赤レンガ造りの可愛らしい外観。

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△テーマは車庫!なかには乗り物がたくさんディスプレイされています。

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フードコートの周りには、140もの各国料理の屋台が。ジョージア、ウズベキスタン、モロッコ、イスラエル、ギリシャ、イタリア、韓国、中国、ベトナム、そしてロシアのスープとラーメンを合わせた“ボルシチ・ラーメン”で話題の日本のクウなど世界各国の料理が選べるフードコートは、ヨーロッパ1の規模を誇っています。

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△ちなみにこちらは2020年コロナ禍での様子。

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△大切な方への気の利いた手土産にはもちろん、とっておきの日の自分へのご褒美にもぴったりな、目を引くスイーツもいっぱい!敷地内には話題のレストランや人気パティスリーも店を構えています。

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△そしてなんと、こちらのカウンターからどの店のお料理も宅配してもらえるのも特徴です。モスクワでは、コロナ以前からフードデリバリー のサービスが充実していました。(関連【モスクワ通信】コロナ禍の新たな楽しみ方!インターネット・ミュージアム 「日本のなかのロシア」オープン!

マスコミでは人気店ランキングが発表されたりとなにかと話題の場所です。

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※ちなみに、本物のデポはこんな感じです。

Фудмолл ДЕПО(デポ)https://depomoscow.ru

住所:ул. Лесная, 20

 

【その他】

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△ほかにも、劇場のような中央市場(Центральный рынок)やUFOのような形のダニーロフスキー市場(Даниловский рынок)など、おしゃれに生まれ変わった市場はいつもモスクワ市民に大人気。 冬には入り口脇に巨大なサモワール(ロシアの湯沸かし器)が設置され、熱々の紅茶をいただけたりもしてロシアの食を楽しめる工夫がみられるほか(関連☆モスクワ通信『サモワールとプリャニキの街トゥーラ(1)ロシアのお茶文化を訪ねて』)、回転扉を入ると、所狭しと並ぶレストランのなかには寿司ビストロTOKYO SUSHIというお店があったり、『日本のアイスクリームMOCHI』という薄い求肥の中にアイスクリームが入った日本の人気デザートや、日本のデパ地下にあってもおかしくない雰囲気の『Matcha WAY』という抹茶スイーツの専門店など、日本風の味も見つけることができました。

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△一方、少し中心部を離れると、まだまだ懐かしの昔ながらの市場も残っており、今も地元の人たちに民に愛されています。そんな懐かしの市場のひとつプレオブラジェンスキー市場 Преображенский рынокは1932年に修道院の敷地内の僧居や慈恵院を移転させて開かれた市場。入口脇には当時の古い煉瓦作りの建物が残っていました。また、市場の隣には、1790年にプレオブラジェンスキー墓地の敷地内に建てられた聖堂もあり、教会で焼いたパンや手作りの素朴なピロシキ(キャベツ、りんご、魚)、焼きたて南瓜ケーキなどが売られていました。

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△広い敷地内の屋外の青果コーナー。眺めているとすぐ「お嬢さん、どうぞ!」と試食させてくれます。たくさんのお店のなかで良いお店を選ぶコツは・・・なんといっても行列の長さ!昔ながらのサラミ屋さんでは、お野菜の入った“モザイク”を購入してみましたが絶品でした!

プレオブラジェンスキー市場 Преображенский рынок http://tkpreobr.ru

※清掃日以外の毎日朝8.00〜夏季(6〜9月)は20時、冬季は19時まで営業。(それぞれ休日祝日は1時間前まで)

その国の台所事情をのぞくことができる市場は、外国を訪れたらぜひおすすめしたいスポットですが、モスクワは昔ながらの市場と最新モードな市場の両方に足を運べば、より深くロシアを味わうことが出来そうです。

 

モスクワ通信『現在進行形のモスクワ観光スポット!ザリャージエ』

2021-07-25

(ロシア文化フェスティバルblogより)

夏休み到来!安心して海外旅行を楽しめるようになるまでにはもう少しかかりそうな今年は、ブログでモスクワ旅行気分はいかがでしょうか?先日開催された『新生ロシア30周年写真展』でも新観光スポットとしてご紹介しましたザリャージエを歩いてみましょう!(関連ブログ【モスクワ通信】新生ロシア連邦の誕生から30年・・・モスクワの10年をプレイバック!

