【日本のなかのロシア】木の香通信 vol.36

2022-10-28

外国暮らしの間に留守宅に届いていたたくさんの郵便物を少しずつ開封しています。

△木の香通信のvol.36と展覧会のおしらせが

2006年千葉で産声をあげ、2013年からは銀座にお店を構えてマトリョーシカをはじめとするロシア雑貨、ドイツや北欧など世界から集められた木の香りのするオリジナル商品を提供しているGINZA HAKKO 木の香さん。マトリョーシカ の絵付け教室やウッドバーニング教室も人気があります。

毎年クリスマスをまえにクリスマスツリーを立てるように、今年もクリスマスがやってくるなとワクワクしてしまう木の香通信のクリスマス特集です。

木の香りを愛する人たちとつながりながら、その輪を素敵な作品で広げながら、つづけていくことの素晴らしさ・・・!

【今日のロシア】木の香さん、銀座進出!

【日本のなかのウクライナとロシア】東京外国語大学で展覧会「ドム・ディム・ドム(Дом-Дым-Дом)

2022-05-17

2022年5月17日から東京外国語大学の附属図書館2階ブランジングスペースにおいて展覧会『ドム・ディム・ドム(Дом-Дым-Дом)』が開幕しました。

以下、東京外国語大学HPより転載。

2022年2月24日、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻をはじめたこの日から、世界中で反戦が叫ばれています。本展示会は、この歴史的負の瞬間である今このときに、世界の言語、文化、歴史などを学ぶ多くの学生たちに、ウクライナの現状を憂う参加アーティストのアートを通じて、この惨事に触れ考えてもらうために企画しました。日本社会のウクライナに対する並々ならぬ関心の高さに鑑み、学生のみならず、広く一般の方にも展示を通して、この惨事に触れ、考えてもらいたいと考え、一般公開しています。

展覧会のタイトル「ドム・ディム・ドム(Дом-Дым-Дом) 」はロシア語で、意味は“Home. Smoke. Home.”。「ドム(Дом):Home」は、破壊された建物あるいは個人が大切にしている家族、そして時には攻撃の的となるものを指します。「ディム(Дым):Smoke」は、ウクライナで起きている破壊行動による目に見える煙と、ロシアで行われているプロパガンダ、つまり見たくもない煙たいものを指します。

本展示では、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ、日本出身の7名のアーティストが、絵画、写真、カリグラフィー、生け花を通して、この紛争をどう理解しているのか、どの文化にも共通する「家」をテーマに向き合い、それぞれの想いを表現します。

展覧会は、6月16日(木)(6月2日および日曜日除く)まで開催されます。

イベント情報
http://www.tufs.ac.jp/event/2022/220517_2.html

 

台風の目、モスクワ生活

2022-03-05

ロシアの大切な友人知人たちと、日々メールを交換しています。はじめは、今の状況のなかで生活や体調を気遣いながら、そして日々のちょっとした変化や気づいたこと、なによりも積み重なっていく辛く悲しくどうしようもない心のなかのもやもやを共有しあって。

春休みの時期を迎えて、いつもはモスクワ市民の憩いの場となるゴーリキーパーク(関連☆【ゴーリキー・パーク】〜まとめ〜)。冬には、園内全体が巨大な屋外スケート場に変身し、現代美術館Гараж ガレージ(GARAGE)では魅力的な展覧会が開催されています。2018年には村上隆さんの展覧会もありました。(☆冬の屋外スケート&GARAGEの村上隆展〜【ゴーリキー・パーク】【モスクワの美術館】

しかし、現在は美術館は閉館しており、再び開館する日はいつになるのか、誰にも分からない状態です。

2月26日に美術館が発表した声明には、この悲劇が終わるまですべての展覧会が延期されることが記されています。この予期せぬ悲しい出来事に際して、これまで展覧会を準備してきたアーティストたちに対しての謝罪と感謝、そして平和を祈る言葉で締め括られています。

 

モスクワ生活時代に息子とよく足を運び、成長に合わせて新しいバイオリンを購入したお店サンクトペテルブルクの老舗弦楽器工房Горонокからもメールが届きました。☆【ヴァイオリン備忘録】楽器の買い替え(1/4→1/2)

そこには、ロシア国内でロシア人がバイオリンを製作しているため、お店の営業は今後も継続していくつもりであること。けれども、経営悪化のために値上げを決断しなければならないこと。さらに、外国製品の輸入は難しくなり、現在の在庫もすぐになくなってしまうことが予測されるため、必要なものは急いで購入しておくことをお勧めすることが記されていました。

関連☆【ヴァイオリン備忘録】ロシアの音楽教育と音楽学校

 

モスクワの生活は今のところまだ落ち着いているようです。市内の交通機関もいつもどおり、小売店やスーパーマーケット、レストランも通常営業していて、輸入品を中心に値上げや欠品が見られるものの、食品や日用品はきちんと入手できるとのことでした。その後、いざというときのためにと蕎麦の実や砂糖などの買いだめで混雑がみられるところも・・・

インターナショナルスクールのなかには、コロナ禍を経て再びオンライン授業へ戻ってしまった学校もあるようです。モスクワ日本人学校も例年よりも早めの卒業式が行われたそうです。

台風の目のように、今はまだ落ち着いているというモスクワの生活。世界を巻き込んで激化していくこの恐ろしい台風がいつどのように進路を変えどんな被害を及ぼすのか分からない不安も抱えています。