日本のなかのロシア〜北海道 函館 五島軒〜 3

2016-11-09

(ロシア文化フェスティバルblogより)

夜景が有名な函館山のふもとにある函館屈指の老舗洋食レストラン五島軒本店。明治12年の創業から130余年、異国情緒たっぷりに変わらぬ味を伝えてきました。

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国の登録有形文化財でもある五島軒の店舗は、創業時から異国情緒漂うハイカラなものとして市民に親しまれてきました。函館に来たらここでお食事を、と観光客にも大人気。レストラン・雪河亭では、伝統の洋食メニューやインド・フランス・イギリス風と世界のカレーが楽しめるのはもちろん、ロシア料理を頂くことも出来ます。

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予約なしで頂ける『創業の味セット』は、ボルシチスープ(ビーフ)、メイン(サーモンと茸のロシア風またはビーフストロガノフ)、ロシア風サラダ、ロシアケーキ クワード、パンまたはピロシキ(限定20個)。そして今回私が注文したのは『ロシア料理コース』です。五島軒の名前の由来でもある初代料理長の五島英吉氏は、ハリストス正教会で10年間ロシア料理とパンを学びました。現在は、第14代目にして初の女性総料理長が腕をふるっていらっしゃいます。

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△ロシア風オードブル「ザクスキー」。お酒と前菜があれば大満足!というくらい種類豊富なのが嬉しいロシアの前菜。キャビアやイクラ、サーモン・・・贅沢!

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△ボルシチスープ。煮込み料理には特に自信あり!という五島軒自慢の逸品。野菜も肉も大きめで、口の中でとろけるように滋味が広がっていきます。

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△付け合わせには、ほんのり香るライ麦パンなど数種。せっかくなので、ピロシキも注文してみると。日本でよく見られるようなシベリア風(ラグビーボール型の揚げピロシキ)ではなく、珍しいまんまる型でふんわりとした焼きピロシキでした。なかにはお肉がたっぷり。

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△メインの魚料理は、海の幸シャシリック ビネガーソース。フランス料理も人気のある五島軒オリジナルのビネガーソースは、こくがあってまろやかな酸味。ロシアでは屋外でバーベキュー風に戴くことが多いためどちらかというと野性的なイメージのシャシリクを上品にまとめています。

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△お口直しのレモンシャーベット。目の前でショットグラス1杯分のウオッカを振りかけ、火をつけてくれるパフォーマンスも!青白い炎に包まれたシャーベットは、程よくアルコールが飛んで口当たりよくどんどん食べられそうですが気づくと酔いが・・・!?

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△メインの肉料理は、牛フィレステーキ ロシア風。野菜サラダ盛り合わせとともに。じっくり煮込まれた大きなお肉の塊は、ほろほろととろけるように柔らかく、お肉とソースの旨味が口いっぱいに贅沢に広がります。創業の味コースではビーフストロガノフとロシア風サラダが提供されるようですが、ロシア料理コースでもその2品が戴けると、五島軒のロシア料理メニューが網羅されていて喜ばれそうです。

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△デザートとロシアンティー。こちらもとてもロシア的なんですが、五島軒名物のクワードが登場することを期待していた私はちょっぴり残念・・・明治12年ロシア料理とパンの店として創業した五島軒のロシア風ケーキ クワードでしたら、ロシア好きはさらに喜ぶことでしょう!

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△こちらがクワード。くるみとレーズン、表面に塗られたアプリコットジャムがスポンジを引き立てます。(五島軒十文字街店にて撮影)

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△そんなクワードやカレー、ボルシチ缶詰など五島軒名物もお買い求め頂ける館内のスイーツ&デリカショップ「Ashibino」。その奥は、五島軒を舞台に朝日新聞に連載された小説『蘆火野』から名付けられたメモリアルホール「蘆火野」になっています。

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△創業の頃より使用されてきたメニューや洋食器、アンティークなストーブやレジスターなどの調度品、絵画等が展示されています。『蘆火野』の生原稿や佐藤忠良氏の挿絵も。佐藤忠良氏は、シベリア抑留後、ロシア民話絵本『おおきなかぶ』『ゆきむすめ』(福音館書店)などの挿絵等も手がけました。

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明治・大正の香りを今に伝えるレトロな館内は、美しいステンドグラスや美術品に彩られて見どころたっぷり。日本唯一の樺太産ツンドラ材の天井と水晶球のシャンデリアが輝く『王朝の間』では、平成元年に天皇皇后もお食事されました。パーティーやウェディングなど大切な記念日にここを訪れる方も多いようです。