モスクワ中心部、クレムリンと赤の広場のすぐ脇に、かつて3000室を超える巨大なロシアホテルが建っていました。初めてのロシア(ソ連)旅行で宿泊したのはここ、とおっしゃる方も多いホテルです。(ホテル・ウクライナ内にあるモスクワのジオラマの中でそのありし日の姿を見ることができます。(関連ブログ【モスクワ通信】セブンシスターズ(下)〜幻のソヴィエト宮殿に挑んだル・コルビュジエと現代のスターリン建築!?〜)そのロシアホテルが取り壊され、跡地に2017年9月にオープンしたのがザリャージエ公園 Парк «Зарядье» です。

【①ザリャージエといえばここ!パノラマ展望橋(Парящий мост)】

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△この羽を広げて空へ飛び立つ鳥のようなパノラマ展望デッキは人気の写真スポットです。モスクワ川に張り出しているため、モスクワ川の風を感じながら広い空に映えるクレムリンを背景に撮影できて、昼も夜も魅力的!

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△モスクワ川クルーズからは展望橋の形が綺麗に見えます。(→関連ブログモスクワ通信『モスクワ川クルーズへご案内!』

公式サイト:https://www.zaryadyepark.ru/services/paryashchiy-most/

 

【②新感覚4Dでモスクワ&ロシア観光飛行アトラクション】

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△Медиацентр (メディアセンター)では新感覚4Dでモスクワ&ロシア観光ができる飛行アトラクションに挑戦!モスクワ上空を飛ぶアトラクション”Полёт над Москвой”とロシア上空を飛ぶアトラクション”Полёт над Россией”があります(約20分間)。ロシア人にも人気なのでチケットはインターネットでの事前購入が安心です。

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△手荷物をロッカーに預け、まるで本当の飛行場のようなゲートに並びます。

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△モスクワ版では、モスクワの朝〜夜にかけて、鳥になったような気分でモスクワ飛行!ゴーリキー公園の門をすり抜け、クレムリンと赤の広場、ルジニキ・スタジアム、コローメンスコエの世界遺産、目抜き通りのトヴェルスカヤ通りの渋滞を眼下に、ボリショイ劇場の屋根の上を通り、ライトアップされたオスタンキノタワーを見下ろして、モスクワ市内に上がる花火のなかに飛び込みます!モスクワの夏を彩る噴水の上を飛び越えるときには、なんと本物の水しぶきも・・・!(動画はこちら

公式サイト: https://www.zaryadyepark.ru/schedule/11925/

 

【③夏でも10分間!極寒ロシアの氷の洞窟(Ледяная пещера)】

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△建物全体が氷の洞窟のよう!ここでは夏でも10分間、極寒ロシアの冬の冬を味わえます。

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上着を羽織ったり毛布にくるまったり、身支度を整えたらドアが開き、目の前に氷の世界が広がります!

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△空間アートのインスタレーション作家アレクサンドル・ポノマリョフ(Александр Пономарёв)さんと建築家のアレクセイ・コズィリ(Алексей Козырь)さんによるプロジェクト。厳しい自然の力を感じながら、曲線とライトの加減、そして訪れる人のアイディア次第でアーティスティックな写真が撮れます。巨大な建物外観と300ルーブルという入場料から、長い氷の迷路のような場所を探検するアトラクションのようなものを想像して意気揚々と乗り込んだのですが、実際にはかまくらのようなスペースでした。暑い夏の日には、涼をとる人でいっぱい!

