ロシア正教最大の祭日“パスハ”の迎え方 Vol.13

2008-04-04

ロシア正教最大の祭日、それが“パスハ(復活大祭)”です。
イエス・キリストが十字架にかけられてから3日目に甦ったことを記念した日で、
西方教会では“イースター(復活祭)”と呼ばれています。

毎年「春分の日の後の、最初の満月の後の日曜日」にやってくる“パスハ”は、
今年4月27日でした。一方の“イースター”は今年3月23日。
このずれは暦の違いから来るもので、ロシア正教を含む東方教会では“ユリウス暦”が、
西方教会では“グレゴリオ暦”が使われています。

★今年のパスハは何日?
ウィキペディア「復活大祭」の「日付」欄から「東方教会」参照

さて、“受難の1週間”と呼ばれる“パスハ”までの一週間には、さまざまな用意をします。
たとえば、1週間前の日曜日は“聖枝祭の日曜日”。
キリストがエルサレムに入場するとき、群集がシュロの枝をふって歓迎したと言われていますが、
寒いロシアでは、この時期シュロの枝が手に入らないため、代わりにネコヤナギの枝を購入します。

▲また木曜日には“クリーチ”を焼きます。
ドライフルーツやナッツの入った円筒型のケーキで、
まるで雪の積もった冬のロシア正教会の屋根みたいに、
上部をすっぽりと白い砂糖でコーティングし、
カラフルなアラザンやチョコレートで飾ります。

他にも欠かせないものと言えば、その名も“パスハ”。

“トゥバローグ(濃い風味のカッテージチーズ)”を、
型に入れて固め、表面を“ロシア正教の十字架”や
“XB(キリスト復活!の頭文字)”で飾ったりします。


そして、彩色されたゆで卵。この時期スーパーには、山積みの卵パックとともに彩色グッズ、卵を飾ったり贈り合ったりするグッズがずらりと並びます。お湯につけるだけで卵に貼りつくロシア民話柄やマトリョーシカ柄のセロファンや、卵1個がちょうど入る大きさのホフロマ柄やグジェリ柄の紙箱・・・ついあれもこれも欲しくなってしまいます!

そしてついに土曜日の夜、信者たちは教会へ向かいます。
あちらこちらの教会から、厳かに美しく“パスハの鐘の音”が鳴り響くと、
人々は“キリスト復活!”、それに答えて“実に復活!”とキスをして挨拶しあい、
用意したクリーチやパスハ、ゆで卵をいただきます。
卵はお互いに一つずつ持って軽くぶつけ合い、どちらが割れるか運試し?をしたりもするそうですが・・・、
あんまりにも綺麗で食べちゃうのがもったいない私です。

「モスクワ通信.ru」(ロシア雑貨マリンカ連載)

ロシアの「春を迎えるお祭り」

2008-03-02

ロシアでは毎年2月下旬~3月初旬の1週間、冬を送り春を迎える“マースレニッツァ(バター祭り)”が祝われます。
7週間にわたる精進期を前に、ロシア正教徒たちは“ブリヌイ”と呼ばれるロシア版クレープを何枚も焼いて盛大に祝います。

☆モスクワではクレムリン脇に“マースレニッツァの町”が作られ、沢山のブリヌイの屋台に人が集まりました。☆

さて、ブリヌイっていったいどんな食べ物なんでしょう?
薄くなめらかでほんのり甘いクレープ生地と比べると、ブリヌイはもっちりと厚手で香ばしい生地をたっぷりのひまわり油で焼きます。
また、生クリームやフルーツなどをくるくるっとお洒落に巻いて食べるデザート感覚のクレープに比べると、ブリヌイはイクラやサーモンにスメタナをかけたり、蜂蜜やジャムをのせていただく主食感覚です。
マースレニッツァの1週間には、それぞれ違った呼び方のようなものがあって、
月曜日は「面会の日」、火曜日は「お祭りの始まる日」、
水曜は「娘の連れ合いを招いてブリヌイを食べさせる日」、
木曜日は「最も盛大な日」、日曜日は「許しあいの日」・・・などなど、
理由をつけてはとにかく沢山のブリヌイを食べます。

 まんまるで黄色い太陽のようなブリヌイをたくさん焼いてたっぷり食べることで、
日光が少ない長い冬の憂鬱さを追い出し、
これからやってくる春の太陽のパワーをもらうのでしょうか。
この1週間が終われば、モスクワにも春がやってきます!
★今年のマースレニッツァは何日?(ウィキペディア参照)
ロシア語版(右枠内 В 2010 году)
英語版(右枠内 2010 date)
☆マースレニッツアの締めくくりとして、冬が春に戻ってこないように、最後に大きなわら人形を焼きます。
☆カフェにも“マースレニッツァ限定メニューが”。たいてい、主食タイプとデザートタイプが選べるようになっています。

「モスクワ通信.ru(ロシア雑貨マリンカ)」より



3月2日ロシア大統領選挙

2008-03-01

☆赤の広場に大きく掲げられたポスター。「ともに勝とう!」と書いてあります

2008年3月2日、ロシアでは大統領選挙が行われました
街は選挙キャンペーン一色で、“ロシア国旗”に“選挙”の文字、
そして“3月2日”と書かれたポスターが至る所に貼られ、いつもの地下鉄カードまで選挙限定柄に!

国内に9万6000ヶ所、国外に364ヶ所の投票所が設けられた今回の大統領選に出馬したのは、まず与党「統一ロシア」党のドミトリー・メドベージェフ第一副首相、共産党のゲンナジー・ジュガーノフ候補、自由民主党のウラジーミル・ジリノフスキー候補、そして無所属のアンドレイ・ボグダノフ候補の4人でした。
選挙前日の1昼夜、ロシアでは一切の選挙活動を禁じられる「静けさの日」が訪れ、そしてついに日曜日、投票が行われました。
ロシアでも日本と同様に小学校などが投票所となりますが、日本の静粛な雰囲気と違い、ロシアでは会場によって現代風のポップスだったりソ連時代からの歌謡曲だったりと、音楽が流れているようです。
投票を終えたプーチン大統領とメドヴェージェフ第一副首相は、ズプコフ首相やロシア議会上院連邦会議のミローノフ議長、ロシア議会下院国家会議のグルィズロフ議長らとともに、モスクワのレストラン“探検隊”を訪れたそう!

プーチン大統領やメドヴェージェフ次期大統領が実際に食べた料理。北極地方の伝統料理「凍った魚や肉の脂身を薄切りにしたお刺身」バルサミコソースや岩塩、トマトソースにつけて食べます。ウォッカに合いそうなお料理ですが、投票日夜には全員“モルス”(ベリー系のジュース)を飲んだそうです。

さて、翌日行われた開票結果は、ドミトリー・メドベージェフ第一副首相が得票率70%以上の得票率で他の候補に大きく差をつけ当選を決めました。
勝利の決まった夜、黒いレザージャケットを着こなしたメドヴェージェフ第一副首相は、赤の広場で行われていたロックコンサートにサプライズゲストとして登場。
ちょっぴり涙ぐむプーチン大統領とともに演説する姿は、ロシアのTVで生中継されました。
プーチン大統領からメドヴェージェフ大統領へ、いったいロシアはどのように変わっていくのでしょうか。
今後もロシアの今をお伝えする「モスクワ通信.RU」をお楽しみに!