【イギリス国内旅】ソールズベリを愛した首相&指揮者!エドワード・ヒース

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(2021.08.09)ストーンヘンジからバスでソールズベリ(Salisbury)へやってきました(【イギリス国内旅】世界遺産ストーンヘンジ、実はロシア版も!?)。イングランドで最も高い尖塔を持つ美しい大聖堂のある街、そしてその大聖堂を観光するためにやって来た二人のロシア人を巡ってあの事件が起きた場所でもあります・・・

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△ストーンヘンジを往復してくれるバスがあるため、ソールズベリ観光とセットで訪れる方も多いようです。

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△街角のファッジ屋さんローリーズ・ファッジ(Roly’s FUDGE)にも・・・

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△ファッジで出来たストーンヘンジ!

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△ソールズベリ大聖堂の周りは緑地が広がり、憩いの場になっていました。美しい聖堂を囲む一等地には、お庭の綺麗な邸宅が並んでいます。

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そのなかの1軒、エドワード・ヒース邸アルンデルズ(Arundells)を訪れました。

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△エドワード・ヒース元首相(Sir Edward Richard George Heath)は労働者階級出身の保守党党首、政治家としての顔意外にも、指揮者としてロンドン交響楽団の名誉指揮者を務めるなど音楽の世界でも活躍し、さらに船を愛する海の男で・・・と、心惹かれる世界に捧げた人生でした。そんなヒース首相が人目見て恋に落ち、心から惚れ込んで晩年を豊かに暮らしていたこの邸宅は、栄光に彩られ、また審美眼にかなった選りすぐりのものに囲まれた唯一無二の空間。

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△書斎兼“音楽の間”では、愛用のスタインウェイのグランドピアノの上に、首相時代の各国要人との記念写真が並びます。在任期間は1970年から1974年でした。(次期首相がマーガレット・サッチャー)幼い頃からピアノを学び、15歳から指揮を学び始めたそうです。

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△向かって左がヒース元首相で、そのお隣がエリザベス女王。アメリカのリチャード・ニクソン首相ご夫妻をお迎えしたときの一枚だそうです。ドラマのなかの世界が蘇ります(☆ロシアナ映画館『ザ・クラウン(The Crown)』)。

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△また、音楽家としての記念写真も多く・・・

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△ロシアのストラヴィンスキーやショスタコーヴィチとの1枚も!

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△20世紀最高のヴァイオリニストの一人と呼ばれたアイザック・スターン(Isaac Stern)がバッハのシャコンヌを演奏中に壊れた弓の毛(1973年10月27日)や、エリザベス女王の戴冠式の際に、ウェストミンスター大聖堂で自身が座った椅子など貴重なものがいろいろ!

政界引退後は本格的に指揮者として活躍。1986年11月3日にはサントリーホールのオープンを記念したコンサートでもドヴォルザーク『新世界より』などの指揮をしたそうです。世界一美しい響きにこだわって設計された日本のクラシック音楽の殿堂サントリーホールでは何度か司会をしましたが、入り口の壁にはからくり時計が、楽屋裏には壁一面に世界の著名アーティストからのサインが飾られていました。きっとなかにはヒース元首相のものもあったのでしょうか・・・(☆『日本におけるロシア年』&【日露交流年2018】【ロシア文化フェスティバル IN JAPAN】2018オープニング司会!舞台は夢のボリショイ劇場!

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△図書館または“日本の間”と呼ばれる部屋では、お気に入りのティーポットで紅茶を淹れ、リラックして音楽を聞いたり本を読んだり最も多くの時間を過ごしたそう。イギリスの首相として初めて1972年9月、田中角栄総理大臣の時代に来日されたそうです。本棚にはロシア語の書籍も。

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△暖炉の上には4枚の喜多川歌麿の浮世絵。来日時に購入したと考えられています。画家モネの家もそうでしたが、ヨーロッパの邸宅で見る浮世絵にはまた異なる際立った美しさがあります。“like a lovely slice of Japan“!

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△こちらは明治、大正、昭和にかけて詩情溢れる風景画家の第一人者として活躍した吉田博氏による連作『Island Sea』。左から右へ行くに従って、夜から朝へ、そして昼へ・・・と時間が経過していきます。

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△アジアのなかでは日本以上に中国とのご縁もとても深かったというヒース首相。邸宅内にたくさんの中国から送られた記念品が展示されていましたが、なかでも壮観なのはこの階段!三国志をテーマにした壁紙!

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△窓辺に船。ベッドサイドにはモノポリー!なんだかまるで少年の部屋みたい!モノポリーはロシアでもさまざまなバージョンがありましたが、ここイギリスはさらに種類豊富に感じます。アビーロード、トッテナムホットスパースタジオ、ストーンヘンジ・・・観光地を訪れるたびに、オリジナルのモノポリーに出会います。(☆【ロシアのお土産】ロシア版モノポリーで遊んでみよう!

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△プロの画家並みの腕を持っていたというウィンストン・チャーチル元首相から贈られた1枚が、ダイニングルーム前に飾られていました。

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△たくさんのゲストをもてなしたダイニングルーム。どの部屋にもテーマが感じられます。

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すぐそばを川が流れ、ソールズベリ大聖堂が見える広いお庭。ヒース元首相は、この地を愛し、ここで亡くなりました。2005年まで暮らしていらしたということで、「ようこそ」と家の主人が顔を覗かせそうな雰囲気でした。ロシアでも偉人たちの暮らした邸宅や部屋は『部屋博物館』として公開されており、愛用品の数々からその人物の息遣いを感じることができました。

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Arundells https://arundells.org

明日は、ソールズベリ大聖堂、そして街を歩きます。

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