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△ザリャージエ特製アイスクリームでひんやりエネルギー補給!ロシアの定番コップ型アイスのスタカンチクには涼しげなРусская Арктика(Russian Arctic)味、同じく棒付きアイスのエスキモーにはПодмосковные вечера(モスクワ郊外の夕べ)味などユニークな名前がついていました。

公式サイト:https://www.zaryadyepark.ru/services/ledenaya-peshchera/

 

【④コンサートホール ザリャージエ(Московский концертный зал «Зарядье»)】

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△ザリャージエのなかの新しいコンサート・ホールの屋根も展望橋のような形!世界3大音楽コンクールのひとつにも数えられる、4年に1度のチャイコフスキー国際コンクールの受賞者ガラ・コンサートは、これまでモスクワ音楽院大ホールで開催されてきましたが、2019年はここザリャージエのホールでした。

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△ステージを囲むように配置された客席と雪山のような流線を使い、壁はまるで雪の積もった白樺の木のよう。木の質感と新しいホールならではの木の香り。冬の雪山でかまくらのなかにいるようです。このホールの音響設計は、日本人の豊田泰久氏で、芸術監督を務めるのは、ロシアが誇る指揮者として君臨するヴァレリー・ゲルギエフ氏。

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△この日は、チャイコフスキーコンクールのピアノ部門で第2位を獲得した藤田真央さんが登場。コンクール予選中からモスクワの聴衆の心をときめかせ、何度もスタンディングオベーションを巻き起こし、登場するたびに「いったい今日ははどんな風に弾いてくれるのかしら?」会場はそんな期待に包まれます。

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△ホール入口を囲む円形ロビーには、チャイコフスキーやラフマニノフ、グリンカ、ショスタコーヴィチ、ムソルグスキー、リムスキーコルサコフ、シャリャーピン・・・ロシアの偉大な作曲家や演奏家、歌手の彫刻がずらり!ほかにも、公園内には眺めの良い屋外ステージもあり、魅力的なプログラムでいっぱいです。

公式サイト:  https://zaryadyehall.com/

 

【⑤キタイ・ゴーラトの古い城壁】

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△近代的なコンサートホールの横には、古い城壁も残っています。

 

【テーマはソ連と宇宙!レストランВосход(ヴァスホート) 】

お腹が空いてきたら、展望橋のそばにあるユニークなレストランВосход(ヴァスホート)もおすすめです。ソ連が開発した有人宇宙船の名前が店名になっており、テーマはソ連と宇宙!

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△テーブルや個室、お化粧室のなかまで、宇宙モチーフでデコレーションされています。

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△飲み物は、ミネラルたっぷりという黒いお水!その名もコスモス(ロシア語で宇宙の意味)

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△お料理はロシアや周辺諸国の旧ソ連圏メニュー。ビーフストロガノフを注文してみました。レジ横には宇宙食の自動販売機もあり、ボルシチの宇宙食も。

公式サイト: https://rappoport.restaurant/restaurant/voshod

 

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△美しい公園内は子どもたちの遊び場や噴水も楽しめてお散歩にぴったり!(関連サイトモスクワ通信『モスクワの宝石箱!夏空にきらめく噴水コレクション)「北方の風景(Северные ландшафты)」などテーマのあるガーデンもあり、遠くに見えるクレムリンや聖ワシリー聖堂とのコントラストがお楽しみいただけます。

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△ロシアとイギリスの貿易の始まりThe Old English Courtyard(Старый английский двор)(左)などの博物館や、美しい教会(右)も点在しています。(関連ブログ【モスクワ通信】新たな一面を発見!モスクワのなかのイギリスをピックアップ

 

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△ザリャージエ・グッズをはじめ、ロシアの昔ながらの冬のフェルト・ブーツ“ワーレンキ”を現代風にアレンジしたブーツやマトリョーシカ・モチーフのアクセサリーなどモスクワ土産のセレクトショップも。