日本のなかのロシア〜北海道 函館 ロシア人墓地〜 2

2016-11-08

(ロシア文化フェスティバルblogより)

市電「函館どつく」駅から坂道をのぼって徒歩数分、市街地の北西のはずれの函館港を見下ろす高台にある外国人墓地。その一角に、白樺と緑のコントラストが美しいロシア人墓地がありました。

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白い柵で囲まれ、門には鍵がかかっていました。

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紹介文によると、最も古いお墓は、1859年6月29日(露歴)のアスコリド号の航海士ゲオルギイ・ボウリケヴィチのもので、ほかにもロシア軍艦の乗組員25名や白系ロシア人7名など全部で43人のお墓があるそうです。このなかには、初代領事ゴシケーヴィチ夫人や領事館付属聖堂の読経者でのちに魯学校の教師として活躍したヴィサリオン・サルトフも葬られているそうです。

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さて、こちらの門の前で、180度くるりと振り向くと・・・

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そこには函館らしい景色が広がっていました。青森は、緑の感じなどがどこか姉妹都市のハバロフスク地方に似ていましたが、函館のこんな景色も友好都市ウラジオストクに似ています。実際に、明治11年の函館大火後の街区改正では、ウラジオストクの街並みを模倣するように役所が指導したそうです。

この海を臨む外国人墓地の小径を、海へと向かってくだっていくとその先には、

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函館湾の絶景を眺めながらピロシキやロシアンティを味わうことの出来る隠れ家カフェテリア『モーリエ』もあります。

 

日本のなかのロシア〜北海道 函館 ハリストス正教会〜 1

2016-11-07

(ロシア文化フェスティバルblogより)

新生ロシア20周年、そして日本におけるロシア正教会の創始者である宣教師ニコライの来日150周年を記念した2011年に、ロシア文化フェスティバル IN JAPANのオープニングが開催された北海道函館市。今年2016年3月、ついに新青森-新函館北斗間の新幹線が開業しましたので、夏休みにはやぶさに乗って北海道・函館へ行ってまいりました。

 

異国情緒溢れる街歩きが魅力の函館を代表する建築物のひとつ、函館ハリストス正教会

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信者の心のよりどころとして神聖で荘厳でひっそりしたイメージのある教会ですが、こちらは観光スポットとして人気があり開かれた雰囲気です。夏休み期間ということもあり、この日もたくさんの人が訪れていました。

 

日本初のロシア正教会の聖堂は、漆喰の白壁と緑の銅板屋根の対比が美しい外観です。1859年、初代ロシア領事ゴシケヴィッチが現在の教会所在地にロシア領事館の敷地を確保しました。翌1860年、領事館付属聖堂として創立されたのが、初代の聖堂です。1907年に起きた大火で建物を焼失しましたが、1916年にロシア風ビザンチン様式の聖堂として再建され、1983年に国の重要文化財に指定されました。

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小塔が6つあり、それぞれに十字架があります。

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八角形の鐘塔から内部へ入ることも出来ます。

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内部は写真撮影禁止ですが(日本正教会と北海道庁のHPより転載)、左右の壁には『十二大祭図』が飾られるなど山下りんの描いたたくさんのイコンを見ることが出来ます。薄暗い建物の中で蜜蝋に灯をともし、香炉から漂う甘やかな香りを胸いっぱいに吸い込んでイコンと対峙すると、信者ではなくても心が洗われるような敬虔な気持ちになります。

 

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1861年に来函した青年司祭ニコライが、この聖堂を拠点に日本で初めてロシア正教を布教しました。

△週末には美しい鐘の音色が響きわたります。市民には“ガンガン寺”の愛称で親しまれているそうで、この鐘の音は「日本の音風景100選」にも認定されています。

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△緑溢れる敷地内には、司祭さまのお宅、ロシア連邦名誉領事就任記念みちのく銀行会長 大道寺小三郎氏 平成13年と書かれた記念碑や、函館市・ユジノサハリンスク市姉妹都市提携1周年記念植樹1998年と記された白樺などもありました。

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△信徒会館

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函館市を一望できる見晴らしの良い場所にあります。

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夜には美しくライトアップされた姿が浮かび上がり、函館の街を幻想的に彩ります。