遊んで学んで味わって・・・モスクワの今を満喫できる新しいエンターテインメント施設がつぎつぎに建設されている現在進行形の観光スポットです。

ザリャージエ公園 https://www.zaryadyepark.ru 

【モスクワ通信】セブンシスターズ(下)〜幻のソヴィエト宮殿に挑んだル・コルビュジエと現代のスターリン建築!?〜

2021-07-13

ロシア文化フェスティバルblogより)

【ホテル「ウクライナ」 現在:ラディソン・ロイヤル・ホテル・モスクワ】

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現在はラディソン・ロイヤル・ホテル・モスクワという名称になっていますが、天井画や彫刻などロビーのインテリアは今も変わらずウクライナの民族的なテーマでまとめられています。ロビーホールの奥へまっすぐ進むと、モスクワのジオラマを見ることが出来ます。

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△オーディオガイドつき!なんと、スターリン建築のなかでちいさなスターリン建築を見ることができるなんて!

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△聖ワシーリー聖堂と赤の広場。昼から夜へ・・・だんだんと明るさも変化していきます。

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△赤の広場の横には、今はなきロシアホテル!フルシチョフの命令で1964年から1968年にかけて建設され、1993年までは世界最大の、その後もしばらくはヨーロッパ最大のホテルだったそうです。2006年に営業停止したため、残念ながら私は見たことがありませんが、読者の皆様のなかにはきっと泊まったことのあるかたもいらっしゃるのではないでしょうか!

なお、この地区はザリャージエ(Зарядье)と呼ばれ、モスクワの城壁内にある古くからの市街地でした。今は再開発で人気観光地の公園となり、博物館やコンサートホール、レストランなど見どころが増えています。

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△ホテル前の広場には、ウクライナの国民的詩人・画家として知られるタラス・シェフチェンコの銅像も見ることができます。また、モスクワっ子たちに人気の話題のレストランが並んでおり、モスクワ川を遊覧するクルーズ船の発着点にもなっています。

 

【旧鉄道省?ロシア連邦運輸省オフィス棟&住居棟】

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△ここにはかつて詩人ミハイル・レールモントフの生家があったため、中庭側から建物内へ入ると、レールモントフの名前のついたレストランもあります。

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△建物の外壁にもレールモントフの生家があったことが記されています。表通りの1階にはレストランのヤキトリヤが入っており、地下鉄Красные Ворота駅ともつながっています。

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△目の前のレールモントフ広場には、レールモントフ像が建っています。1829〜1832年にモスクワ大学に通っていたレールモントフが暮らしていたアルバーツカヤにある家は、現在レールモントフの家博物館として公開されています。

 

【文化人アパート(クドリンスカヤ広場の高層アパート)】

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△子どもを抱く母親やチェロを奏でる男性など、周囲は彫刻で飾られています。

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△壁には至る所に記念プレートが掲げられ、この建物に住んだ著名人を知ることが出来ます。日本語で『赤い石』と書かれたレストランも入っていました。

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△建物の裏手側には、今注目のロシア人パティシエОлег Ильин(オレグ・イリイン)のお店がひっそりと店を構えています。

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△パティシエの名前の頭文字ОИを合わせたブランドロゴが目印!今日は“日本の桜”という名前が付けられたケーキにしてみました。派手なピンク色のコーティングはちょっと勇気がいりますが、なかにはサクランボのパスチラ入り。毎日17〜19時まではアフタヌーンティーもあるようです。ロシア注目のパティシエ、オレグ・イリインは1980年モスクワ生まれ。YouTubeチャンネルでは愛娘のヴァリャちゃんとお菓子作りをする “Папа поМожет”も運営しています。家族で楽しめるようにという願いも込めて、メニューにはソ連時代の懐かしい伝統的なケーキも大切にしているそうです。

Олег Ильин(オレグ・イリイン)http://sweetstore.ru

 

【幻のソヴィエト宮殿】

さてセブンシスターズの中心、現在の救世主キリスト大聖堂(ロシア正教の総本山)がある場所には、ソヴィエト大宮殿が建てられる予定でした。1931年、イズヴェスチヤ新聞にソヴィエト大宮殿の設計コンペティション要綱が掲載され、同年秋には国内外から約160作品が集まり、プーシキン美術館に展示されました。国をあげての大計画は、時間をかけて何度も選考が行われ、1934年の段階では約80mもの巨大なレーニン像の下に台座部分をイメージした宮殿を作る案が候補になっていました。スターリン様式の高層ビルを特徴とするスターリンの都市計画はアメリカNYのマンハッタンの摩天楼を意識していたとも言われていますが、1886年に完成した自由の女神像が約46m(台座部分を含めると約93m)ですから、このレーニン 像とソヴィエト宮殿の圧巻のスケールがお分かりいただけると思います。

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△Wikipediaより

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△しかし、第二次世界大戦によって計画が中断されてしまいます。建設予定地は、ソヴィエト宮殿建設のためにもともとの大聖堂が破壊されてしまいましたが、ソヴィエト時代には屋外プール『モスクワ』が建設され、モスクワっ子たちのお気に入りの場所になっていました。(写真はWikipediaより)

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△そして2000年に、救世主キリスト大聖堂はかつての形に完全に復元されました。(関連ブログ→モスクワ通信『ロシア正教のクリスマス礼拝とニコライ・ヤポンスキーのイコン』

さて、この謎に包まれた幻のソヴィエト宮殿のコンペ応募者のなかにはなんと、20世紀を代表する建築家のひとり、ル・コルビュジエの作品もあったのだそうです。日本で唯一のル・コルビュジエによる建築作品といえば世界遺産にも登録されている「国立西洋美術館」ですが、実はロシアにもル・コルビュジエによる建築作品があります。

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△建物の前にはル・コルビュジエの銅像。世界には他にも銅像がたくさんあるかもしれませんが、名前がキリル文字で記されているのは(Ле Корбюзье)きっとここモスクワだけ!?

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△かつてはЦентросоюз(旧ソ連消費者協同組合中央同盟)の建物で、現在はФедеральная Служба по Финансовому Мониторингу(ロシア連邦金融監督庁)が入っています。

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【スターリン建築・・・風?】

さて、モスクワ市内には、スターリン建築をイメージして目を引く現代的なビルも。

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△地下鉄マヤコフスカヤ駅の近くにあるオルジェイヌィ・ビジネスセンター(БЦ Оружейный)には1階にロシアの銀行ズべルバンク«Сбербанк» が入っています。

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△夜にはてっぺんの先頭部分が銀行のコーポレートカラーの緑にライトアップされているのですが、祝日には・・・ロシア国旗になることも。

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△建物1階のシャンデリアがまたユニークで、建物を逆さまにしたような形のシャンデリアになっていました。

また、同じくスターリン様式で建築され2006年に完成した超高層高級マンション「トライアンフ・パレス(Триумф-Палас)」は、セブンシスターズに次ぐ“八番目の姉妹”なんて呼ばれたりもしています。

 

【旧ソ連圏のスターリン建築】

旧ソ連圏の国々のなかにも、スターリン建築を見ることができます。たとえばラトビアの首都リガ 旧市街の南のはずれには、スターリン建築の科学アカデミーがあります。107mで21階建ての最上階は展望台になっており、リガの街を一望できます。

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△建物の前にある案内表示を見てみると、ゴーゴリ通りやツルゲーネフ通りもあるようで(プーシキン通りやロモノーソフ通りもあるのだとか)、まるでモスクワみたいですね。ほかにも、ポーランド 、チェコ、モンゴルなどにスターリン建築を見ることができます。

モスクワでは今も、歴史ある建物を大切にし、街の景観の調和を保ちながら、その一部を改装して店舗や住居として利用しています。建築物を眺めながら歩いているだけでもとても楽しいモスクワ散歩です。

 

 

参考文献

『ロシア建築案内』リシャット・ムラギルディン(TOTO出版)